近所のリサイクルショップをふと訪れたときのこと。骨とう品コーナーを眺めていると、ガラス製の青い鳥が目に留まりました。どこか懐かしく、それでいて気品のある佇まい。値札を見て驚きました。たったの3桁です。
というのも、これは「マルティグラス」の製品だったからです。マルティグラスとは、福岡県の伝統工芸として知られるガラス工芸のブランドで、複数の色ガラスを重ねる独自の技法によって生み出されます。母がファンだという事もあり、この青い鳥を、我が家へお迎えすることにしました。出窓に置いてみると、複層ガラスならではの輝きが、日差しによく映えます。
後から気になって、オークションサイトをチェックしてみると、マルティグラスの作品は中古でも数千円の価値があることがわかりました。もしかすると、福岡の人にとっては、マルティグラスが比較的身近な存在なのかもしれません。しかし、他県出身の若い古物商の中には、その価値を知らない人も多いのではないでしょうか。だからこそ、こうして掘り出し物に出会えるのでしょう。
マルティグラスの「青い鳥」は、意外と身近なところにいるのかもしれません。