![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/fa/11b9bb7cfeafc4bdb19a432790dc4c02.jpg)
この国では、例えば相模原殺傷事件のような目立った犯罪が行なわれるとすぐに「在日認定」がネット上で行われ、日本人の犯行ではなく在日朝鮮人・中国人の仕業だとしたがる、自国民の罪責を認めることができない脆弱な精神が目立つ。
これは戦前の我が国の植民市支配・侵略行為を直視できず、歴史の事実を捻じ曲げて日本を無理に美化する歴史修正主義に連なる、弱き心の故であろう。
また、この国では野党の議員を「在日認定」することもしょっちゅうである。社民党系でしかも女性の故土井たか子議員、福島みずほ議員、社民党から旧民主党に移った辻元清美議員などは、ネットでは「在日」のレッテルが張られ、嘘八百の誹謗中傷がなされている。
これらの行為が人種差別撤廃条約に違反する人種差別であり、ヨーロッパの多くの国では違法行為どころか犯罪であることを知らず、当たり前に見聞きしている鈍麻したレイシスト的な感覚では、今回の民進党の代表候補である蓮舫議員の「二重国籍」問題が人種差別になるなどということは想像もつかないのだろう。
仮にも全国紙である産経新聞が再三にわたって執拗にこの問題を取り上げていても、特に人種差別だという話にならないのがそのことを示している。
蓮舫議員は台湾と日本の二重国籍なのではないかということが、ネット上の言論プラットフォームを標榜するアゴラで問題にされ、産経新聞が取り上げ、いまだに本人が釈明に追われている。
この問題を初めて聞いた時に、法律問題以外で私があきれたのは二つの点。
普段、韓国・北朝鮮と違って旧植民地の中でも親日国とされ、震災への援助などで持て囃される台湾の国籍でも、いざとなれば差別主義者は許さないのだなということ。
そして、蓮舫という名前でわざわざ議員活動をやっているのだから、中国・台湾にルーツがあることは本人も隠そうとしていないのに、なぜ今頃わざわざ問題にするのだろうということだった。
そして、二重国籍者が国会議員となり、政党の代表となり、一国の首相を目指すことに法的問題は一切ない。
日本の国籍法では二重国籍を解消する努力義務は課されているが、二重国籍であること自体は違法ではない。
また、公職選挙法でも、外国籍しかない外国人の公職就任は制限されているが、日本国籍のある二重国籍者が公職に就くことには何の違法性もない。
さらに、国会法など国会議員に関する法律にも二重国籍者に関する規定はない。日本国籍があるのだから当たり前である。
もちろん、内閣法にも憲法にも、二重国籍者が内閣総理大臣になってはならないというような規定はない。外交官には二重国籍者はなれないという規定があるが、だからといって外交官の上に立つ内閣総理大臣に二重国籍者がなれないなどという解釈はどこからも出てこない。
このようにそもそも、法律上の問題が一切ないのであるから、蓮舫議員に二重国籍について説明責任など生じない。
それでもあえて説明しろというのは、全くいわれのないものであり、もはや台湾国籍者に対する人種差別意識の発露でしかなく、人種差別そのものであることを知るべきだ。
しかも、自分に台湾国籍がないということを証明することは非常に困難である。あなたが自分に台湾籍がないことを簡単に証明できるというのならやってみたらいい。
蓮舫議員の説明が自分のことであるのにあいまいだったのも無理はないのだ。
蓮舫議員が二重国籍であることに何の問題もないことが明らかになってしまった今、国粋主義者たちは、蓮舫議員に日本人なら村田蓮舫という本名で活動すべきだなどと、むちゃくちゃなことも言い出している。
蓮舫議員の問題を離れて、帰化して日本国籍を取得したものは議員になれないようにするべきだ、というようなトンデモナイ極論を展開する百田尚樹氏のような極右までいる。
しかし、欧米では、帰化した国会議員はおろか、カリフォルニア州知事だったアーノルド・シュアルツネッガーのように二重国籍のまま政治家をやっている人は五万といる。
