晴耕雨ログ

晴れの国の片田舎で暮らす自然派おばさん
畑仕事に生甲斐感じながらゆるゆる歩む農婆の人生

百姓魂

2017-02-02 20:20:00 | Weblog
 夫は早期退職をして早いもので13年となる。収入はともかく、我々の毎日は忙しく充実の専業農家となった。
 退職して間もない頃、夫はケガをしてしまい整形外科のお世話になった。国民健康保険に切り替わった夫は医師に「職業は?」尋ねられ「百姓!」と答えたという。思わず私は「あっぱれ!」よくぞ・・・と思ったのもこの間のように思い出される。

 今、私は寂しく朽ちたガラス温室の始末をしている。風で飛ばされ飛び散ったカラス片を根気よく集める毎日。
 昨年も<煙が目に染みる>なんて思いながら、やはりこの周辺の整備をしていた。
室内もまだ今年ほどの悲惨さはなく<立つ鳥>の気分でいた。
耕作しない農地は一年もすれば悲惨な状況となるのは目に見えている。
 お米作りをやめた田がアッというまに耕作放棄地に変わっていくのも見てきた。
永年マスカットが育った温室が朽ち果て割れガラスの地にならないよう懸命にガラスと向き合っている。
 夫が「百姓!」と堂々と答えたように少しばかり私にも<百姓魂>が見えた気がする。
  < 百姓は百笑なりと泣き笑い >