眺める空に描くもの

高齢者女子のおひとりさま暮らしノート

かかりつけ医の受診で思う認知症対策

2025-01-22 08:02:41 | 認知症の介護のお話
1月21日(火)のあさ空。
日の出が見えるのかなどうかなの微妙な雲。


いつもとは違う感じで日の出が見えました。こういうのもとてもきれい。
毎日、同じものがない空。とはいえ、写り方がおかしい~。

今日は「かかりつけ医」のクリニックを受診。最近、ナカタニ先生の採血結果データを共有しているので、翌日の受診をしていて、こちらの検査はなしなので、診察そのものがとっても速い。ほとんど受診の必要もないのだけれど、一応、何かのときのために、かかりつけ医は残しておきたい私。

今日は自分も含めて高齢者ばかり。スタッフの方と噛み合わない会話が聞こえて来て、スタッフの方たちのご苦労がしのばれる思い。何度も何度も同じ説明をなさっているけれど、理解されることがなくて堂々めぐり。こんなとき、子供世代の方の付き添いがあると、ご本人が納得されていなくても、子供世代の方のご理解で、なんとか対処できるのだけど、ご本人さましかいらしてなくて、ご本人が理解できないと、何も進まず、時が止まります。

『どうなさるのかなあ?』と、よそさまのことながら、何かサポートできないかしらと思わず考えてしまう。ある程度、意思の疎通が取れる方だと、私の方で説明のお手伝いをしてさしあげることもあるけれど、ことばを変えても、おそらくご理解いただくのは困難だろうという様相のことが多い。おそらく、認知症が進行なさっていると思われるけれど、おひとりで暮らしていらっしゃると思うと、ついつい、母のことを思い出して、その方の暮らしの困難さを想像して、心が痛む。私の想像通りだとしたら、今の状態さえも維持できなくなるわけで。それに気がついて、対処してくださる方がいらっしゃらない場合、とても危険を伴うわけで。それはもちろん、私自身の先の姿であることも覚悟して、対策を取らなければならないと身が引き締まります。

母の介護をしているときに、こういったご事情の高齢の方がひとり暮らしをしているときに2400万円をだまし取られたといったお話を聞いたことがあります。ご自身で何の防犯もできない認知症の症状。おとなりの奥さまはお義父さまが認知症で、奥さまが留守のときに、お義父さまが炊飯器を直火にかけていらして大変なことになってしまったとおっしゃって、私の母の介護をとても心配してくださっていました。私は母が火を扱わないように、元栓を必ず閉めて出かけていましたが、私がちょっとごみ出しに出ると、すかさず、母が家の鍵を閉めてしまい、「開けて」と頼むのですが、「私は開け方がわからない」と言い、開けてもらえずに大変な思いをしたことがあります。鍵を持って出たとしても、中途半端な閉め方をされると、鍵が開かない。あちこちを開けたまま、外に出たとしても、ご丁寧にすべての鍵を閉めてしまうのは嫌がらせかと思うレベル。「開けて」と言うと、「私には開けられない。開ける方法を知らない」と、堂々めぐり。それでいて、夜中に徘徊をするときは、鍵をさっさと開けて、外に出てしまう。本当に泣きたくなりました。車を運転しているときも、鍵を開けて外に出ようとして、肝を冷やしたことが何度もあります。それでいて、外から「開けて」と言うと開けられないのです。まさに、今日のご高齢の方たちとの会話です。手も足も出ないという会話。

ご夫婦でいらっしゃっている方たちもいらしたのですが、奥さまの方がかなり弱っていらして、待合室の椅子にたどり着くまで、おぼつかない足取りで時間がかかり、心配してしまう私。車椅子でお運びした方がいいのではないかしらと案じていましたが、どうも発熱をしていて来院されているので、外で検査をしなければならないようで、スタッフの方が「車に乗って来ていらっしゃるのなら、車の中でお待ちいただきます。看護師がまいりますので」と夫さんに説明するも、なかなか通じない。「お車の車種は? 色は? ナンバーは? どこに停められましたか? 携帯電話をお持ちでしたら番号を?」と質問されても全く答えられず。夫さんは苛立った様子で「そこ。そこに停めた」と全く説明にならないお返事。「そこってどこ?」というよくある不毛な会話に。スタッフの方が諦めて、とりあえず、車の中で待つことだけを理解していただいたものの、今度は奥さまが立ち上がれず。夫さんが腕を掴んでなんとか立ち上がらせようとするものの、できなくて四苦八苦。おそらく子供世代の方がいらっしゃれば、中に入る前に、発熱していることをスタッフの方に説明して、指示を仰いだはずで、奥さまがあんなに大変な思いをして往復をなさらなくてもよかったでしょうにと。いろいろと切ない思いでした。

駐車場にはテントが張られていて、ここで発熱した方たちは待機して検査を受けるようになっているようです。

敷地内の無人販売所。とりあえず、必要なお野菜はなかった。


ひる空。指宿に行ったときと同じで、晴れているのに視界不良な感じ。



高齢になって身体が思うようにならないのも暮らしには不便ですが、認知症なになると、さらにことばを理解することができずに、意思の疎通がはかれなくなる不便さがあり、これは本当に大変だと感じました。介護をしているときに、医師の方から、そういったときに認知症患者さんに理解させられないのは、介護者の問題だと言われたことがあるのですけれど、たしかにそういった部分があることもわかるものの、夜中にひとりで外に出たら危ないとか、よそのおうちに勝手に入ってはいけないとか、そういったことをどんなにことばを尽くしても、記憶もできないし、理解もできないわけで。簡単にはいかないことばかりだった日々でした。

母が午前2時に外に出かけようとするときに、「もう遅いから、明日にしようね」と言うと、「だってMちゃんがお散歩に行くって言うのよ」と、飼い犬のせいだと言い、Mは「どっか行くの?」と母について行こうとする。私は仕事の原稿書きがあって、母には寝てもらわないと仕事ができない。締め切りに間に合わない。そうだと思いついて、Mのボールを室内に投げて、Mが必死にボールを追いかけるさまを母に見せて、「Mちゃんはおうちで遊びたいみたいだから、お母さんもおうちで遊んであげてね」と何とか外出を阻止したことがありましたが、母が全く寝ないのには、本当に根負けする思いでした。

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