日本では罰則のないヘイトスピーチ規制法がやっと施行されたばかりだが、蓮舫二重国籍問題であぶり出された日本人の差別意識は、人種差別撤廃条約を全面受け入れするべきだとますます思わされる惨状だといえよう。
別記 今回の二重国籍問題を別の視点から。
蓮舫さんの国籍問題と土井たか子さん
今は誰もが当たり前と思っている日本の国籍両系血統主義。父親か母親のどちらかが日本人であれば生まれた子どもは皆日本国籍が取得できます。でも 1984年までは日本は父系血統主義だったため、父親が日本人でなければいくら母親が日本人でも日本国籍は取れませんでした。
その後1985年になってようやく母親が日本人でも日本国籍が取れるようになりました。この時旧制度下の1965年~1984年に生まれた人(この時点での未成年者)も届け出れば日本国籍が取れました。
蓮舫さんは1967年生まれです。そして1985年に日本国籍を取得しました。彼女の認識不足が今回の誹謗中傷をより大きくしたとはいえ、そもそも日本 の制度が日本人の子どもであった彼女を日本人と認めなかった事実を私たちは忘れてはならないと思います。ダルビッシュもオコエもケンブリッジ飛鳥 も・・・、ちょっと前だったら「日本人」ではなかったことになります。ちなみに今も大半のイスラム国家は父系血主義です。
もう一つ、両系血統主義の実現に関わった人たちの話。
土井たか子さんが亡くなられた時の「お別れ会」で、東門美津子さん(元衆議院議員・元沖縄市長)と内海愛子さん(元恵泉女学園大学教授)がお話しされました。
米軍人との間に沖縄に生まれ、日本人の母親とともに置き去りにされた子どもたちの無国籍問題。アメリカはどこの国の人であれアメリカで生まれればアメリカ国籍を得られる生地主義の国ですが、彼らは日本生まれです。アメリカの国籍も日本の国籍も持てません
でした。その時子どもたちが母親と同じ日本国籍を得られるよう両系血統主義制度の実現に奔走したのが土井さんや東門さんたち政治家と内海さんたちだったのです。
私たちは、いつの時代も制度の陰で不都合、不利益を被っている人々がたくさんいることを認識し、当事者意識をもっておかしな制度を変える努力をしていかなければならないと思います。
それにしても女性が参政権を持てるようになってからもなお40年もの間、日本女性の子どもには日本国籍が認められなかったというのは日本の男女不平等の象徴ともいえる話ではないでしょうか。
当の蓮舫議員といえば、普天間基地を辺野古に移設する方針は維持すべきだと言ったり、野党共闘に慎重な姿勢を示したりして、民進党代表の資格には別の意味で疑問符が付きまくりですが、人種差別は彼女自身の資質の問題とは別に絶対に許してはならず、糾弾しなければいけない問題です。
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蓮舫「二重国籍」報道はグロテスクな純血主義にもとづく差別攻撃だ! さらにはガセの可能性も浮上
![蓮舫参議院議員HPより](http://image.news.livedoor.com/newsimage/3/5/352a7_1428_4304fe16_e6480abf-m.jpg)
「二重国籍者に野党第1党の代表の資格があるのか」「他国の国籍を持っている人間がなぜ日本の政治家をやっているのか」「中華民国人を大臣にしていた民進党は責任をとれ」
民進党代表選に出馬した蓮舫参院議員の「二重国籍」疑惑で、保守派メディアやネット右翼が狂喜乱舞して、蓮舫叩きに血道をあげている。
最初に断っておくが、本サイトは「私はバリバリの保守」などと胸を張り、「(安保法を)『戦争法案』と言うのは私はむしろミスリードをする言い方だったと 思っています」などというセリフを平気で口にする最近の蓮舫氏の政治的スタンスに対して批判的であり、政治的に彼女を擁護したいとはまったく考えていな い。
しかし、この国籍をめぐる炎上事件に関しては、どう考えても蓮舫氏を攻撃している側がおかしい。その行為はむしろ、この国にはびこるグロテスクな純血主義がむき出しになった人種差別としか思えないものだ。
■アゴラ・産経の根拠は? 二重国籍はありえないの見方も
