福岡応援blog

素敵な場所や美味しいお店、応援したいアーティストやスポーツ選手などの情報を中心に、福岡の魅力を発信しています。

九大フィルの「第九」特別演奏会

2024年09月11日 | 音楽

9月16日、九大フィルハーモニーオーケストラによるコンサートが開催されますが、なんとチケットが取れませんでした オンライン配信のチケットサイトにも、アクセスできない状況が続いています。クラシックコンサートのチケットが、プロでも売れないといわれている中、アクロスシンフォニーホールが満員とは、すごい事です(S席でチケット3千円は、安すぎだけどね)。

というのも、今回のコンサートのメインプログラムは「第九」なんです。「第九」は、日本では年末の風物詩として、広く知られています。しかし、意外と知られていないのが、日本で最初に「第九」を演奏したオーケストラが、実は九大フィルハーモニーオーケストラだったということです。福岡市での初演がその舞台であり、これは音楽ファンにとって一つのトリビアかもしれません。

九大フィルは、1909年に創立された日本で最も歴史の長いオーケストラのひとつで、九州大学を中心に活動しています。そして指揮を務めるのは、九大フィルの顧問であり「題名のない音楽会」でもおなじみの鈴木優人さん。素晴らしい演奏会にならないはずがありません。早く購入しておけば良かった

こんなに人気があるのなら、いっそのこと「九大フィル」のお家芸として、毎年演奏してはどうだろう? 岩手県の釜石に、第九を聴きに行く人は沢山いますが、さすがに西日本からは遠いです。釜石の代わりに、福岡の「九大フィル」に聴きに行く、という選択肢もあるといいのに。

また「第九」は、合唱が主役とも言われる作品です。今回はソロ歌手を招いていますが、肝心の「合唱」はいないのでしょうか? 100年前を再現したら、そうなったのでしょうか? それとも、パンフレットに掲載されていないだけで、実はいるのでしょうか? 九州大学の男声合唱団「コールアカデミー」はプロ並みに上手いので、合唱も自前で揃えることが出来たら、さらに「九州大学」の名を轟かせることが出来るでしょう。

九大フィルによる「日本人初演100年記念」としての第九の演奏は、ただのコンサートではなく、日本の音楽史に刻まれるもの。なので、ぜひ映像として記録し、DVDとして販売してほしいものです。なんとか、パンフレットだけでも売って欲しいな。

 

 

 


九州交響楽団の演奏会に行きました

2024年08月04日 | 音楽

7月31日、九州交響楽団のコンサートに行きました。

演目は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番、チャイコフスキーの交響曲第5番「悲愴」でした。

ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番は、きれいなクラシック。初演はベートーヴェン自身が弾かれたようです。抒情的なメロディが印象に残りました。だれか「田園」とか「合唱」のように、相応しいサブタイトルを付けてくれんかな。聴く人が勝手に付けてもいいのなら、ピアノとオーケストラの対話がテーマのようなので「対話」でいいんじゃないかな。

チャイコフスキーの交響曲第5番「悲愴」は、作者が亡くなる直前に初演が行なわれたらしく、遺作もしくは、それに近い作品といえるかもしれません。指揮者のプレトークで「何を意味するかという事については、それぞれの人が、それぞれの解釈で聴いて欲しい」と。

前半は「悲愴」というタイトルの割には、長調のメロディが出てきて、ほのぼのとノスタルジックな感じ。第3楽章になると、金管楽器が活躍して熱い感じ。そして第4楽章に入ると、悲しい感じで始まり、どんどん重く暗く静かになってきて「ご臨終です」という感じで終わる。人生の「春」「夏」「秋」「冬」を表しているような気がした。

そして、トランペットの松居首席の引退公演でもありました。帰ろうとしたら、客席から拍手が聴こえてきて、思わず戻ったら、沢山の観客がスタオベをしていました。ご本人は驚いていたようですが、福岡は、王監督を見かけたら「群がるのではなく道を開ける」という土地柄なので、スターが気持ちよく過ごせるよう、これまでみんな、敢えて静かにしていたのだと思ったよ…

指揮者に「終身名誉監督」という言葉があるように、オーケストラに「終身名誉首席」というポジションは存在しないのかな。新たな就任先は、南アフリカのオーケストラとの事。身の安全に気を付けて頂き、また戻ってきて頂きたいものです。5年間、本当にありがとうございました。



