好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

出版業界の騙し合い。

2021-04-27 | その他ミステリ
『騙し絵の牙』(by塩田武士)、読了。

原作付きの映画に興味を持った時は、基本的に原作に目を通すようにしている。
私としては、初出作品こそが一番だから。
だから書店で、手に取って買った。

何でも、この作品は、主人公・速水輝也のイメージを大泉洋氏に「当て書き」していると言う。
ならばと乗って、脳内イメージを氏に当てはめて読んでいくと、なるほど意外な展開と感じさせられて楽しめた。

出版業界の苦戦ぶりに、読んでてどんどん気が滅入り、重い気持ちはエピローグまで続く。
その後、怒濤の展開ジェットコースターで、主人公は一人勝ち……したように見えてそのじつ、幼い頃から目指していた、意中の人による「紙の本」を出す野望を諦める、やや寂しい形で終幕になる。

私は、紙の本が好きだから、物理的パッケージが好きだから、無くなってほしくない。
でも確かに、こうしてデジタルで文を書くし、紙の本をAm○zonで注文する時もある。
いつかは流されてしまうのかもしれないが、それまではアナログの本を愛します。

それでは。また次回。

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