その理由を説明する前に事実関係と報道の経緯を簡単に振り返っておこう。蓮舫氏は1967年、台湾出身の父親と日本人の母親との日本で生まれたが、当時の 国籍法では日本国籍の取得は父親が日本国籍をもつ場合のみに限られていたため、台湾国籍になっていた。だが、85年、国籍法が母方の国籍も選べるように改 正・施行されたため、日本国籍を取得している。
ところが、先月末、元通産官僚の評論家・八幡和郎氏がいきなり、ウェブサイト「アゴラ」や 産経系の夕刊フジで、蓮舫氏が台湾国籍を離脱しておらず、日本と台湾の二重国籍のままになっている疑惑を指摘。これに産経新聞が丸乗りして、連日ウェブ版 で大報道を展開し、代表選の立候補会見でもこの問題を質問するなどしたため、どんどん騒ぎが大きくなっていったのである。そして、とうとう蓮舫氏サイドが 「除籍が確認できない」としてあらためて台湾籍の放棄の手続きを行う事態となった。
しかし、そもそも蓮舫氏が二重国籍、というのは本当な のか。ただ「国籍放棄の確認がとれていない」と繰り返すだけで、八幡氏が最初に疑惑があるとした根拠も、産経がそれに丸乗りした理由も、一切書かれていな いため、両者がどういう根拠にもとづいているのかは不明だが、実は蓮舫氏についてはかなり前から、官邸や内閣情報調査室の関係者がしきりにマスコミに「国 籍問題」をほのめかしていたという情報もある。
だが、ここにきて、この「二重国籍」疑惑はあり得ない話という見方も出てきている。
時事通信などが7日付で、〈日本政府の見解では、日本は台湾と国交がないため、台湾籍の人には中国の法律が適用される。中国の国籍法では「外国籍を取得し た者は中国籍を自動的に失う」と定めて〉いると報じたからだ。読売新聞も7日付の記事で〈台湾籍を持つ人は日本では中国籍と扱われる。法務省によると、中 国の国籍法は「中国国外に定住している中国人で、自己の意思で外国籍に入籍、または取得した者は中国籍を自動的に失う」と規定している〉と、同様の趣旨の 記事を報じている。
つまり、蓮舫氏が85年に日本国籍を取得していたとすると、そのとき自動的に中国の法令に基づいて台湾籍(中国籍)は失っており、二重国籍というのはありえないことになる。
一方、八幡氏はこうした報道自体を「知識のない記者が聞きかじりで書いた記事」と否定しているが、複数の新聞や通信社が一斉に同内容の記事を書いているということは、普通に考えれば、法務省当局のブリーフィングがあったと見るべきだろう。
■そもそも大騒ぎするのがおかしい! 専門家も問題なしの見解
また、仮に蓮舫氏が「アゴラ」や産経が述べるとおり、85年の日本国籍取得の際に台湾国籍を離脱しておらず、結果、いままで「二重国籍」であったとしても、これはそこまで目くじらをたてるような問題なのか。
たしかに、「国籍単一の原則」をとる日本では重国籍は認められておらず、85年施行の改正国籍法には、20歳未満の重国籍者には22歳までに国籍を選択さ せるように定め、〈選択の宣言をした日本国民は、外国の国籍の離脱に努めなければならない〉(第16条)という規定が設けられている。そして、国籍選択を しなかった場合、法務大臣は書面で国籍の選択を「催告」することができ、そのうえで「催告」を受けても1カ月以内に選択しないとき、日本国籍を失うとされ ている(第15条)。
しかし、実際の国籍法の運用実態はまったく違う。第16条は「努力規定」的な運用しかされておらず、第15条でいう 法務大臣による「催告」も、少なくとも施行から16年が経過した2001年の段階まで、法務省は「これまで一度もない」と回答している(柳原滋夫「永住外 国人地方参政権問題でクローズアップ 宇多田ヒカルもフジモリ前大統領も 『二重国籍』容認が国を変える」/講談社「月刊現代」01年7月号)。
国籍法に詳しい近藤敦名城大教授も、朝日新聞9月8日付でこう解説している。
「日 本の国籍法は二重国籍保持者の外国籍の離脱について、努力義務のような規定になっており、より厳格に運用することは現実的ではない。世界的な潮流として複 数の国籍を認める国が増えており、知らずに二重国籍のままというケースも多い。仮に二重国籍があったとしても、日本の国会議員、首相や大臣になる上での法 的な禁止規定はなく、有権者がどう判断するかだ」
