ドラッグストア業界では, 大手ドラッグストアは積極出店を続ける一方,狭小商圏化に伴う食品強化や調剤併設を推進。都市部を含めコンビニとの競争も熾烈化している。 九州は,トライアル,ダイレックスなどのデスカウントストア,ドラッグストアではコスモス薬品があり,価格競争の激しい地域である。
コスモス薬品-
コスモス薬品は関西など広域展開をすすめている。九州と同様に,食品で来店頻度を高め,ディスカウントの魅力を認知してもら い,医薬品や化粧品などの買い回り機会増加につなげるという,ディスカウント・ドラッグのスタイルが消費者に受け入れられ,業績は好調である。関西進出のメリットは,九州に比べて人口が多く,今後の出店拡大余地が大きいことであり,固定費は高くとも,店舗を二層構造とするなどの創意工夫で 都会型ディスカウント・ドラッグのビジネスモデルの構築が見込める点である。
コスモス薬品がディスカウント・ドラッグとしての競争力を一層高めるために取り組んでいるのが,物流・情報機能の高度化である。情報システムについては,全店で自動発注システムを導入しており,人手 による発注業務の効率化が図られている。店舗の大型化と,店舗内作業の効率化をさらに進めるため,同社は在庫を持つDC型物流センターを構築し,食品を含めた多品種の在庫管理,定期配送体制構築による配送効率向上,大型トラックの積載効率を高めることや,配送ルートの工夫などを通じてローコストかつ短時間で流通できる仕組み作りを目指している。
JR九州ドラッグイレブン
ドラッグイレブンが,JR九州の傘下に入ったのが2007年。以後,経営立て直しが着実に進み,2014年度は3期連続の増収増益を果たした。
ドラッグイレブンの強みは何かと言うと,「健康と美容の専門店」として創業以来力を入れてきたカウンセリング販売である。
- ドラッグストアとしての専門度を高める一方で,ファミリーマートとの融合店の展開も始めている。
同社は,店舗は環境の変化や町の状況に合わせて柔軟に変えていくべきとし,,ファミリーマートとの融合店もその一つとして取り組んでいる。ドラッグストアは女性客が中心であるが,コンビニ商材を置くことで男性客の獲得が見込めるとする。
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