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┗━╋…コープ九州-顧客管理システムの導入で事業領域を拡大
出典:「『激流2019年11月号」p60~p62
九州七県に沖縄を加えた八生協からなるコープ九州事業連合(コープ九州)https://www.kyushu.coop/ は,2018年度までの三力年計画で無店舗販売の目標を達成。供給高は,2015年度比105%の目標に対し105.2%の実績。利用人数も同106%の目標に対し107.4%を達成,これが供給高を押し上げた。
一方,中期経営計画の課題は,一人当たりの利用額と利用点数である。2015年度より低い数値目標を設定したが,それをも下回ったことから,今期経営計画では利用登録者の購入点数増で目標達成を目指す。前中計で利用登録者数は増えたものの,そのうちの二割程度は登録した商品のみの購入のため,客単価は低い。そこで今期は利用登録者限定の割引企画など販促策を実施し,注文点数アップを図っている。
拡大する無店舗事業に対し,店舗事業は厳しい状況にある。2018年度の会員八生協の店舗事業の業績は,鹿児島と佐賀の二生協以外,すべて前年実績を割り込んだ。スーパーとの競争に加え,商圏内のコンビニ,ドラッグストアの出店が増えたことも影響。人手不足による人件費の増加も続いていることから,効率化は待ったなしだ。コープ九州では,これまでも発注・納品の頻度の見直しなどを進めてきたが,今期は新たに自動発注システムの導入に向けた検討を始め,20年度の導入を目指している。
人口減少に加え高齢化の進展で一人あたりの食品の消費額が減少していくなか,安定的に事業を続けるために,今,コープ九州で導入を計画しているのが,”生協版CRM (顧客管理) システム″である。生協は,無店舗,店舗,共済,子育て,福祉,葬祭と,さまざまな事業を行っているが,事業別に組合員と接するため,一人の組合員が生協のどの機能を使っているかがわかりにくい。そこで,CRMを導入し,組合員単位で生協の事業とのかかわりを見えるようにし,そのニーズに応えることで,事業全体の拡大を目論む。
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◇コープ九州の概要
■正式名称 生活協同組合連合会 コープ九州事業連合
■代表理事 理事長 江藤 淳一
■代表理事 専務理事 倉員 正明
■設立 1993年(平成5年)11月1日 法人登記
■出資金 22億4,900万円
■供給高 1,062億円(2018年度)
■主要販売先 会員8生協
◇コープ九州の8会員生協の供給高(2018年度)
出典:コープ九州事業連合(コープ九州)ウェブサイト https://www.kyushu.coop/
生協名 | 組合員数 | 店舗数 | 供給高(2018年度) |
---|---|---|---|
エフコープ生活協同組合 | 50.3万人(世帯加入率22.1%) | 15店 | 545.7億円 ●無店舗:450.3億円 ●店舗:95.3億円 |
コープさが生活協同組合 | 6.3万人(世帯加入率20.0%) | 3店 | 58.9億円 ●無店舗:49.1億円 ●店舗:9.8億円 |
生活協同組合ララコープ | 21.6万人(世帯加入率37.2%) | 9店 | 220.3億円 ●無店舗:131.0億円 ●店舗:89.3億円 |
生活協同組合くまもと | 14.5万人(世帯加入率20.1%) | 12店 | 156.8億円 ●無店舗:94.9億円 ●店舗:61.9億円 |
生活協同組合コープおおいた | 16.8万人(世帯加入率34.2%) | 8店 | 180.6億円 ●宅配:99.7億円 ●店舗:80.9億円 |
生活協同組合コープみやざき | 25.3万人(世帯加入率53.5%) | 15店 | 299.1億円 ●無店舗:116.3億円 ●店舗:182.8億円 |
生活協同組合コープかごしま | 31.3万人(世帯加入率43.1%) | 19店 | 298.8億円 ●無店舗:126.8億円 ●店舗:172.0億円 |
生活協同組合コープおきなわ | 24.5万人(世帯加入率41.0%) | 9店 | 189.0億円 ●無店舗:97.3億円 ●店舗:91.7億円 |
コープ九州事業連合 【会員8生協の合計の数字】 |
190.6万人(世帯加入率30.9%) | 90店 | 1,949.2億円 ●無店舗:1,165.4億円 ●店舗:783.7億円 |
※組合員数、事業高は、2019年3月末現在のものです。
※無店舗、店舗以外の供給高は含みません。
佐賀市は,訪日外国人客(インバウンド)が増加していることなどから「もてなす施設やお金が落ちる仕組みを作りたい。駅前の再開発は50年間てつかづであり,この機は逃せない」としている。
激流2019年11月号 [生協 宅配に逆風 新たな持続可能モデルへの挑戦] | |
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