今日の『スッキリ!!』(日本テレビ)でも、やはり国際法に詳しい五十部紀英弁護士がこう解説していた。
「日本国籍を選択した時点で、台湾の籍は日本の法上ではなくなるということになります。台湾で国籍が残っているかどうかは、台湾側の判断ということになります。日本においては二重国籍の問題は生じない可能性が高いと思います」
これが国際法の専門家の常識なのだ。むしろ、蓮舫は前近代的な父系血統主義の旧国籍法の被害者と言うべきだろう。
■アゴラ・産経はネットの重国籍者虐殺ヘイトスピーチと同根
ところが、「アゴラ」や産経新聞はひたすらこの「二重国籍」疑惑を煽り、"アンチ民進党"のネット右翼たちに火をつけ、ツイッターではいま、蓮舫氏だけではなく重国籍者全体まで標的とするこんな恫喝や虐殺扇動が溢れかえっているのだ。
〈な りすましエセ日本人め。日本から出て行け〉〈支那に帰れ!日本人の振りして図々しいチャイナ女〉〈スパイ蓮舫ははやく親元の中国共産党に帰って死刑されろ よ〉〈スパイとして射殺出来るように法整備した方がいいよ〉〈逮捕して国籍剥奪して、スパイとして殺処分を希望します〉
いったい何を言っ ているのだろう。国籍を根拠に「殺せ」などと煽りたてるのはヘイトスピーチ、ヘイトクライムにほかならないし、当たり前だが「スパイ」に国籍は関係ない。 しかも連中は重国籍の法的位置づけを問題視しているのではなく、明らかに"日本人ではない"とレッテル貼りをして狂気の雄叫びをあげているのだ。このネト ウヨ思想の背景にあるのは、推定68万人いると言われる重国籍者(朝日新聞14年7月6日付)や日本で暮らす非日本国籍者に対する排除の眼差しだ。それは 同時に「日本国籍者は国家に忠誠を誓わなければならない」という時代錯誤の国家観を意味する。
しかも、これはなにもファナティックなネトウヨだけの話ではない。こうしたグロテスクな純血主義、差別主義は「アゴラ」や産経新聞にも通底している。たとえば前述の八幡氏は国籍とは無関係に、蓮舫氏をこう攻撃しているのだ。
〈村田蓮舫という本名があるのに、頑として村田姓を使わないし、子供にも中国人らしい名前しか付けなかった華人意識のかたまりである〉(「アゴラ」8月29日付)
〈も ちろん、違法な二重国籍だったことがないとしても、蓮舫さんには、村田蓮舫という本名を使われないとか、日本文化に対する愛着を示されていないとか、尖閣 について領土問題と表現されたように、日中間の国際問題についての見解などに問題があることに変化はない〉(同9月5日付)
〈どの国でも、生まれながらの国民でない人物を、政府のトップにするような物好きな国民はめったにない〉(「ZAKZAK」8月30日付)
結局、「アゴラ」や産経新聞は「二重国籍」疑惑を特ダネ扱いして鬼の首をとったかのように騒ぎ立てているが、その根っこにあるのは純血思想と排外主義、差 別主義であることがよくわかる。とりわけ、蓮舫氏の子どもまで「中国人らしい名前」などと標的にし、「華人意識のかたまり」とレッテル貼りをするのは、ど う考えても異常だ。日本国籍を取得していたとしても、自分のルーツに想いをはせて子どもの名前をつけることはちっともおかしいことではないし、日本人の中 にも大陸由来の名前をつけるケースは決して少なくない。だいたい、政治家や企業経営者などは孔子の論語の一節をことあるごとに引用するが、八幡氏に言わせ ればそれも「華人意識のかたまり」になるとでもいうのか。
また産経新聞は9月7日付で、インタビューで「二重国籍」を否定した蓮舫氏に対 し、〈ただ、蓮舫氏の国籍手続きを行った父親は台湾籍を離脱していないことも明らかにし、「二重国籍」疑惑はさらに深まっている〉などと書いている。しか し、いうまでもなく父親が台湾籍を離脱するか否かは蓮舫氏の国籍選択とはまったく無関係だ。つまり産経は"蓮舫の父親は日本人じゃないから蓮舫も日本人 じゃない"と言っているのである。これは完全に"ハーフ"に対する差別である。
