▶ビンゲンに行った理由とは?
❤ ビンゲン祭壇 ビンゲン、マリア被昇天教会 1503~1505年
彫刻:ニクラウス・ヴェックマン 両翼祭壇画:バルトロメオス・ツァイトブロム
▶それは、一昨年のリベンジ旅行でした。
2022年の旅の最終日、私たちはビンゲンという町に向かってフランクフルトを出発しました。でもそれは同名でも全く別の町だったのです。そのため、今回は正しい目的地のビンゲンに向かったのでした。そのいきさつは以下のブログをご覧ください。
***319. 17回目のドイツ旅行(47)大失敗の最終日、無事に帰国です。***
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今回のビンゲンは有名なホーエンツォレルン城の近くにあったのです。そのため、シルヴィア・クラウス夫妻と私たちには二度目ですが、この美しいお城を奈々子にも見せたくて一泊旅行としたのでした。はじめは一緒に行く予定だったアンゲリカ・ヴィリー夫妻は急な用事が入ってキャンセル。従ってタイトルは家族3人旅ですが、実際は友人と一緒の5人旅となりました。
2023年8月21日。朝、シルヴィアとクラウスがアンゲリカの家まで迎えに来てくれて一緒に朝食をとり、5人で出発。運転手はクラウスで、シルヴィアが助手です。後ろに私たち3人が乗りました。クラウスは一人で長時間の運転も平気な人。しかも仲良くシルヴィアと手を繋ぎながら左手だけの片手運転です。大丈夫なのかとちょっと気になりましたが、いつも二人はそれで長いドライブ旅行をしているのだそうですから大丈夫なのでしょうね。
シュトゥットガルト郊外に出ると大きなショッピングセンターで一時トイレ休憩。ここでもEMSAのポットがないかとシルヴィアが機会を作ってくれたのでした。でも残念ながらありませんでした。
ビンゲンのマリア被昇天教会には連絡を取っていなかったので、もしかするとドアが開いていない可能性もありましたが、幸い無事に拝観することができました。建物はわりと新しそうですが、中のビンゲン祭壇(トップ写真)は16世紀に作られたものです。彫刻家のニクラウス・ヴェックマンはウルムでダニエル・マウホを教えた師匠ですし、祭壇画の美しいマリア像にも目を惹かれて見たいと思っていたので感激でした。1年ぶりでやっと見られた祭壇でした。これでリベンジは終了です。
午後はホーエンツォレルン城へ。お天気も良く、小高い山の上のお城も見えてきて心弾みます。中は小さな博物館。観光客が来るとそれぞれの担当者が丁寧に説明をしてくれます。このお城に誇りを持って語っている様子がよくわかりました。内容は私の聞き取り能力では追いつかず、もっぱら解説カードを見て回るだけでしたが。
急いで来たので喉も渇き、最後はビヤホールで喉を潤しました。おそらくこの日最後ぐらいにお城を出たのが私たちだったかもしれません。幸い下の駐車場から迎えのバスが上がってきてくれたので、無事に下山することができました。
❤ 小高い山の上にあるホーエンツォレルン城
お城までは徒歩か、山腹にある駐車場からバスで上がります。
下山してからヘッヒンゲンにある宿まで車で走ると、既に夕暮れでした。荷物を部屋に納めてから近くのレストランへ。ゆっくりシルヴィアとクラウスと食べ、お喋りを楽しみました。何しろ朝から忙しい1日でしたから。
さらに、この日は少しゆっくりお土産が買えそうだと、三津夫を宿に残して(本人の希望です)4人で近くのREWEまで行き、奈々子が探していたお腹に効く強いお酒やらチョコレートやらを買い込みました。
▶ヘッヒンゲンからオットーボイレンを回り、シュトゥットガルトまで戻りました。
8月22日。9時半頃宿を出発。2022年の旅では改築中で見られなかった作品を見に、オットーボイレンに回ってもらいました。
オットーボイレンではちょうどお昼時だったのでジルヴィアが予約してくれていた近くのレストランへ。でも何故かしばらく待たされました。そこへやって来たのが一人の男性。いきなりドイツ語でビールの解説を始めたのです。何だ、何だと福田3人は目を白黒させていたのですが、シルヴィアとクラウスのサプライズでビール工房の見学ツアーを申し込んであったのでした。それにしても私たちには難しい。何となく試飲しながらホップの違いを味わってみたり、機械や温度や配管の様子などを見て回りました。でも、クラウスたちは大いにこのツアーを楽しんでいました。
昼食を済ませるといよいよオットーボイレンです。ここでオットーボイレンのマイスター(ハンス・トーマンと記載)作品がようやく見られるとワクワクしながら入りました。まだ大聖堂博物館は改修途中ではありましたが、マイスター作品が5点ありました! 衣服の襞が特徴的な作品です。ゆっくりゆっくり何度も行ったり来たりしながら拝観しました。
三津夫も私も心ゆくまで見たので満足。その後はクラウスが車を飛ばしてシュトゥットガルトには午後6時半頃到着。アンゲリカがキッシュを焼いて待っていてくれました。でもアンゲリカは心なしか疲れた顔で、ちょっと気になりました。ヴィリーは奈々子のトランクにピッタリの車輪があったといって既にトランクをしっかり修理してくれていたので大感謝! アンゲリカのキッシュをいただくうちに彼女の顔にも笑顔が戻ってホッとしました。お疲れさまでした。シルヴィアとクラウスも私たちのわがままを快くきいてくれて本当にありがとう!
▶シュトゥットガルトで皆さんとも奈々子ともお別れです。
8月23日。アンゲリカの朝食も今日が最後。美味しいパンとアンゲリカがいつも作ってくれているフルーツサラダをいただき、昨夜のキッシュを今日のお弁当だと渡されてゆっくりと出発。シュトゥットガルトの市内中央にあるGareliaというデパートに向かいました。ここに奈々子が探していたEMSAの店が入っていることがわかったのです。ありました、ありました。ちょうど欲しいと思っていたポットが見つかり、奈々子の願いは全て満たされたのでした。すると何とヴィリーまで同じポットを買ったんですよ。どうしてなのでしょうね。その写真がこれです。
❤ このポットを旅行中ずっと探したのでした。EMSAのポットで乾杯!!
ここを出てから再び駅近くのマーケットを覗き、ビールで最後の乾杯をしてから軽い食事をとってシュトゥットガルト中央駅へ。するとシルヴィアとクラウスまで送りに来てくれていたのです。昨日までのドライブ旅行にも疲れた顔をしていません。さすがに若い。
仕事の関係で奈々子は7泊8日と短い旅でした。
奈々子がフランクフルト空港に向かう列車は少し遅れ、やきもきしましたが、何とか私だけ途中まで駆け足で見送ることができました。でも急いでいたのでヴィリー、アンゲリカ、シルヴィア、クラウスは三津夫と一緒にトランクを見ていてくれたため、落ち着いてご挨拶できなかったと奈々子が残念がっていました。そのすぐ後に私たちのパリ方面に向かう列車も来たので、車内に荷物を入れてから彼らと最後のお別れ。窓越しにジェスチャーでさようならの儀式を終えて、まずはカールスルーへに出発しました。
こうして奈々子との家族3人旅は終わり、明日からはパリでの2人旅となります。
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