どシリアスなマヌケの日常

毎日毎日、ストーリー漫画を描き、残りは妄想.,いや構想の日々の日記。

三丁目の夕日 ルビーの指輪

2023-01-08 06:44:00 | 日記



私は、もちろん昭和生まれである。

父は国立一期の誰でも知ってる大学を出ている。大学出なら黙って会社に行っていれば出世できた時代である。ところが、仕事が続かない。理由は学歴プライドで我慢ができない。新入社員のうちに「バカにされた」とキレて仕事をやめてしまう。転職は数え切れないほどで、結局は中小企業で課長になることもなく終わった。
私は長女なので、子供の中で一番覚えている。私が生まれてから小学校に入学する頃まで無職の方が多かったんじゃないか。

父は無類のギャンブル好きで、私は競馬、競輪、ボート、オートもちろんパチンコにも連れて行かれた。幼い私には、それが何なのかさっぱり分からなかった。オートの音は今でも夢でうなされる。そして、無類の酒好き。で、酒乱。
収入そのものが少ない上に「男の子」が生まれるまで子供を作ったので三人兄弟。

私と妹は「進学してもおかしくない程度」の高校に入った。だが、その先の教育資金は一銭も用意されてなかったよ。弟は都立の底辺工業だから必要なかった。
つまり、私は親ガチャ大外れ。
日常的な暴力と家事の強要。暴言。。。子供の頃から家は安息の場所ではなかった。今なら児相案件の子供時代を送ってきた。

給料少ないのに貯金もしない。母もローンでお買い物ばかりしていた。娘たちの服も碌に買うこともなく、20万のルビーの指輪をローンで買った時、見せびらかしてきた。ああ。。。やっぱりガチャ大外れ。
12歳の時、母がいない時に、そのルビーの指輪をゴミ箱に捨ててやった。「ない!」って大騒ぎしてたけど知らん顔してた。今も母は私が捨てたとは知らない。

昭和の下町。親に教養がない家庭は、みんなこんなもの。難関大学に行くことと教養は関係ない。
「三丁目の夕日」は、やっぱり虚構の夢なんだよなと思う。

実家が貧乏だったのは、父のプライドと長期的な人生設計がなかったから。いつもローンという借金に追いかけられていたと思う。家の中には高価なものがたくさんあったけど、お金がなかった。
私の結婚式のご祝儀に手を出そうとした父親が本当に恥ずかしかった。
姑がひったくって阻止して後で「貯金しなさい」と私に渡してくれた。

結婚してから、やっとまともな家庭を手に入れた。