慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において
続)ムスリムの子ども教育-23-番外編~Q&A
ハビーブ・アリー・ジェフリー師(アッラーのご加護あれ)TV番組「私たちの人生18」(20:10~最後)@エジプト
https://www.youtube.com/watch?v=7ZIe_KLHIRE
前回の復習:子どもを持つことの「目的」を明確にすること、このことによって、今後お話する多くの子育てに関する事柄が変わって来ます。すでにお子さんが大きくなっている方も、今からでも、子育ての正しいニーヤ(意思)、「アッラーのご満足を求めて、子どもを育てます。」というニーヤ(意思)をしておきましょう。
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視聴者からの電話相談:「私の父親は、イスラーム大学の出身で、イスラームに関する知識が沢山ありますが、家では、イスラームとまったく反対のことをします。家族を大切にしない、母にひどく当たるなど、父の言動はとてもイスラームを学んだ人とは思えません。父がひどい言動をするたびに、父の知識は何の役にも立っていない、と絶望的な気持ちになります。どうしたらいいですか。」
回答:まず、あなたのお父様がムスリムとして良い模範ではなかったにも関わらず、こうしてアッラーが、あなたに導きをお与えくださり、善いことと悪いことの判断が正しくできる心をお与えくださったこと、善いことを好むきれいな心をお恵みくださったことに、感謝します。最初にすべてきことは、あなたが間違った道に傾かなかったことに対して、「アルハムドゥリッラー」とアッラーに深く感謝することです。
そして、その感謝をアッラーに表すためには、行動が必要です。どんな行動でしょうか。お父様の悪い言動に惑わされず、父親孝行をしていくことです。これが難しく聞こえることはわかっています。でもあなたはお父様のことを嫌悪している訳ではなく、お父様の言動に腹を立てているだけで、それは正しい怒りですが、あなたはお父様を嫌っている訳ではありません。なぜなら、あなたにとって、お父様は、あなたに恵みを与え良くしてくれた方、あなたが今ここに存在する原因となった方だからです。
今の状況において、あなたができることは、3つあります。
1.まず、お父様への真摯なドゥアーを毎日続けて行くことです。夜に任意の礼拝をして、スジュード(跪拝)をし、アッラーの前で泣いて懇願してください。
「アッラーよ、どうか父を導いてください!
父を地獄の炎からお救いください!
どうか父の状態を正してください!
父を、あなたへの崇拝行為に使い、あなたがお好きな状態にしてください!
父が学んだ知識を、罰するための証拠とせず、報奨を与えるための証拠としてください!!」
こう言いながら、必ずアッラーが叶えてくださると確信してドゥアーしてください。
2.お父様がどんなに悪い言動をしてきても、あなたは、善いことで返しましょう。難しいことはわかります。しかし、不可能ではないことです。お父様に良くしていくことです。善行を惜しまないでください。あなたがお父様に対して、善い言動をしていき、愛情を表してくことは、お父様の心をやわらかくします。お父様の心がやわらかくなったら、あなたのアドバイスを受け入れられるでしょう。アドバイスは直接的ではなく、何度も繰り返し言わないように注意します。
3.お母様への気遣いと親孝行。お父様がお母様に優しくできないのなら、あなたが、お母様にもっと優しく親孝行をしていきましょう。
この3つを行っていくことで、アッラーの元でのあなたの地位が変化します。あなたにはアッラーからすごい報奨が届きます。また、アッラーが、お父様を改善するために、あなたを使ってくださるようになります。あなたは、それができる方です。アッラーがあなたのお父様と私たちにお導きをお与えくださいますように!