つまるところ、こういうことだろう。「アゴラ」や産経新聞 にとって、蓮舫氏の国籍法上の疑惑追及は建前で、結局、父系血統主義というイデオロギーをばらまき、血統による差別を正当化しようとしているにすぎない。 はっきり言って、「エセ日本人を殺せ」などと叫んでいるネトウヨと大差ないのだ。
■テロやスパイと重国籍は無関係! あのK・ギルバートまでが「人種差別」と批判
しかも、世界はいま、連中ががなり立てる父系血統主義というカルトとは真逆の方向性を打ち出している。事実、重国籍を認めている国はおおよそ半数にも及 び、先進国でもアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、カナダ、スイスなど欧米を中心にかなりの数にのぼる。重国籍の政治家も珍しくない。たとえば元カリ フォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガーがアメリカとオーストリアの二重国籍者であることは有名だ。一国の政治のトップでも、ペルーのアルベ ルト・フジモリ元大統領(ペルーと日本)やタイのアピシット・ウェーチャチーワ元首相(タイとイギリス)などの例がある。加えれば、「イギリスのトラン プ」とも言われるバリバリの保守タカ派政治家、ボリス・ジョンソン前ロンドン市長も英米の重国籍者だ。
保守派が主張する"「純血」=「国家への忠誠心」"というのがカルト的な幻想であるのは自明だろう(ちなみに、最近保守論客の仲間入りを果たしたケント・ギルバート氏ですら、今回の件に関してはCS番組で「人種差別に聞こえる」と珍しくまっとうなことを言っている)。
なお、ヨーロッパでは60年代までは二重国籍に否定的であったが、97年のヨーロッパ国際条約では肯定的に変化した。これは、国際結婚やEU国間の自由移 動、移住労働者の増加や定住などの現実に即したものだ。また、二重国籍のメリットとしては、諸分野で活躍した者が「母国」に帰国しやすく経済効果をもたら すことや、複数のアイデンティティをもつことで国家間の摩擦を防止することなどが挙げられている。
他方、保守派やネトウヨは重国籍を認めるデメリットとして「テロを誘発する」などと喧伝する。ツイッターでもこのような主張がよく見られた。
〈二 重国籍はスパイによる情報流出およびテロの危険性が増すのでは?〉〈日本国籍と他国籍を持つ者が、2つのパスポートを使い日本に簡単に入国してテロをする 可能性も否定出来ない。この二重国籍問題は大きな問題にするべきです〉〈事実上二重国籍は放置状態であり、従って犯罪、テロ、スパイ、脱税などもやり放題 状態だと推測されます。これは安全保障上の懸案事項である以上早急に手を打つ必要があります〉
見当違いも甚だしい。たとえば二重国籍を認 めているフランスでは、昨年のパリ同時テロ事件を受けてフランソワ・オランド大統領がテロ関連の罪で有罪になった者から国籍を剥奪する内容を含む改憲案を 示し、激しい批判にあった。フランスの歴史人口学者・家族人類学者であるエマニュエル・トッド氏は、朝日新聞のインタビューでこのように断じている。
「テロへの対策としてもばかげています。想像してください。自爆テロを考える若者が、国籍剥奪を恐れてテロをやめようと思うでしょうか。逆に、国籍剥奪の法律などをつくれば、反発からテロを促すでしょう」(16年2月11日付)
すなわち、「アゴラ」や産経新聞、ネトウヨたちは、カルト的な血統主義をふりかざすことが共同体の分断を生み、かえって国家を危険にさらすということを まったく理解していないのだ。言い換えれば、蓮舫氏の「二重国籍」疑惑をあげつらって「国家への忠誠心がない」などとほざいている連中のほうこそ、結局、 グロテスクな差別主義をむき出しにすることで「国益」を害しているのである。
■なぜ民進党は保守派の差別攻撃をはねつけないのか︎
いや、問題なのは、保守系メディアだけではない。当の蓮舫氏や民進党の対応もおかしい。蓮舫氏に対しては、民進党内からも「代表の資格はない」「説明責任 を果たすべきだ」などとの声が出ており、蓮舫氏自身も「生まれたときから日本人」などと強調して慌てて台湾政府へ除籍を申告するなど火消しに必死だ。
