91歳、母と同じです。
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「日本最大級?」の巨大ウナギ、91歳の漁師が捕獲 通常の5倍
11/13(土)山陰新報
全長1メートル、重さ約2・6キロの巨大なウナギが12日、松江市本庄町の中海で捕れた。体が最も大きくなるこの時季のニホンウナギと比べると3~5倍の重さ。「ニホンウナギであれば最大級の大きさ」と、関係者の話題を集めている。
巨大ウナギは、地元の漁師中島栄さん(91)が仕掛けた小型定置網に、アカエイやクロソイとともにかかっていた。「70年の漁師生活で初めて」と驚く。 地元の鮮魚店「三代商店」の三代祐司さん(76)によると、この時季のニホンウナギは、産卵のために川を下って海へ向かう。落ちウナギと呼ばれ、体が一番大きくなる。それでも400~700グラムが通常のサイズだという。 気になる味について三代さんは、「脂がのって味はいいはず」と話すが、巨大ウナギは調査研究のため、島根大生物資源科学部の研究室に提供する。 ウナギに詳しい和歌山県立自然博物館の揖(かじ)善継学芸員(41)は、中海・宍道湖で外来種のヨーロッパウナギが確認された記録があるため断定はできないとした上で、「ニホンウナギなら最大級」と話した。
・・・・・・・・・・引用以上・・・・・・
91歳で現役のFisherman、すごい、すばらしい。この巨大ウナギは、多分「宍道湖の主」だろう。91歳にとらえられるのは、本望かも。
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母も、長く患っていた末弟が亡くなるまでは驚異の89歳であった。
気力、記憶力も動体視力も、かなりすごいじゃんのレベル。少しだが畑仕事もしていたし。ひ孫達に食べさせるイチゴ摘みも腰をまげてしていたし。
しかし、今は・・・残念な、残酷な状況です。
気になって、心配で、死んでも死にきれない気持ちになっていた最愛の下の息子(末弟)が旅立って緊張が緩んだ。自分の「ゴール」にたどり着いた。つまり、あの子が生きている間はしっかり気を持って、生き抜く、ぼけないという目標がなくなったのだ。
最愛の息子が生きていたら、今のような「認知症オババ」にはなっていないと思う。弟は、意外な親孝行をしていたようだ。
そして、皮肉な話だが、不幸や心配事があった方がぼけずにしっかり長生きできそう。ってご教訓だ。
母は、先月に満91歳になった。
10秒前のことは完全に忘れている。
先日も、金庫があかなくなって、自分がダイヤルメモリを回したんだと思うけど、だれが回したんだろうか?どろぼうが来たか?とか言う。
いやいや、自分がしたんだよ
してねえや
いや、わすれたんでしょうが
いやしてね
こんなやりとりが延々と。金庫は私も番号なんて知らないから、鍵師に来てもらわんと、でやれやれ。
ありがたいのは、今のところ徘徊をしない。最低限の自分のこと(食べる、お手洗い、寝る・起きるなど)ができる。
義妹がディサービスでいなくても、居間の椅子に座って、新聞を眺めたりテレビを見ている。
でも、とにかく忘れる。だから・・・
食べたものを忘れているから、昨日のランチプレートにいれた残りのサツマイモ甘辛煮を今日の昼のお弁当のおかずの1つに使っても昨日と同じと文句を言わない。
姪の赤ん坊(ひ孫)を無限に大好きだし、うちのねこたちのことも手放しに愛でる。人の悪口は言わないし(正気の時は言っていたし、グチも多かった人)ありがとうはきちんといえる。
けっこう、いい認知症の道を歩いている気がしてはいる。
それでもな・・・・
ほぼ90歳まで、ほんの少しだが畑仕事をしていたのに・・・「ゴール」をしなかったら、この91歳の漁師さんのように、91歳のfarmerだったのに、と思う。
認知症って、自ら進んで何かをすると言うことがなくなる。だから、畑仕事もしたいという気にはならないようだし、忘れている。
皆たどる道、とはいえ。
今まで生きてきた中で獲得したモノを失っていく過程を見ているのは、なかなかつらいものがある。