>>>鹿児島「西駅朝市」から思い起こす-2 「屋根付きのお墓」
私は50歳から70歳までの20年間,大学教員,経営コンサルタントとして多い年は年間100日近く,鹿児島に出向いていた。いま心に残る思い出の地のひとつが,「西駅朝市」である。
2018年に幕を閉じた鹿児島「西駅朝市」は,JR鹿児島中央駅東口から市電の線路を横切り徒歩1~2分のバスターミナル(南国ビル)に隣接し,二つの大きなテント張りの共同店舗と一つの共同店舗,そして複数の店舗と露店から構成されていた。
鹿児島朝市で目を引くいたのは,切り花の多さだった。陳列量が多いのは当然のことながら花が売れ筋商品ということである。
総務省家計調査の「都道府県県庁所在地別年間切り花購入額推移」よると,鹿児島市が1世帯当り購入額で毎年トップを続けている。1998(平成10)年の1世帯当り切り花購入額は24,793円で全国平均12,268円の倍であった。
切り花購入額が多い訳は,"お墓の供花”用とのことである。ちなみに,鹿児島県は「日本一お墓参りを欠かさない県」ともいわれている。春秋の彼岸,お盆はもとより,鹿児島の人が「普段から墓参りし,一年中お墓の花を絶やすことのないよう努めている」ことの現れであろう。事実,勤務先の鹿児島国際大学のそばにあった墓地では,常に花が手向けられていた。それに加えて,目についたのは屋根付きのお墓である。
桜島に屋根付きのお墓が作られたのは、度重なる噴火によってもたらされる火山灰からお墓を守ろうという鹿児島に住む人の知恵と、お墓に眠るご先祖様を敬う気持ちによるものである。
事実,勤務先の鹿児島国際大学そばの墓地では,常に花が手向けられていた。それに加えて,目についたのは屋根付きのお墓である。
桜島に屋根付きのお墓が作られたのは、度重なる噴火によってもたらされる火山灰からお墓を守ろうという鹿児島に住む人の知恵と、お墓に眠るご先祖様を敬う気持ちによるものである。
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