視聴者からの電話相談:「私の娘は、義務のお祈りをしません。どうしたらいいですか。今、娘と一緒にあなた方のテレビ番組を見ているので、先生から、娘に忠告を与えてください。」
回答:娘さんに善いことをお望みになったことに対して、あなたにアッラーの祝福がありますように。これを見ている娘さんへ、どうかお母様があなたのことをテレビで相談されたことに対して怒ったりしないでください。見ている人にはあなた方が誰だかわからないですから安心してください。まず、あなたにお伝えしたいことは、お母様はあなたのことを愛している、ということです。もしあなたのことを愛しておらず、あなたに善いことを望まず、あなたを悪いことから守ろうと必死になっていなければ、こんな風にテレビに電話相談をすることはなかったでしょう。お母様はあなたのことを愛しています。
この人生には、様々な目標があり、叶えたいことがあり、またあなたが避けたいと思う災難もあります。生きている限り、人が、様々な心配事から完全に解放されて、心の底から安心できる方法はありません、ただアッラーとのつながりを持つ以外には。アッラーとのつながりを持つことの基本は、礼拝です。礼拝を、ただ、義務でやらなければならない面倒なこと、と捉えないでください。礼拝を、その瞬間は、確実にアッラーとつながることができる特別な瞬間、と捉えてください。アッラーに話しかけてください。アッラーがあなたに話しかけています。アッラーとあなたの間のこの約束の時間はかけがえのない重要なものです。
きっとあなたは礼拝したいと思っているでしょう。ただ、周りのお友達や学校のクラスメートに、礼拝への願望がないのかもしません。どうか礼拝している友達を探してみてください。あなたが礼拝を守ることを簡単にしてくれる友達を探してみてください。そして、もしあなたが、うっかりして義務の礼拝を逃してしまった時には、お母様があなたに怒りだすのを待たずに、自分から立ち上がってカダーの礼拝(埋め合わせの礼拝)をしましょう。そして、アッラーにドゥアーをするのです。
≪アッラーフンマ アインニー アラー ズィクリカ ワ シュクリカ ワ フスニ イバーダティク≫
このドゥアーはそんなに長くないですから、覚えて唱えてみてください。預言者様(彼の上にアッラーの祝福と平安あれ)は、ムアーズ様(彼の上にアッラーのご満悦あれ)にこうおっしゃいました。
≪ムアーズよ、実に私は、アッラーに誓ってあなたのことが好きです。だから、すべての礼拝の後にこう言わずにいてはいけません。:アッラーよ、どうかあなたを思い出すことと、あなたに感謝することと、あなたへの崇拝行為をきちんとできるように、私を助けてください。※≫ アブーダーウード、ニサーイー伝承
※アラビア語≪アッラーフンマ アインニー アラー ズィクリカ ワ シュクリカ ワ フスニ イバーダティク≫≫
いつもこのドゥアーを唱えてみましょう。アッラーが全力であなたを助けてくださるのを感じることができるでしょう。
視聴者からの電話相談:「アッラーに対して善い見方をしなければならないことはわかっていますが、時々、シャイターンのささやきが入って来て、アッラーのことを悪く考えるよう自分にささやきかけます。どうしたらいいですか。」
回答:シャイターンのささやきは、相手にしないことが一番です。相手にしない、というのは、それを聞き続けたり、議論したりしないことです。ぼんやりしている時に、アッラーに対して悪いささやきが入って来たら、立ち上がってウドゥーをし、礼拝して、ズィクルをします。その考えを追いかけないことです。シャイターンのささやきは、長いロープのような物です。それを引き抜こうと引っ張ると、どこまでも続いて終わりがありません。治療法は、無視すること、そして、それを嫌悪すること、アッラーへのズィクルをして自分を忙しくすることです。
視聴者からの電話相談:「自分を害する相手に対して、イスラームでは、相手に対して善いドゥアーをするように、とよく聞きますが、自分にはとても難しくてできません。自分に悪いことをする相手に仕返ししてはいけないのですか?」
回答:あなたは、自分を害する人に対して、ドゥアーをすることが、とても難しいということですが、アッラーがあなたを祝福しますように。それはもちろん難しいことです、しかし、完全に不可能なことでもありません。まず、それをするためにあなたを助ける初めてのステップがあります。
まず一つ目のステップは、相手にドゥアーをすることの方が仕返しをするよりも良いことだ、と認めることです。不可能だ、とか、ドゥアーをすることは良くない、と言わないでください。仕返しよりもレベルが高い対処法は、ドゥアーをすることだ、と認めることが第一歩です。
二つ目は、これまでの人生を振り返って、自分も誰かに対して間違えを犯したことがある、と気付くことです。そして、最後の審判の日に、アッラーの御前に立った時に、自分がこれまで犯した数々の過ちを、アッラーが許してくださることを望むことを思い出します。アッラーは、私たちに、相手を許すことを奨励し、あなた達は、私に許されることを望みませんか、とおっしゃっています。
【かれらを許し大目に見てやるがいい。アッラーがあなたがたを赦されることを望まないのか。本当にアッラーは寛容にして慈悲深くあられる。】クルアーン 御光章22
あなたが自分を害する人を許し、彼のためにドゥアーをすればするほど、アッラーはあなたをお赦しになられ、過去にあなたが害した人達に対して、あなたを許すことに満足する気持ちをお恵みくださいます。あなたが彼を許すことに満足したように。
このことを実行に移すのを簡単にするために、どうか、昔の敬虔な方たちのお話を読んでみてください。預言者伝(スィーラ)やサハーバ物語、アッラーに近しい人達がどのように自分を害する人達に接していたのか、読んでみてください。でも彼らは自分とは違う、、、と言わないでください。預言者達(彼らに平安あれ)はアッラーに罪を犯さないよう守られていますが、他の人達はそうではありません。それでも、彼らは人を許し、人を許すことは可能なことです。アッラーが私たちとあなたの心に、人を許す高徳さをお恵みくださいますように。最初は、難しく感じるかもしれませんが、継続していくうちにアッラーがあなたを助けてくださり、簡単にしてくださるでしょう、インシャーアッラー。
もし、彼にドゥアーをしてあげなければ、彼は、あなたに対する害を継続するか、もし止めたとしても、あなた以外の人を害することを止めないかもしれません。しかし、もしあなたが彼に導きをドゥアーしてあげたら、彼は善良な人となって、あなたに対する害も止め、あなた以外の多くの人に対する害も止めるでしょう。そうすれば、あなたが人々への彼の害を止めたことになります。
アッラーが私たちの心を正してくださいますように✨ ✨ ✨
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