俺たちは、エリュテイアの手元を覗き込んだ。
透明な円盤に、液体――水?――が詰まっている。
中の水は、円盤を二つに分けるようにゆっくりと流れている。
対流しているように、ずっと一定の方向へ。
「この円盤には、カシュオーンの水が入っていますの」
「って事は……この水の動きに付いて行けってわけか」
「そうか、これが羅針盤という物なんですね」
「……本当は、特殊な石を使った道具の意味なんだけどな」
4人それぞれ頷き合いつつ、森の奥へ分け入って行く。
木々の向こうに、大岩が見えた。
迂回しようとしたら、何故か岩がガタガタ動き、6方から太い枝が突き出した。
亀だ、コレ!
「これが、番人の言っていた『試練』ですわ!」
「皆さん下がって! ここは僕が!」
アジュアが毅然と啖呵を切って斬りかかる。
ところが亀、そそくさと首や手足を引っ込めて、甲羅に引きこもった。
コレをやられたら斬れるわけがなく。がご、と妙な音が鳴るだけだ。
「……こいつは、アダマンタイマイだ。普通には斬れないぞ」
「おいおい、アダマンつったら最強武器の代名詞だぞ!?」
セーブルの言葉に焦る俺は、確かに聞いた。
アジュアが、「ちっ」と舌打ちした音を。
「ああ、そういう事ですか。ならば、こちらも対応を変えます。
ヴァイス、セーブル。手伝ってもらえますか?」
そこからは大仕事だった。
俺は、亀の下の地面に穴を掘らされた。
その穴にセーブルが、運ばされた石を差し入れて。
それから、アジュアは白銀の長刀(!)を穴へ突っ込んで。
「せー……のっ!と」
長刀を下へ押し込んだら。何と。亀がごろんと引っくり返った!
透明な円盤に、液体――水?――が詰まっている。
中の水は、円盤を二つに分けるようにゆっくりと流れている。
対流しているように、ずっと一定の方向へ。
「この円盤には、カシュオーンの水が入っていますの」
「って事は……この水の動きに付いて行けってわけか」
「そうか、これが羅針盤という物なんですね」
「……本当は、特殊な石を使った道具の意味なんだけどな」
4人それぞれ頷き合いつつ、森の奥へ分け入って行く。
木々の向こうに、大岩が見えた。
迂回しようとしたら、何故か岩がガタガタ動き、6方から太い枝が突き出した。
亀だ、コレ!
「これが、番人の言っていた『試練』ですわ!」
「皆さん下がって! ここは僕が!」
アジュアが毅然と啖呵を切って斬りかかる。
ところが亀、そそくさと首や手足を引っ込めて、甲羅に引きこもった。
コレをやられたら斬れるわけがなく。がご、と妙な音が鳴るだけだ。
「……こいつは、アダマンタイマイだ。普通には斬れないぞ」
「おいおい、アダマンつったら最強武器の代名詞だぞ!?」
セーブルの言葉に焦る俺は、確かに聞いた。
アジュアが、「ちっ」と舌打ちした音を。
「ああ、そういう事ですか。ならば、こちらも対応を変えます。
ヴァイス、セーブル。手伝ってもらえますか?」
そこからは大仕事だった。
俺は、亀の下の地面に穴を掘らされた。
その穴にセーブルが、運ばされた石を差し入れて。
それから、アジュアは白銀の長刀(!)を穴へ突っ込んで。
「せー……のっ!と」
長刀を下へ押し込んだら。何と。亀がごろんと引っくり返った!