九州交響楽団の「展覧会の絵」

2023年07月02日 | 音楽

7月1日に「アクロス福岡シンフォニーホール」で開催された「展覧会の絵」コンサートに行ってきました。

 

前半は「チャイコフスキーのピアノ協奏曲」。数あるピアノ協奏曲の中で、一番好きなのがコレです。しかもピアニストは、日本女性初の「チャイコフスキー国際ピアノコンクール・優勝」の実績を持つ、上原彩子さん。

この曲は、有名な冒頭部分が印象的ですが、その後、同じモチーフは二度と出てこないのだそう。途中、この事実をパンフレットで知り「もっとありがたい気持ちで心して聴くべきだった…」と反省…

しかし、最高の音楽を、最高の指揮者・最高のオーケストラ・最高のピアニストの組み合わせで聴けた事は、最高に素晴らしい経験になりました。また、冒頭のファンファーレは、ホルンが担当していたのだと初めて知りました。また、ホルンに続く弦楽器の美しさが印象に残りました。

アンコールでは、上原さんがショパンの「子犬のワルツ」他1曲を披露して下さいました。ピアノを習っている子供が来ていたとしたら、きっと喜ばれるナンバーだろうなと思いました。

 

後半が「展覧会の絵」。この曲は(「フランダースの犬」のラストシーンで「ルーベンスの絵」が公開された時に流れる)「キエフの大門」が有名ですが、それ以外の部分は知らず、どんな「絵」が出てくるのだろう… という興味を持ちながら(今回もまた予習なしで)聴きに行きました。

どうやら「暗い絵」や「不気味な絵」が多いようでした。ですが、ドラクエの音楽同様「鬼気迫る場面」や「おどろおどろしいシーン」をカッコ良く表現するには金管楽器が欠かせない、と改めて思いました。チューバなどの中低音楽器にも見せ場があるのが良かった。

また「牛が重い馬車を引いている絵」というのが出てくるのですが、スネアドラムのトレモロが、小石を表現しているようで、印象的でした。楽器の個性が生かされており「これぞ多様性」と思いました。

そして、何といっても印象的なのが「キーウの大門」のテーマです。これは「ウクライナの首都に計画された大門のデザイン画」を表現しており、明るく光り輝く感じの曲です(暗い絵が並んでいるのは、この絵との対比効果を出すためなのか)。ところで、九響は長らく、クラリネットの首席が不在となっていました。それは、前の首席がウクライナ人だったからです。母国が大変だという事で帰国され、そのまま戻って来られない状況のようです…

なので、どの団員さんにも、ウクライナには特別な思いがおありだと思います… どこまでも真っすぐに届きそうな、トランペットの響きが印象的でした。松居さんがこの席に座っていて下さる事の、心強さを感じました。また、指揮者のコバケンさんが「本日の九響は完璧でした」と仰っていましたが、全体的に愛を感じる演奏でした。

 


FFGニューイヤーコンサート2023

2023年02月04日 | 音楽

今年も「ふくおかフィナンシャルグループ芸術財団」様が、ありがたいことに「ニューイヤーコンサート」の動画をアップしてくださいました

 

FFGニューイヤーコンサート2023

 

今回の注目ポイントは、以前の記事で絶賛した「鈴木玲奈さん」。北九州芸術劇場で聴いた時、思わず会場のスピーカーを見渡して「どうも、スピーカーから出ている音声ではないようだ…」「まさかマイク無し?」と思ったけど、半信半疑でいました… しかし本当にノーマイクだったようで「これぞ本物の歌姫」「(オペラ座の)クリスティーヌかよ?」って思いました…

ですが、クリスティーヌは美人で歌は超上手いけど、そこまでの演技力は持ってない。クリスティーヌより凄い存在なのでは? ホフマン物語の「森の小鳥はあこがれを歌う」で、感動して倒れてしまい、ラ・ボエームの「私が街を歩けば」の所では「鈴木玲奈さんが歌いながら天神地下街を歩くと、どんどん人が付いてきて、アクロス福岡前の公園が満員になっている」という夢をみていました  

