新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

家の近くのむし探検 ハエトリ、ハネカクシなど

2019-04-07 08:13:42 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第1弾


4月4日の記録です。この日はマンションの廊下を離れ、近くにある川の近くで虫探しをしました。マンション周辺では私のお気に入りの場所があって、それは道路沿いの茂みと河原と近くにある公園です。どれも歩けば5分か10分ほどで着きます。道路沿いの茂みは半日陰になっていて暑い夏には多くの虫が見つかります。でも、今頃は何もいません。河原と土手は暖かい日差しが当たり、今は一番虫がいる場所です。夏は逆にアリぐらいしか見つかりません。公園はもう少しすると植栽のツツジの葉にいろいろな虫が止まり始めます。従って、今頃は川の近くを探してみると、一番、虫が見つかります。

川に向かって歩き始め、やがて橋を渡ります。下を覗いてみると、イソヒヨドリ♂が水浴びをしていました。





私の「むし探検」は生きているものなら何でもなので、早速写しました。





土手を歩いていると、ちょっと離れたところでツグミがいました。近づいたら飛んで逃げないで、横の畑の中へちょんちょんと歩いていきました。何だかのどかな感じです。







土手に2~3段くらいの崩れかけた石垣があるのですが、ここが私のお気に入りの場所です。その横でどっかり腰を下ろし、じっとその石垣を見ているといろいろな虫が見えてきます。まず見つかったのが、シラホシコゲチャハエトリです。一番上が♀で下二つが♂です。小さいのですが、ハエトリグモの動きは面白いのでしばらく眺めていました。



次に見つかったのはこのクモです。てっきりコモリグモの仲間だと思って、「日本のクモ」を探し回ったのですが、見つかりません。結局、自分が作った画像リストで見つかりました。過去に何度か見ていました。実に、エビグモ科だったのです。ヤドカリグモみたいです。昨年、クモの勉強をしようと思って「日本産クモ類」という高い本を買ってしまいました。でも、生来クモ嫌いなので、なかなか捕まえて調べるところまでいかないので、そのままになっていました。でも、今回は開いて調べてみました。ヤドカリグモはヤドカリグモ属 Thanatusに属するのですが、日本産は5種。そのうち、本州産はヤドカリグモのほか、アカアシ(関東)、ヤマト(全国)の3種です。アカアシはよく分かりませんが、ヤマトは色が淡いのでヤドカリグモとの違いはすぐに分かりそうです。ということで、たぶん、ヤドカリグモで間違いないのではと思っています。この属の特徴は腹部背面にある細長い黒い模様です。これを心臓斑と呼ぶそうです。ついでにエビグモ科の属への検索表も見てみました。エビグモ科にはエビグモ属、シャコグモ属、ヤドカリグモ属の3属があるのですが、眼と歩脚、それに背面の模様で検索できそうです。この3属とも手元に写真があったので調べてみたら確かに属まで達しました。書くと長くなるので、検索の話は次回にでも回します。最初に思ったコモリグモ科とエビグモ科との分岐点は跗節爪が2本か3本かという区別で分かるのですが、クモの爪は上爪と下爪に分かれていて、このうち下爪があるかないかで区別ができます。結局、生態写真では識別できないので、やはり採集しないといけないようです。うーむ。



次は葉の上でじっとしているアブラムシです。これはたぶんマミー mummyですね。マミーというのはアブラバチやアブラコバチに寄生されて生かす殺さずの状態になっているアブラムシのことで、意味はミイラという意味です。これについては以前少し調べたことがありました。今回の「家の近くのむし探検」の後、「廊下のむし探検」も行ったのですが、実に、このマミーの中にいるハチの幼虫に寄生するオオモンクロバチが見つかりました。寄生者に寄生するというので二次寄生というようです。今回は検索表を使ってオオモンクロバチ科の種まで達したようなので、また、楽しみに待っていてください。



次はナナホシテントウの前蛹でしょうね。じっとして動きません。







石垣を上がったり降りたり動き回るフタホシメダカハネカクシです。じっとしてくれないので、ちっともうまく撮れないのですが、動きが面白いのでついつい撮ってしまいます。



これは小さなクモです。こうなるとまったく手も足もでません。



ハエですね。翅脈M1+2の曲がり方はイエバエ、ヤドリバエ辺りなのですが、たぶん、ヤドリバエかなぁ。





この辺で河原から引き揚げ、道路脇の茂みもちょっと見てみました。やはり虫はいませんね。代わりにシダが伸びてきていました。これは先端が萎れたようになっているので、たぶん、クマワラビだと思います。この萎れた部分が胞子葉になります。



マンションに戻る途中の歩道でヨコヅナサシガメの幼虫がずっと後ろ向きに歩いていました。後ろ向きでも結構距離を歩けるのですね。これはたぶん、5齢幼虫。この後、午後にマンションの廊下を歩いたのですが、それはまた次回にでも。実はオドリバエが山ほどいて、どれが同じでどれが違うのかが分からず、悪戦苦闘です。でも、1種名前が分かりそうです。それもお楽しみに。


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