しかし、民進党は、民主党時代の2009年マニフェストのなかで〈就労や生活、父母の介護などのために両国間を往来する機会が多い、両親双方の国籍を自ら のアイデンティティとして引き継ぎたいなど〉の要望を踏まえ、重国籍を認める国籍制度変更の方針を打ち出していたのではなかったか。
本来 は、民進党も蓮舫氏もこんな差別的攻撃に弁明する必要なんてまったくなく、寛容な多様性のある社会の構築を打ち出していくべきなのである。それを保守メ ディアやネトウヨに煽られて「日本人」を強調し、逆に蓮舫氏に説明責任を求めているのだから、開いた口がふさがらない。「二重国籍」云々より、こうした対 応のほうが、よっぽど有権者からの信頼を失うことがわからないのか。
いや、民進党のことなんてどうでもいい。問題は時代錯誤で差別的な純血主義のイデオロギーがまるで正論であるかのように、この国全体を覆いつつあることだ。わたしたちはこの差別思想が何よりいちばん危険であることに気づくべきだろう。
(小杉みすず)
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USA様なんて、日本国籍なくても、日本に税金払わなくても(負の納税はしてますが)、日本の政治を牛耳ってます。自民党国会議員、300人分くらい。
イスラエルに加担すりゃテロ誘発、当たり前。
元ペルー大統領、アルベルト・フジモリ氏。2000年にペルー国内での訴追を恐れ、外遊中に日本に立ちより、そのまま滞在して国外逃亡の身となった方です。
そのときの日本政府の対応は、日本国籍を放棄していないから日本国内に留まることに問題はない、というものでした。ペルー大統領就任の時点で日本国籍は喪失したと考えるべきとの声もありましたが、マスコミも特に騒がずうやむやになりました。
この逃亡劇に手を貸したのが作家の曽野綾子氏。「旅人を温かく迎えるのはあたりまえ。」と、かくまったのです。
日本政府が逃亡者アルベルト・フジモリ氏を受け入れたのは、ODAの闇を公表されたくなかったからでしょう。
ともあれ、アルベルト・フジモリ氏と蓮舫氏へのマスコミの対応の違いには、「またか」という思いしかありません。
文中に指摘されていたように、台湾は親日国家としてあまりに有名であり、日本でも中国に対して敵対している国家と見なされています。
だから、右翼共が、そうやすやすと台湾をヘイトや差別の対象にはしまい、と思っていました。でも今回の騒動で、右翼共にとっては、何かしら難癖をつける要因があれば
国籍など単なる方便でしかない事が良くわかりました。
つまり、右翼共の思いと同じで無い限り、何処かしら異なる点を無理矢理引っ張り出して排除する、という事です。
何度も書きますが、二重国籍で誰かに迷惑を掛ける訳ではありません。ましてや蓮舫の場合、帰化では無く、途中で日本国籍取得の定義が変わっただけ。つまり、元々日本人とすべきだったところに、法律が追いついただけ。
右翼の馬鹿共が言うような、何代にも渡って日本人の両親を持つ人間以外は日本人として認めないのであれば、サッカー日本代表のワールドカップ出場など認められないという事になります。
呂比須ワグナー、三都主アレサンドロ、田中マルクス闘莉王、酒井高徳など、彼らには日本人以外の血が入っているから、右翼の馬鹿理論では日本人では無い事になります。
更には、ワールドカップには縁が無かったが、今では生粋の日本人より日本人らしい、あのラモス瑠偉でさえ排除されるべき、という理論になります。
でも現実はどうかというと、そんな馬鹿理論を振りかざす馬鹿右翼共、それも若年層の右翼共の方が却って彼らを積極的に応援し、日本代表に熱を上げる始末。
結局、右翼の馬鹿共は、自分達が気に入らなければ排除したいだけ。しかし、何も理由が無いと排除出来ないから、国籍だ何だと、どこかマイノリティーの要因を粗探ししているだけ、という事でしょう。
理性的でも無ければ論理的でも無い。右翼、とりわけ極右など、幼稚だという事です。
大体、9割住民どもに支持されたことになってるFDPとやらやその第二広報誌KKKに親台派っておらんかったけ?
