電王戦が始まった頃でしたから今から3年半ほど前ですか。
たしか羽生さん「プロ棋士がソフトに負けても何も変わらない。」とご発言でした。
しかし状況はこの羽生予想を超えたものになってきました。
今回の竜王戦、渡辺ー三浦騒動はその一つの表れでしょうか。
あのとき羽生さんが言われたのは「(トップ棋士と肩を並べるソフトが現れてそのソフトに勝ったり)負けたりしたところで何も変わらない」という意味に思えてきました。
つまり、自分たちと同じレベルのソフトが現れたところで、所詮それは自分たちのコピーにすぎない、、、と。
ソフトというものはプロ棋士の棋譜を超えられない、という前提があったように思われます。
そうして、ソフトが強いのは、恐怖心がなく、疲れもせず、間違えないからだ、という認識、つまりは「所詮は知性ではなく、機械だ。」という理解だったかと推察します。
しかしながら実際はソフトは単なるプロ棋士の棋譜のコピーではなく、自らが考える力をもったAIでありました。
その事実は衝撃的なアルファー碁の登場でよりはっきりとしました。
ソフトが自己対局しながらどんどん強くなっていったという事実であります。
そうして、そのような手法をつかって技巧も強くなりました。
その結果はと言いますれば、明らかにソフトは人を超えたのであります。
つまりプロ棋士がその知性の証拠としてきた「大局観」をソフトの大局観が超えたのでありました。
これは、先に述べた、恐怖心がなく、疲れもせず、間違えないからだ、という理由とは別の次元の話です。
ソフトがプロ棋士を超えたことが明らかになった現在、今後はプロ棋士の目指すものはソフトが示す方向に収束してゆくものと思われます。
つまりは、ソフトが持っている大局観をつかめた者が次の時代の勝者になる、ということでしょう。
ソフトの開発者は確かに評価関数を仕上げる事はできますが、その評価関数が何を意味しているのかは理解していません。
その内容は開発者にとってはブラックボックスなのであります。
そうして、そのような評価関数の内容を理解できる場所に一番近いのがプロ棋士なのであります。
プロ棋士の第一感というもの。
従来はこれはお互いに対戦を重ねることで培われてきました。
その対戦相手の中にソフトが加わる事で、より広い視点が生まれることは明らかでありましょう。
つまりは、これは新しい時代の始まりなのであります。
そうして、竜王戦、渡辺ー三浦騒動というのは、内容はむごいものでありますが、確かにそのような時代の到来を告げるものである様に思われます。
これは一つの革命であります。
これまで人類のみによって進められてきた将棋の世界の進歩、それにCOM君が参加する、それも指導的立場になって参加するという時代の幕開けであります。
今回の騒動、三年もすれば「なんというバカなことでもめ事を起こしたのか」と思われることでしょう。
そうして、そのころの将棋は今の将棋とは全く別物の、もう一つランクがあがったものになって居る事を期待したいと思います。
PS
ご参考までに。
・羽生善治氏「人工知能の時代に過去の方法役立たず」(2016/11/02 20:03)<--リンク
PS
・羽生三冠、将棋ソフトと対戦ならず 叡王戦準決勝で敗退<--リンク
これで叡王戦決勝は「コンピュータ搭載のソフトに人間が勝てるわけがない。」という一致率棋士と「竜王の後輩の名人」との勝負になってしまいました。
PS
羽生さんが叡王戦・準決勝で敗退しました。
どうやらこれで羽生さんとCOM君との公式な場所での対局というのはなくなったと思われます。
4年ぐらい前でしたか、米長さんご存命のおり、「羽生と対局したければ7億用意しろ。」という事を言われました。
今となってはその言葉もむなしく響くばかりであります。
歴史と言うのはやはりやるべき時にやるべき人が対応する。
そうでなければ歴史に名を残す事はできない、、、ということでありましょうか。
いずれにせよ今回は「羽生さんを飛び越えて歴史は動いていった」と言う事の様であります。
PS
「電王戦記」はこちらから入れます。<--リンク
