2011年4月の「焼肉酒家えびす」の食中毒事件。問題のユッケを提供したフーズ・フォーラスの勘坂康弘・社長は,当初,「生食用の牛肉はありません!」と,「基準を作らない厚労省」の責任を指摘。“加熱用肉を生で出すのは業界の常識”との見解を述べた。
だが,死者5人,被害者181人を出した状況でのこの発言は,「開き直り」と受け止められ,火を煽った。この事態に勘坂氏は報道陣の前で土下座して謝罪したが,「パフォーマンスだ」と厳しく糾弾され,水に油を注ぐ格好となった。
なお,フーズ・フォーラスは,仕入れ先の食肉卸業者大和屋商店に約3億1000万円の損害賠償訴訟を起こしている。“大腸菌は大和屋商店の時点で付着していたのだから,それを提供された「えびす」は被害者である”という論理である。この訴訟には,一部の被害者も原告に名を連ねる。
大和屋商店側は、警察の調べで食中毒の原因が断定されていないとし,“食中毒の原因はそもそもユッケなのか”という事実関係から争う姿勢である。
焼き肉チェーン生肉食中毒事件で提訴=遺族が「えびす」に賠償請求
2011年に5人が死亡した焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」の生肉集団食中毒事件。このうち富山県砺波市で死亡した3人の遺族と重症だった1家族の計9人が,運営会社「フーズ・フォーラス」(特別清算中)と食肉加工卸売業者などに計約2億5700万円の損害賠償を求める訴訟を10月17日,東京地裁に起こした。
事件は「焼肉酒家えびす」の神奈川,富山,石川,福井の4県6店舗で2011年4月,ユッケなどを食べた約180人が下痢や嘔吐を発症した。そのうち富山県砺波市の店で男女4人,福井市の店でも6歳の男児1人が亡くなり,多くの患者から腸管出血性大腸菌O111が検出された。
「焼肉えびすの社長」のその後-運送業界で運転手として働く
事件から約2か月後,勘坂氏は本誌(週刊ポスト)のインタビューに応じ,「賠償のために全財産を充てる」と語ったが,2年が過ぎた今も被害者への補償は進んでいない。勘坂氏は自己破産して妻と離婚し,単身で金沢市内の賃貸マンションで暮らす日々だという。再起に協力する知人がこう明かした。
「『飲食店でアルバイトしている』という報道もありましたが,飲食関係はやっていない。運送関係の職場でドライバーをしています」
だが,その程度では賠償金の返済には焼け石に水だ。
「経営手腕はある。まだ刑事罰になるかどうかの結論は出ていない。不起訴か起訴猶予になれば,事業をもう一度始めたいと希望しています」(同前)
また,仕入れ先の食肉卸業者に約3億1000万円の損害賠償訴訟を起こしてもいる。“大腸菌は卸業者の時点で付着していたのだから,それを提供された「えびす」は被害者である”という理屈で,一部の被害者も原告に名を連ねている。しかし裁判は長引いており,勝訴しても補償金に回るにはかなりの時間を要するのは確実だ。
現在の勘坂氏の心境については,「逆ギレと批判され,土下座をしたことも蒸し返されたくないようです。(裁判以外の場では)事件のことについて語ることはないでしょう」(同前)とのことだった。
※出典:週刊ポスト2014年1月17日号
ユッケ社長 バイトしながら家賃9万円マンションで生活
2011年春,焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」でユッケを食べた客から,死者5人を含む181人もの被害者が出た食中毒事件。当初,「生食用として市場に流通している牛肉はありません!」などと逆ギレしていた勘坂康弘元社長(44才)だが,死者が出ると「必ず償います」と土下座した。
あれから2年が経つが,被害者に対する補償は今もまったく進んでいない。
この事件で次男(享年14)を亡くし,自らも被害にあった富山県内の男性A氏(50才)が憤る。
「勘坂は事件から1か月後に一度謝りに来ただけで,補償は支払われていません」
補償が進まないのはなぜか。同店を運営するフーズ・フォーラス社は,被害者への損害賠償額も含めて17億円にのぼる負債を抱える一方で,手元に残っている資金はわずかしかない。そこで,昨年8月には,“殺人ユッケ”の仕入れ先である食肉卸業者・大和屋商店に約3億1000万円の損害賠償を求める訴訟を起こしたが,この訴訟は異例なものだった。
「フーズ社が被害者にも原告団に加わるよう求めたんです。裁判に勝てば,その賠償金は参加した被害者に分配されます。でも,加害企業と手を組むことになるわけですから,被害者や遺族にとっては複雑です。そのうえ訴訟にかかる費用,数十万円を負担しなければならないわけですから…」(A氏)
結局,ほとんどの被害者がフーズ社の提案を拒否した。
しかも,訴訟自体かなり難航しそうだ。倒産したフーズ社の清算手続きを行っている行政書士・大村安孝氏の話。