確かメチャメチャおったはずやで。
あと、”国籍”って、台湾を”中華民国”って日本国家が認めてまっか?
KKKよ、双十節に台湾の国民党から毎年なんぼ収益得てきてん?
そんなこと言えるんか?
毎年、10月10日は国民党新聞やったやんな、KKKはんよ。
さてさて、どうオトシマエつけんねん?
仲間割れは具合悪いんちゃうんけ?
白団の生き残りが見たら激怒もんちゃうけ?
何でもええけど、その国家の実効支配地域に住んでるだけの住民を勝手に統治される者にする理屈は納得でけへんわ。ヤクザのシマとどうちゃいまんの?
あほらし。
でも、彼女は辺野古へのアメリカ軍基地移設を容認するという暴挙をぶちまけた。この一点で、蓮舫の支持は有り得ない。よって、民進党の代表選挙候補者には、相応しい人が誰一人いません。それに、今回の国籍問題では、蓮舫自身の過去の発言からブレがあったことが右翼の無駄なパワーによって明らかにされており、蓮舫の信用自体が落ちた。
憲法9条改正反対、緊急事態条項創設反対、TPP反対、辺野古移設反対、これらに向けて舵を切らない限り、民進党は信用しません。
多文化共生、グローバル化の掛け声はどこへ?
生地主義/血統主義の国、文化圏がある以上、二重国籍をもつ人々はこれからも増えていきます。どちらか一方の国籍の選択や放棄のタイミングもめぐってくるでしょう。何か二重国籍がまるで「悪」のように言われているのがおかしい。人によっては、この問題が「大発見」されたかのようなはしゃぎよう。
という私は、メディアを通してですが、悪いけど、今のところ、蓮舫さんという人をあまり好きになれません。
しかし、蓮舫さんの国籍が問題になっている状況はもっと好きになれません。蓮舫さんが、例えば安倍さんだったとしても、稲田さんだったとしても同じです。この、国籍問題に名を借りた、個人攻撃はみっともないと思います。
蓮舫さんは、「日本国籍を持っています。以上です」でよかったと思います。
党の内外に、この騒ぎを諌める声がもっとあったら、大きかったら、少しは救われるのですが。
>蓮舫氏の問題ですが、某TV局と新聞社“だけは”執拗に報道している気がする…。他局は、然程取り上げていない様な感じ…。私の気のせい?
貴方の思っている通りです。気のせいではありません。
KKKがずっとこのような論調と思想で報道をしていくつもりであるのなら、早く廃刊になって欲しいです。それこそが日本の国益に叶います。
日本政府の見解では、日本は台湾と国交がないため、
台湾籍の人には中国の法律が適用される。
中国の国籍法では
「外国籍を取得した者は中国籍を自動的に失う」
と定めており、
この見解に基づけば、二重国籍の問題は生じない。
この見解に基づけば、二重国籍の問題は生じない。
この見解に基づけば、二重国籍の問題は生じない。