飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

低学年の学級経営

2024年04月06日 05時45分10秒 | 学級経営
明日から新年度スタートする。
いきなり高学年を担任していて、新年度は低学年ということもよくある。
初任者も着任した学校で、先のことを考えて低中高学年を経験させることを配慮する管理職もいる。
以前ならそれでよかったが、現在の学校現場の実情を考えると疑問がある。
初任者がその変化に対応できないこともままあるということだ。
そのリスクを回避するためには、ある程度同じ学年を担任させて、自信と実績をつませることも現在の新人教育にはマッチしている感じもする。

では、低学年の学級経営で配慮すべき点は何か。
高学年と同じというわけにはいかない。
おおまかに言うとやはり基本に忠実にということが大原則だろう。
基本とはまず型を教えて、原理原則に基づいた学級経営をするということである。

1 指導の型を示す
・低学年の指導では基礎基本を身につけることを優先させる
・例えば「筆箱の中は、鉛筆5本と消しゴム、赤鉛筆、ミニ定規です。」「多い人は、家においてきます。」「少ない人は、たして持ってきます。」
 誰が何本、何が必要かまできちんと個別に指導する。
・授業中に机の上にだすものは、教科書、ノート、筆箱だけです。
 置く場所は、ここです。
・基本の上に発展が成り立つという気持ちを忘れない。

2 低学年はほめて伸ばす
・これは低学年に関わらずすべての教育に関係していること。
 しかし、低学年の場合は特に有効である。
 褒められたいとか認めてもらいたいという欲求がとくに強い年代である。
 しかも、高学年の場合はあまり実感のない褒め言葉をいうと逆に信頼を失うことになるので注意が必要だ。
 低学年はそこのところを心配することなく、質より量で褒めていく。
 「〜いいね」{〜が素晴らしい}「さすがだね」「先生は嬉しいよ」
 「姿勢がいいね」

3 保護者対応こそ学級経営の要
・1年生の学級経営の基本を子供よりも保護者へのアプローチが先というところも通常と異なる。
・保護者の信頼を失うよくあるケースは「なぜもっと早く教えてくれなかったのか」「指導に対して納得がいかない」という意見。
 この対応がこないように事前に手を打つこと大事。
・連絡は即日対応、指導の透明化。
・高学年以上に保護者の思いが子供に現れる。

4 指導は論理的から感情的
・1年生だと論理的思考が発達していない子もいる。
 そのため「ルールは大切だよね。だからルールは守ろうね。」と言っても理解してくれないこともある。
 そこで、感情に訴える言い方をする。
 「ルールを守らなくてケガをしたら悲しくなるよ。先生はとても悲しいよ。」と感情に投げかけると理解しやすい。

5 子供への指示は具体的にする
・「廊下に一列に並びましょう。」ではなく、「廊下の線がつま先に重なるように並びます」というように。
 誰がやっても同じになるように指示をだす。
 回数、目標物、時間、基準となるものなどを具体的に示す。
 「机の中から筆箱を出して、ノートに名前を書く」という指示もさける。
 一時一事の原則に反するからだ。
 細分化して指示を出す。
 「筆箱を出します。」「国語のノートを出します。」「ネームペンを出します。」「ノートのこの部分に名前を書きます。(できれば図示する)」

saitani

 

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