黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

同潤会三ノ輪アパート #01

2010-06-22 04:01:59 | ・同潤会アパート
そういえば同潤会三ノ輪アパートが解体されていましたね。
解体されると話題にのぼってから相当年月が経った様な気がしますが、
残念です。。。。。orz



三ノ輪同潤会を訪れたのはもう6、7年くらい前でしょうか。
下町の住宅街の中に、窮屈そうに2棟だけ建っていた三ノ輪は、
同潤会の中では、かなり規模の小さい物だったと思います。
規模が小さかったせいか、他の同潤会によく見られる様な、
1階の店舗はありませんでした。



この時点で殆ど人は住んでいらっしゃらなかったようですが、
その満身創痍な出で立ちは、生ける屍と呼ぶにふさわしい、
痛ましいものでした。





同潤会はその殆どが、
1926年(大正末年)から4年間の間に造られていて、
この三ノ輪も1928年(昭和3年)築ですから約80年!
よく頑張ったと思います。




窓枠もアルミサッシュに交換されたものに混じって、
往年の木枠サッシュの部屋も、幾つも残っていました。
壁は、同潤会特有の鮫皮おろしのような、
ざらっとした造りでしたが、
至るとこが剝落して、鉄筋がむき出しになっていました。



鉄枠のテラス、木枠のサッシュ、
剝落した壁、至る所に育つ植物。
そして真っ黒い土管。
できればもう一回見てみたかったものです。

Mapion
マーク地点の上下の建物が三ノ輪アパートだと思います。

※訪れたのは6、7年前じゃなくて、
2005年の秋ですね。




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2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
これは! (pulin)
2010-06-22 09:52:46
このボロボロ具合が素晴らしいです。
こういうところに常住はしなくても別荘として一部屋ぐらい持ちたいような気もしますが、
いる時に大地震がきたら・・・と思うとやはり怖いですね。
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▼pulinさんへ (KLO@廃墟徒然草)
2010-06-23 02:28:33
外観はぼろぼろでしたが、今日の記事でアップしたように、
最後まで奇麗に掃除されて、使われていたようです。
返信する

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