特集記事一覧にはこちらから入れます。<--リンク
たしか羽生さん「プロ棋士がソフトに負けても何も変わらない。」とご発言でした。
しかし状況はこの羽生予想を超えたものになってきました。
今回の竜王戦、渡辺ー三浦騒動はその一つの表れでしょうか。
あのとき羽生さんが言われたのは「(トップ棋士と肩を並べるソフトが現れてそのソフトに勝ったり)負けたりしたところで何も変わらない」という意味に思えてきました。
つまり、自分たちと同じレベルのソフトが現れたところで、所詮それは自分たちのコピーにすぎない、、、と。
ソフトというものはプロ棋士の棋譜を超えられない、という前提があったように思われます。
そうして、ソフトが強いのは、恐怖心がなく、疲れもせず、間違えないからだ、という認識、つまりは「所詮は知性ではなく、機械だ。」という理解だったかと推察します。
しかしながら実際はソフトは単なるプロ棋士の棋譜のコピーではなく、自らが考える力をもったAIでありました。
その事実は衝撃的なアルファー碁の登場でよりはっきりとしました。
ソフトが自己対局しながらどんどん強くなっていったという事実であります。
そうして、そのような手法をつかって技巧も強くなりました。
その結果はと言いますれば、明らかにソフトは人を超えたのであります。
つまりプロ棋士がその知性の証拠としてきた「大局観」をソフトの大局観が超えたのでありました。
これは、先に述べた、恐怖心がなく、疲れもせず、間違えないからだ、という理由とは別の次元の話です。
ソフトがプロ棋士を超えたことが明らかになった現在、今後はプロ棋士の目指すものはソフトが示す方向に収束してゆくものと思われます。
つまりは、ソフトが持っている大局観をつかめた者が次の時代の勝者になる、ということでしょう。
ソフトの開発者は確かに評価関数を仕上げる事はできますが、その評価関数が何を意味しているのかは理解していません。
その内容は開発者にとってはブラックボックスなのであります。
そうして、そのような評価関数の内容を理解できる場所に一番近いのがプロ棋士なのであります。
プロ棋士の第一感というもの。
従来はこれはお互いに対戦を重ねることで培われてきました。
その対戦相手の中にソフトが加わる事で、より広い視点が生まれることは明らかでありましょう。
つまりは、これは新しい時代の始まりなのであります。
そうして、竜王戦、渡辺ー三浦騒動というのは、内容はむごいものでありますが、確かにそのような時代の到来を告げるものである様に思われます。
これは一つの革命であります。
これまで人類のみによって進められてきた将棋の世界の進歩、それにCOM君が参加する、それも指導的立場になって参加するという時代の幕開けであります。
今回の騒動、三年もすれば「なんというバカなことでもめ事を起こしたのか」と思われることでしょう。
そうして、そのころの将棋は今の将棋とは全く別物の、もう一つランクがあがったものになって居る事を期待したいと思います。
PS
ご参考までに。
・羽生善治氏「人工知能の時代に過去の方法役立たず」(2016/11/02 20:03)<--リンク
PS
・羽生三冠、将棋ソフトと対戦ならず 叡王戦準決勝で敗退<--リンク
これで叡王戦決勝は「コンピュータ搭載のソフトに人間が勝てるわけがない。」という一致率棋士と「竜王の後輩の名人」との勝負になってしまいました。
PS
羽生さんが叡王戦・準決勝で敗退しました。
どうやらこれで羽生さんとCOM君との公式な場所での対局というのはなくなったと思われます。
4年ぐらい前でしたか、米長さんご存命のおり、「羽生と対局したければ7億用意しろ。」という事を言われました。
今となってはその言葉もむなしく響くばかりであります。
歴史と言うのはやはりやるべき時にやるべき人が対応する。
そうでなければ歴史に名を残す事はできない、、、ということでありましょうか。
いずれにせよ今回は「羽生さんを飛び越えて歴史は動いていった」と言う事の様であります。
PS
「電王戦記」はこちらから入れます。<--リンク
特集記事一覧にはこちらから入れます。<--リンク