大泉の仲間たち

大泉高校15期生の交流/親睦のためのブログです。

劣化ウラン電池

2025-02-28 08:37:28 | 日記
 ”劣化”というと、なんか性能が落ちたとか、
利用された後の”カス”みたいに聞こえますが、
違います。ウランの大部分は、原子量 238なの
ですが、わずか0.3%(だったかな?)の原子量
235 が原子力発電所の燃料になります。
 これを分離するのにはフッ素化合物(気体)
にして、わずか1%ほどの重量差なので、精密な
遠心分離機で分ける必要があります。分離した
235 を取り除くとほんの少しだけ235 の割合が
減ります。236 を採った残2りのウランのことを
”劣化ウラン”と言いうのです。放射性の物質が
その分だけ低くなります。でも、”劣化ウラン”
と聴くと、なにか危険性があるように感じます
が、違います。
 実際には、放射性が少し減った=劣化した、
という意味なのです。

 そういうわけで、精密な遠心分離機の製造が
可能な国は限られているので、武力を向上させ
たい国は、喉から手が出るほど欲しがっている
ので、時折密輸出騒ぎになるわけです。

 劣化ウランは主な用途は大砲の弾として使用
されます。鉄(分子量は58くらい)より 4倍も
重い=破壊力が大きいために、米軍などで使用
されているようです。

 その劣化ウランを、平和的に利用するのが、
この劣化ウラン電池です。一種の”廃棄物利用”
でもありますから、有効利用される必要があり
ます。
 この電池の特徴としては。充放電を繰り返し
ても劣化が起こらないとされています。この辺
を考えると、風力発電所や太陽光発電所などで
発電される電気を、一時的に蓄電する施設には
向いているような気がします。
 ウラン235 が(天然より)少なくなっている
とはいえ、まだまだ放射性能力があるでしょう
から、汎用電池として一般の人が使用しない方
が良さそうですね。

 そういうわけなので、呼び方を変えた方が、
適切なのではないか、と思いますね。

         prairie@mbh.nifty.com




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