酒豪で有名な老人がが酒場で飲んでいると、その飲みっぷりの良さに驚いた遊び人のマークが言った。
「爺さん、いい飲みっぷりだ。どうだ、このテキーラを一瓶、一気に飲み干してみな。もしできたらここは俺がおごるぜ」
老人はニタリを笑うと瞬く間に飲み干してしまった。
「若いの、馳走になるぞ。ほっほっほっ」
次の日、マークが老人を待ち構えていた。
「なあ爺さん、昨日のお返しだ。今度はテキーラを2瓶。この勝負受けてくれねえか?」
老人は難なく飲み干してしまった。
「ほっほっほっ」
マークはすっかり意地になってしまった。
その次の日、一樽のテキーラを用意して老人を待ち受けた。
さすがの老人もこれには思案顔だ。やがて
「すまんが少しだけ、考えさせてくれ」
と言うと、酒場から出ていった。マークが今度こそ鼻を明かせたと祝杯を上げていると老人が戻ってきた。
「若いの、待たせてすまんかった。この勝負乗らせて貰おうかの」
驚く酒場の全員の前で、老人は樽を抱え上げるとぐびりぐびりと傾けて、飲み干してしまった。
さすがのマークもこれには脱帽だ。
「いや~。大した爺さんだ。ところで、さっきは外で何を考えてきたんだ?保険にでも入ってきたのか?」
老人はにんまりと笑った。
「さすがのわしも、テキーラ一樽は初めてでな。本当に飲めるかどうか、酒屋で試してきたのじゃ。ほ~っほっほっほっ」
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