ポリ袋ブログ

主にポリ袋について書いています。

本当にビニール袋か?

2018年03月13日 12時49分03秒 | ポリ袋
安部公房著 「砂の女」

砂丘に昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる物語。

絶え間なく砂が降り注ぐ家の中で主人公が思う。

「ビニールの袋から、大事そうにマッチをとりだし、使い終えると、またきっちりくるんで、輪ゴムでとめた」

また、別のページには「やはりここではビニールが欠かすことのできない生活必需品であるらしい」とある。

ご存知の方も多いと思うが、現在ビニール袋と呼ばれている袋はポリエチレン製だ。

だから、本当はポリ袋と呼ぶのが正しい。

ポリ袋が普及する以前は塩化ビニルで袋を作製していたらしい。

その名残で今でもビニール袋の方が名の通りがいいようだ。

さて、ポリエチレン袋が急速に普及するのは昭和50年代である。

巻末のドナルド・キーン氏の解説によると「砂の女は昭和37年6月に発行された」とある。

ならば本編に登場する「ビニールの袋」は正真正銘塩化ビニルでできた袋だろうか?

私にとって「砂の女」は数年間隔で読み返したくなる魅力的な作品だ。

読むたびに新しい発見がある。

今回はここに出てくる袋が、本当にビニールなのかとても気になった。

ビニール袋ならテクノパック
コメント
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