飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

児童会役員選挙 その2

2024年09月18日 05時01分06秒 | 学級経営
「児童会役員は、やる気さえあれば誰にでもできる。
 厳しさはあるけれど、その立場に立ってみてはじめて成長できると私は思っている。
 できないところ、わからないところは私がバックアップする。
 クラスのみんなも必ず助けてくれる。」
「君たちにききたい。
 なぜ、立候補しないのか。
 このことは、今後の児童会にとっても非常に大切なことだから、正直に聞かせてほしい。
 お願いします。」
子どもたちに問いかけた。
子どもたちは一人ずつ立ち上がって、理由を述べた。
「私にはできそうもない仕事だからです。」
「選挙に落ちるのはいやだから。
 落ちてみんなに何かを言われるのがいやだから。」
この二つの理由だった。
この意見を述べる中で、「私も立候補する。」という子3人出てきた。
合計4名である。

子どもたちは正直だと思った。
子どもたちの気持ちはよくわかる。
「落選するのがいやだから。」
なぜなら私も中学生のときに落選した経験があるからだ。
私もそのとき「二度と立候補はしない。」と心に誓った。

みんな真剣に考えていたのだ。
「私はもう何も言いません。」
それ以上のことを子どもたちに言うことをやめた。
私は、児童会役員に立候補した子が当選できずに涙を流している姿を何度も見てきた。
落胆している子どもにかけるなぐさめの言葉は見つからなかった。
当選できなかったという事実は、ただ単に、役員になれなかったということだけを意味しているのではない。
もっともっと重大な重荷を、その子に背負わせることになる。
かっての私がそうだったように。

「最後に、一つだけきかせてください。
 もし、児童会役員に立候補したら必ずなれるという保証があれば、立候補するという人は手をあげてください。」
全員の手があがった。
「みんなやってみたいんだ。」
「成長したい。」
と思っているんだ。
今、私がこの子たちにできること、それが少しずつみえてきたような気がした。

ここで一つこまったことがあった。
選挙の投票のシステムについてである。
4年生以上の立候補者の中から選べるのは三人だけなのである。
そうすると、6年1組から4人立候補すると、誰に〇をつけるか迷うと子どもたちは言う。
みんな悩んだ。
あれこれ考えたあげく、一人の子が
「私は役員をしたことがあるので今回は辞退する。」
と言った。
「それはおかしい。」
という声もあったが、多くの子どもたちにチャンスを与えるということで立候補者三名は決定した。

次に責任者を決めた。
6人の子が立候補したのでジャンケンで決めた。
誰が誰の責任者になるかはランダムである。
クラスの代表として児童会に立候補したのだから。
その勇気に報いるためにも、クラス全員で応援するのは当然だと考えたからだ。
さらにクラスを三つに分け、それぞれの選対とした。
選挙活動は全員で行うことになった。

saitani


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