そして、今年の九響の「ニューイヤーコンサート2023」は、以下の通り、全9公演あったようです(動画をアップして下さった、FFGさんありがとうございます)。

  • 1月6日(金):長崎ブリックホール
  • 1月7日(土):北九州芸術劇場 大ホール
  • 1月8日(日):アクロス福岡シンフォニーホール
  • 1月10日(火):あるかすSASEBO
  • 1月11日(水):熊本芸術劇場コンサートホール
  • 1月13日(金):佐賀市文化会館 大ホール
  • 1月14日(土):北九州芸術劇場 大ホール
  • 1月15日(日):FFGホール(※1日2回公演)

安定的に売れるといわれている、年末の「第九」コンサートが3公演だった事を考えると、これって凄い事なのでは⁉ ますますの発展を願っています。


九響ニューイヤーコンサート 北九州公演

2023年01月08日 | 音楽

九州交響楽団のニューイヤーコンサート(北九州公演)に行ってきました。わざわざ遠征して北九州公演に行ったのは「北九州芸術劇場」に行ってみたかった、という単純な理由です。

北九州芸術劇場は、世界的に有名な建築物「キャナルシティ博多」を手掛けた「福岡地所」さんが手がけた「リバーウォーク北九州」の6F部分にある事になっていますが、厳密にいうと2階席は7F、3階席は8F部分となっていました。そして、最も安いはずの「3階席」はロビーからの眺めが最高で、まるで「リバーウォーク北九州」の天守閣に上がったような気分になれました。

会場に入ると、舞台上に「ニューイヤーコンサート名物(?)」の花の演出が施してあり、ワクワク感が高まりました。福岡は花の産地でもあるので、オフィシャルサプライヤーというのでしょうか、九響に「花専門」のスポンサーが付くといいな、そしてこれからも派手にやって頂きたいな、と期待してしまいました。

そして、もう1つのお約束(?)でしょうか、ドレス姿で登場する女性陣が華やかでした。おめでたい気分を盛り上げる、赤系のイブニングドレスの方が多かったです(そんな中、全く違う色のドレスを着ている方もいらして、それはそれでコントラストが効いて華やかでした)。全くのお揃いでないところを見ると、主催者から支給された衣装ではなく、自前衣装でのファンサービスなんだろうなぁ。そうだったとしたら、ありがたいことだな、と思いました。

 

今回のゲストは、鈴木玲奈さん。コロナ禍に開催された伝説の「オペラ・こうもり」公演で、華やかな世界に憧れる女中(アデーレ)役を演じられた方です。その時の主役は劇団四季の方で、その方も当然ながら凄かったのですが、脇役であるにも関わらず、遜色ない存在感を発揮されていました。その方が主役に抜擢されるとは、なんという素敵すぎる後日談(彼女を選ばれた方、ブラボーです)! 

そして「夜の女王のアリア」、こうもり「アデーレのアリア」に引き続き、ネタバレになるので詳しくは書きませんが、アンコール曲まで歌って下さるという大サービス。悪女役も聖女役も、小悪魔な役も演じる事が出来、それでいて素晴らしい実力派。オペラ界の日本アカデミー賞があるならば、主演女優賞と助演女優賞をダブルで取ってもおかしくない位のスター性を感じました。

同じ女性にここまで言わせてしまうとなると、その魅力はやはり本物で、指揮者兼司会の下野竜也さんも、すっかり惚れ込んでいた様子。ラストの演出に関しては「彼女にアレをやらせたい」という企みを感じてしまいました(笑) 

 

そして、今回のゲスト指揮者の下野竜也さんは、広島交響楽団の指揮者の方なのですが、ホークスの工藤元監督のような親しみやすさがありました。

そして、本日「アクロスシンフォニーホール」で「福岡公演」が開催されます。そして、北九州公演には出演しなかった「九響合唱団」が出るというスペシャルプランがあるという事を、後になって知りました。人数を最小限に絞っての出演となっていた「オペラ・こうもり」の感動再び、なのか、それとも別の演出が用意されているのだろうか…

気になって仕方ないのですが、自分は既に予定が入っており「福岡公演」には行くことができません… なので、行かれる予定の方がいらっしゃいましたら、感想など聞かせて欲しいです! そして今後「九響合唱団」が出演される時には、もっと目立つように広告に記載して欲しいな、と思いました。