好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

『尚も生きる。手を取りて』第14話「敵のニオイ」

2019-08-05 | ゲームブック二次創作

ナオ達が「本」を何冊も調べて、すこし休もうかと思った時。
後ろのほうで大きな音がしました。
ナオがふりかえると、何もいなかったはずの所に、
いきなり魔物があらわれました。
魔物はナオよりずっと大きく、肌の色は岩のようでした。

(ロック・デーモンだわ! どうしましょう、ナオ、
この敵はあなたでも勝てるかどうか……)
(………………ううん、キャリイ。ちがうよ)
(え?)

ナオは手から爪を伸ばし、トゲの毛並みを逆立てました。
近づいてきたデーモンに力一杯なぐるように、うごきました。
ところが、ナオの拳はデーモンをつきぬけました。
まったく手ごたえがありません。
つづけて、ナオは床のほうへ腕をふって、小さい何かを、
はじきとばしました。
そのとたん、デーモンのすがたは、消えてしまいました。
ナオの腕の先には、小さなネズミが一匹ころがっていました。

(何て事……。ネズミに「幻影」の魔法がかかっていたのですね)
(まほうは知らないけど。ネズミのニオイがしたから)

ナオ達は、あらためて「本」を調べ始めました。


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