雨ニモマケズ

宮澤賢治は、明治２９年、現在の岩手県花巻市に生まれた。
科学者であり、教師であり、詩人であり、農業・農民を愛した
人でもあった。
賢治は昭和８年、９月２１日に急性肺炎で死去。享年３７歳
の若さだった。

私の生まれは昭和３０年９月２１日。
賢治の亡くなった日と月日だけが一致している。

そんな些細なことから宮澤賢治を知り、詩集「春と修羅」を読
んでファンになり、「ソウイウモノニ　ワタシモナリタイ」と思って
生きてきた。

雨ニモマケズ　　宮澤賢治

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシズカニワラッテイル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキノ小屋ニイテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ束ヲ負イ
南ニ死ニソウナ人アレバ
行ッテコワガラナクテモイイトイイ
北ニケンカヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイイ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
ソウイウモノニ
ワタシハナリタイ

2011年4月11日、ワシントンのナショナル大聖堂において、
東日本大震災で犠牲となった者を悼む、宗派を超えた追
悼式が開かれ、サミュエル・ロイドⅢ世大聖堂長により、
復興への祈りが捧げられた後、『雨ニモマケズ』が英語で
朗読されたという。

来る９月２１日の誕生日（賢治の命日）には、彼の詩の数編
を読み返し、今後の自分の生き方を見つめ直す日にしたいと
思っている。