「大和屋商店は,警察の調べで食中毒の原因が断定されていないことを理由に,“食中毒の原因はそもそもユッケなのか”という事実関係から争う姿勢。裁判が長引いているので,被害者側が仮に勝訴しても,補償金の分配はかなり先のことになりそうです」
当の勘坂元社長はといえば,被害者への対応は清算人に任せきりで,金沢市内の家賃9万円の賃貸マンションで暮らしている。
「妻子とは別れ,知人の飲食店でアルバイトしながら生活しているようです」(地元紙記者)
※出典 「女性セブン2013年5月9・16日号」
◆「えびす」 関連記事バックナンバー
・焼肉酒家えびす」買収のスタンドサービス-民事再生法適用を申請
・「焼肉酒家えびす」-ユッケ集団食中毒事件の顛末 -2011/10/25
・「焼肉酒家えびす」事件その後 - 買収先が順次開店の方針
・「焼肉酒家えびす」-ユッケ集団食中毒事件のその後-2
・「土下座」を憂う
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産能マネジメントスクール
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開講日程 | 第60回 2014年12月09日~10日 |
ねらい |
1.支店・営業所のエリア単位での市場分析と、それに基づく具体的な営業計画の立て方を学ぶ |
概 要 |
地 域別に販売組織を組んでいる企業の方々が参加対象です。自社の特定エリアの活性化策を実際に策定する演習を通して、「地域対応のマーケティング」の実践的 進め方を学んでいただきます。お客様の現状、ニーズ、具体的に欲している事柄をひとつひとつ明確にしていくことによってマーケットセグメンテーションを見 直し、営業活動や販売促進のあり方を再構築します。 |
特 徴 | ・ SWOT、PPMなど基本的なマーケティング戦略手法を織り交ぜながら、ワークシートに戦略を整理していきます ・ 他社事例や作られたケースではなく、自社・自身の担当エリアを題材にしてワークを進めます ・ 生産財と消費財、メーカーと小売業でワークシートを分け、それぞれの業種業態の特徴に合った形で戦略策定の検討ができます ・ アメリカや東南アジアなど一部の海外市場についても、地域データなどを提供し対応していきます |
プログラム | 1.地域(エリア)対応の営業戦略とは何か 2.地域対応の営業活動成功のための条件 3.営業活動の現状を把握する 4.エリア(地域)分析 5.業績向上に向けての課題抽出 6.営業活動の方向性を決める 7.エリア(地域)対応の営業計画立案 8.実績・目標管理 |
参加費:75,600円 講師:小林 隆一 お問い合わせ先:産能マネジメントスクールへ 0120-113644 会場(東京・代官山) |
参考資料:「これからのエリア・マーケ ティング (vol.16[2013 October]) 」
この原稿は,読売IS社様のホームページ http://www.yomiuri-is.co.jp/perigee/feature16.html
に掲載されている。
産能マネジメントスクール
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開講日程 | 第69回 2015年02月05日~06日 |
ねらい |
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概要 |
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プログラム | 1.時代が求めるマニュアルの役割 2.業務マニュアルのつくり方 3.業務分析で仕事を洗い出す ・業務分析で仕事を細分化し、階層構造で示す ・業務分析2つの視点(大から小へ,小から大で) ・業務体系図で仕事の全体像を体系的に把握 ・機能情報関連図で仕事同士の関連性を把握 4.わかりやすく読みやすいマニュアルの作り方 |
特徴 | ■ 「マニュアルの企画 - 対象業務の分析 - 作成」の一連の手順を習得し、「業務マニュアル」を作成しお持ち帰りいただけるよう講義4割、演習6割の実務重視のプログラム編成で実施しています ■ 国際化時代に対応し、国際的な分析手法WBSを取り入れての業務分析の実務を解説します ■ WBS(Work Breakdown Structure)とは、プロジェクトで実施する作業を細分化し階層構造で示した表のことです |
参加費:75,600円 講師:小林 隆一 お問い合わせ先:産能マネジメントスクールへ 0120-113644 会場(東京・代官山) |
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セミナー Q and A (セミナーで何を知り,実務にどのように役立つか) |
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