好事家の世迷言。

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事件135『ストラディバリウスの不協和音』(第46巻)考察。

2012-06-03 | 『名探偵コナン』原作考察
『コナン』を純粋にミステリとして評価できる最後の事件
――と評しても過言ではあるまい。

メインとなるのは、30年にも渡って続く、
ストラディバリウスを巡る音楽家一族の連続怪死事件。

弾二朗→詠美→降人→弦三朗→絢音と、都合5人もの死が一つの事件で描かれる。
(作中に登場するのは最後の2件)

この事件の特徴として挙げるべきは、トリックよりも寧ろ犯人の行動原理であろう。

音楽に対するこだわりの下、一度は自分の命をかけて助けた人物を、
後に自分の手で殺すという異常な執念。
いっそ美しいとさえ感じてしまうほどの、恐ろしい狂気の沙汰だ。

その一方、コナンから組織へのアプローチもまた、
この事件で最後のクライマックスを迎える。

しかしながら素朴な疑問。
アメリカ人だろうベルモットが、何故あのメロディに寂しさを感じるのか。

それからもう一つ。
灰原は何故、蘭が助けてくれた事をコナンに言わないのか。
事実を打ち明ける事こそ、「逃げない」ための第一歩だと思うのだが……。

それでは。また次回。
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