1月29日午後3時ごろ、パラー州ベレン市サンブラス区で建設中の34階建てマンションが突然 全壊する事故が起きた。32階まで完成していた同マンションは、大きな音を立てて崩れ落ち、近所の家屋やビル7軒を巻き込んだ。近くに住むマリア・ドスサ ントスさん(67)が全壊した自宅家屋の下敷きとなって死亡したほか、歩行者ら7人が軽傷を負った。
倒壊原因は不明だが、事故当時、激しく雨が降っており、地盤が緩んでいたもよう。もともと地理的に地盤がもろい上に、基礎工事がいいかげんだったという指摘も上がっている。
死亡したマリアさんは、マンション隣の自宅前で降ってきた瓦礫に押しつぶされ、30日早朝に遺体が発見された。近くにいた左官工は逃げて無事だった。当初、現場作業員3人が不明とされたが、後に当日欠勤または帰宅していたことがわかり、全員の無事が確認された。
同マンションは建設会社「レアル・エンジェニャリアSPE」によるもの。土地調査や基礎工事の甘さとともに、大学卒業後1年という代表の息子が総指揮をとるなど、ずさんな責任管理体制も指摘されている。当局は同社の関係書類を押収し、詳しく事故原因を調べる方針。