The Chronicles of Riddick (2004)
ここ数年で見たSFでもっともお気に入りのリディック。前作ピッチ・ブラック(1999)も、在り来たりのSFモンスターものかと見せかけておいて、実はラブクラフト系クリーチャー+イスラム系宗教という不思議なエッセンスをもつモンスターパニックSFでしたが、この映画はギーガー系ビジュアル+魔術系宗教のSFアクション。一般評価は低い様ですが、その独特の世界は私のように嵌る人も・・ヴィン・ディーゼル演じるリディックは、例によってとにかく強い、お尋ね者犯罪者で、ある種族の生き残り。前作を知らないと多分分からないところや、前作のネタバレ的要素があり、先に前作を見てからこちらを見た方がよいでしょう。例えばリディックの目はどうしてあんな色なのか、とか。(ちなみにピッチ・ブラックで私はヴィン様ファンになりました・・・あの声にやられた。)
←「俺ってかっこよいでしょ?」うんかっこいい。
アクション映画では有りますが、全体にトーンが暗く、徹底したゴシック調のビジュアルは、他のSF映画と一線を隔しています。リディックが戦うのは、ロード・マーシャルというアストラル体として自由に行動出来る独裁者率いるカルト系種族ネクロモンガー。(これラブクラフトの小説で重要なキーワード、「ネクロノミコン」と関係無いとはおもえませんが?ネクロはラテン語で「死」を意味します。)ネクロモンガーの技術では意識を読む「装置」や、「通信装置」は一種の生命を使用しており、そのアイデアはオリジナルでは無いにしろ、ゴシック調のデザインと組み合わさって、正にギーガーwith魔術。また、ネクロモンガーの掟は「You can keep what you kill.」つまり、殺した者は殺された者の持ち物を受け継ぐ。これが最後の落ちにがつぅーんんと効いてきます。この映画の面白さは、この最後のシーンにあるといってもいいかも。皆がひざまづくこの場面、この「後どうなる?!」と頭パニック、早く続きが見たい!
←「俺って目立ってるー?」ビミョー・・・
この映画を最初に見た時には、ヴィン様の殺陣の美しさはもちろん、ネクロモンガーの真面目な指揮官ヴァーコ(カール・アーバン)を色気でそそのかすディーム(タンディー・ニュートン)の強烈な魅力と、謎めいたピュリファィアー(浄化師とでも訳す?リナウス・ロシェ)のこれまた強烈な最後が印象的で、劇場版ではヴァーコの出番は少ないということもあり、ヴァーコは全然目に入りませんでした。ヴァーコだけやたらアイメークが濃くて恐いですし。ゴメン。カール・アーバンのファンになってからディレクターズ・カットを見ると、ヴァーコの出番が激増、劇場版よりずっとキャラクターとして印象的になっています。カールはこのヴァーコ役が真剣に取りたくて(SFファンらしいですね)、頭モヒカンでオーディションに望んだとか。役取れなかったらどうするつもりだったのでしょうか?(坊主にすればいいのか・・・)
コメンタリーを聞いていると、撮影裏話のカールの部分が面白くて、笑えます。この映画でワイヤーアクション初挑戦だったカール、最初はすごく下手で、監督曰く「もうどうしようかと思った・・・。」がんばりましたね!また、ディームがヴァーコとの会話の最後に人間通信装置にキスする場面、お返しにヴァーコもキスするかどうかで、カールは「喜んでやります!やりたいんです!」と監督には言いながら、実は内心「まさか俺もコレにキスするのか??」と動揺しまくっていた、とか。追加されたラブシーンでは、カールが公開版では削除されたそのシーンのセリフに関して「BLOW JOBには奇妙な場所だと思った。俺はするんならもっとちゃんとした場所がいい。」との過激コメント。ええっっそういう意味なのあれ?ディームの言うGET DOWN ON MY KNEEって?おいおい?ってかそんなコメント、恥ずかしいです。
「BLOW JOB」の意味は
http://dictionary.goo.ne.jp/index.html
で調べてね。
←おまけ。遠くを見つめるヴァーコ。「だって撮影大変なんだもん。」
その昔「デューン 砂の惑星」(デヴィット・リンチ監督)という映画が有りましたが、雰囲気が似ていると思います。砂の惑星はアクション映画では無く、SFの形をしたヨーロッパ中世年代記といっていい内容ですが、暗く、一種魔術的雰囲気が似ています。ゴシック調SFがお好きな方は、こちらもぜひ。
