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コメからエタノール

2012-03-27 21:09:37 | Weblog

リオ・グランデ・ド・スル州2社が実験的生産を開始

リ オ・グランデ・ド・スル州の企業2社は、米を原料とするエタノールの生産を実験的な規模で開始した。伯メディアが11日付で伝えたところによると、同州農 業局のバイオ燃料専門家の農学者、バルデシール・ジョゼー・ゾニン氏は、燃料生産における選択肢を広げ、将来的には食用として消費されていない米(割れた 米、低等級米など)の利用方法の一つとすることが狙いだと説明している。また、別の報道によると、同州で生産される米は、2020年までに同州内6カ所で 新設される予定のバイオ燃料工場で原料として使用されることになりそうだという。

州農業局バイオ燃料専門家のゾニン氏は、生産される米の 一部をエタノールの原料に充てることで、在庫の増加を減少させて米の価格を上昇させることができるとしており、「年間50万トンを(エタノール生産のため に)消費すれば十分に米市場を揺るがすことができる。それは均一価格で行われるので生産者らにとっても興味深いことだ」と話す。リオ・グランデ・ド・スル 州における米の生産量は年間750万トン前後。同氏は、燃料エタノールの原料としての消費は追加的なものであって最優先されるものではないが、同州内にお ける米消費の支えになるとの考えを示している。

農学者によると、エタノール生産に関して米は、モロコシや小麦を上回りサトウキビに匹敵す る生産性を有しているという。ロシアや英国、カナダで行われている小麦を原料とするエタノール生産では、小麦1トン当たり400リットルのエタノールが生 産される。これに対し、米1トン当たりの生産量はそれを上回る420リットルであり、また、大豆を原料とするバイオディーゼル燃料との比較では、その生産 能力は2倍にもなるという。

生産性をさらに高める試みも始まっており、同州ペロタス市に本拠を置くエンブラパ・クリマ・テンペラード社 (Embrapa Clima Temperado)はすでに、穀粒の大きさが平均サイズの2倍で、伯国における1ヘクタール当たり平均収穫量(7.5トン)を上回る14トンの収穫が見 込めるという、エタノール生産に都合のよい米の開発を進めている。

米原料のエタノールをめぐっては、すでにヒマワリとトウゴマから油を 作っており、米原料エタノール生産のために7億レアルを投資しているビネマ・ムルチオレオス・ベジェタイス社(Vinema Multioleos Vegetais、同州カマクアン市)が14年までに大規模生産を開始したいと考えているとの報道もあるが、ブラジルの法律ではサトウキビ原料のエタノー ルの使用しか規定されておらず、米原料エタノールの商業ベースでの生産の見通しは立っていないのが現状だという。

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