ここ数年で見たSFでもっともお気に入りのリディック。前作ピッチ・ブラック(1999)も、在り来たりのSFモンスターものかと見せかけておいて、実はラブクラフト系クリーチャー+イスラム系宗教という不思議なエッセンスをもつモンスターパニックSFでしたが、この映画はギーガー系ビジュアル+魔術系宗教のSFアクション。一般評価は低い様ですが、その独特の世界は私のように嵌る人も・・ヴィン・ディーゼル演じるリディックは、例によってとにかく強い、お尋ね者犯罪者で、ある種族の生き残り。前作を知らないと多分分からないところや、前作のネタバレ的要素があり、先に前作を見てからこちらを見た方がよいでしょう。例えばリディックの目はどうしてあんな色なのか、とか。(ちなみにピッチ・ブラックで私はヴィン様ファンになりました・・・あの声にやられた。)
←「俺ってかっこよいでしょ?」うんかっこいい。
アクション映画では有りますが、全体にトーンが暗く、徹底したゴシック調のビジュアルは、他のSF映画と一線を隔しています。リディックが戦うのは、ロード・マーシャルというアストラル体として自由に行動出来る独裁者率いるカルト系種族ネクロモンガー。(これラブクラフトの小説で重要なキーワード、「ネクロノミコン」と関係無いとはおもえませんが?ネクロはラテン語で「死」を意味します。)ネクロモンガーの技術では意識を読む「装置」や、「通信装置」は一種の生命を使用しており、そのアイデアはオリジナルでは無いにしろ、ゴシック調のデザインと組み合わさって、正にギーガーwith魔術。また、ネクロモンガーの掟は「You can keep what you kill.」つまり、殺した者は殺された者の持ち物を受け継ぐ。これが最後の落ちにがつぅーんんと効いてきます。この映画の面白さは、この最後のシーンにあるといってもいいかも。皆がひざまづくこの場面、この「後どうなる?!」と頭パニック、早く続きが見たい!
←「俺って目立ってるー?」ビミョー・・・
この映画を最初に見た時には、ヴィン様の殺陣の美しさはもちろん、ネクロモンガーの真面目な指揮官ヴァーコ(カール・アーバン)を色気でそそのかすディーム(タンディー・ニュートン)の強烈な魅力と、謎めいたピュリファィアー(浄化師とでも訳す?リナウス・ロシェ)のこれまた強烈な最後が印象的で、劇場版ではヴァーコの出番は少ないということもあり、ヴァーコは全然目に入りませんでした。ヴァーコだけやたらアイメークが濃くて恐いですし。ゴメン。カール・アーバンのファンになってからディレクターズ・カットを見ると、ヴァーコの出番が激増、劇場版よりずっとキャラクターとして印象的になっています。カールはこのヴァーコ役が真剣に取りたくて(SFファンらしいですね)、頭モヒカンでオーディションに望んだとか。役取れなかったらどうするつもりだったのでしょうか?(坊主にすればいいのか・・・)
コメンタリーを聞いていると、撮影裏話のカールの部分が面白くて、笑えます。この映画でワイヤーアクション初挑戦だったカール、最初はすごく下手で、監督曰く「もうどうしようかと思った・・・。」がんばりましたね!また、ディームがヴァーコとの会話の最後に人間通信装置にキスする場面、お返しにヴァーコもキスするかどうかで、カールは「喜んでやります!やりたいんです!」と監督には言いながら、実は内心「まさか俺もコレにキスするのか??」と動揺しまくっていた、とか。追加されたラブシーンでは、カールが公開版では削除されたそのシーンのセリフに関して「BLOW JOBには奇妙な場所だと思った。俺はするんならもっとちゃんとした場所がいい。」との過激コメント。ええっっそういう意味なのあれ?ディームの言うGET DOWN ON MY KNEEって?おいおい?ってかそんなコメント、恥ずかしいです。
「BLOW JOB」の意味は
http://dictionary.goo.ne.jp/index.html
で調べてね。
←おまけ。遠くを見つめるヴァーコ。「だって撮影大変なんだもん。」
その昔「デューン 砂の惑星」(デヴィット・リンチ監督)という映画が有りましたが、雰囲気が似ていると思います。砂の惑星はアクション映画では無く、SFの形をしたヨーロッパ中世年代記といっていい内容ですが、暗く、一種魔術的雰囲気が似ています。ゴシック調SFがお好きな方は、こちらもぜひ。
ヴィン・ディーゼルですね!私はこの映画、ストーリー的によく判らない映画でした。結構いい俳優さん何人も使ってますから、勿体無いと。たしかにヴィン様はかっこよろしいのですが。あとカール・アーバンのロンドンブーツ&モヒカンがポイントですか?
ネクロモンガーってモモンガみたいですし。(笑)
ピッチ・ブラックの方がムダが無くて、良かったな。
カルト系種族ネクロモンガーって、そういわれてみればギーガーちっくでしたね。
あまりコメンタリー見ないのですが、たまには見てみると楽しそうですね。
こちらからもTB返させていただきます。
あの頃は、何を観ても新鮮だったし、おもしろかった。
最近は、その反対。
感性が鈍ってきたのかなぁ。
ストーリーはそんなに複雑ではないと思うですが、独特のSF風設定や、背景説明が足りないので分りにくい人もいるのでしょうか。
SF戦国物語流れ者リディック「王座争い編」と思えばどうでしょう?ネクロモンガーの指導者は王様ですし、王座を狙うのが軍部の指揮官ヴァーコ&ディームですね。コンバートされると要するにネクロモンガーの宗教に「帰依」したわけです。そこに流れ者リディックが絡んでくるってことです。
>ネクロモンガーってモモンガ
ほんとですねぇこの名前何とかしてくれって感じですね。
※chibisaruさまコメント&TBありがとうございます。
朝日が昇ってくるシーン、綺麗でしたね。まさに死に至る朝日、のはずですから、それが美しいって象徴的です。
この映画のCGはとてもセンスいいと思いますよ、私は。
>あまりコメンタリー見ないのですが、たまには見てみると楽しそうですね。
よっぽど好きな作品か、好きな俳優がコメントしていないと、なかなか聞く気がしませんよね・・今回ヴィン様コメントしてませんし。
※minaさまコメント&TBありがとうございます。
>あの頃は、何を観ても新鮮だったし、おもしろかった。
>最近は、その反対。
>感性が鈍ってきたのかなぁ。
映画にちょっと飽きてしまわれたのでしょうか・・
でも、もしかするとminaさんは面白い映画に最近めぐり合っていないだけかも?!
私も映画を見ない時期がありました(見ても感動しないといいますか・・)が、復活しました。
私も、このシリーズでヴィン兄さん♪のファンになってしまった一人です。
悪人にしとくには勿体無い(?)犯罪者でしたよね~。
ラストの“あれ”は、今までに無いどんでんで
良い意味で裏切られて、見応えありました。
ところで~『デューン 砂の惑星』(主演はカイル・マクラクランでしたっけ?)
大好き♪なんですよ~ヽ^0^ /
確かに、あの作品のイメージとよく似ていますね♪
「リディック」と「ピッチブラック」は時間をおいても
再び見たくなりそうな(『デューン』もそんな感じなんですよ~)
そんな作品でした。
こちらからもTRBさせていただきました♪
ピッチ・ブラックで「この黒人さんかっこいい・・・声渋い・・」と勝手に決めつけてディーゼルの名を覚えた私。勘違いが分ったのはかなり後でした。あの映画のヴィン様、悪役なんだけど、極悪になり切れないって感じで、いいキャラですよね!リディックでは、極悪度が薄れているような気がします。
「デューン」は異質なSFでしたね、なにせリンチ監督ですからね~心臓プラグ抜くシーンとか、気持ち悪かったです!でもお気に入りでした!カイル・マクラクランもあのころ全盛期でした・・・(遠い目・・)また見てみようかな。
「リディック」はほかのSFとはまた違った独特の世界観がありましたね。
モンスター系が好きなので私は前作「ピッチ・ブラック」の方が好きだったのですが、この作品でも主人公がもう少し悪だったらころっといっていたかもしれません。(^^;
>皆がひざまづくこの場面、この「後どうなる?!」と頭パニック
ホント、そうですね。
いったいどう続くのでしょうか。こんなふうにラストを持ってこられるとは思ってもいませんでした。
3作目、早くみたいですねぇ…って最近こんなもんもんとさせられる映画が多いような気がします。(- -;なんとかしてー
トラックバックさせていただきました。
あ、そうそう、私のブログからこちらにリンクを貼ってもよろしいでしょうか。
よろしくお願いいたします。
>私は前作「ピッチ・ブラック」の方が好き
そういう方のほうが多いみたいですね。
私はどちらも良いと思います。たしかにこの2作目では悪役度薄れていますね。ロード・マーシャルが極悪役なので、悪役対悪役になっちゃってもおかしいからこうなったのかな?
>私のブログからこちらにリンクを貼ってもよろしいでしょうか。
大歓迎ですよ~。こちらからも白くじらさんのところにブックマーク貼らせて頂いてよろしいでしょうか。。(初ブックマークです!)
完全に悪に染まるわけにはいけませんから。(^^;
リンク承諾ありがとうございました。
私の方も全然OKです。初ブックマークでしたか、それはそれは。(_ _) 光栄です
説明文はあれでよろしかったでしょうか・・・
御希望があれば変えますので、遠慮なくお申し付けください!
それでは、これからもよろしくお願い致します。