空地が気になります。
もともと何かがあって、でも今はなく、
やがて新しい何かが生まれる場所でもあり、
かつて一度は廃墟があった場所。
ぽっかりと空いた時空の穴のようでもあり、
一瞬にしてなくなる街の御岳のようでもあり。
空地は街の中にあればあるほど、
くっきりとその境界線がわかるので、
それだけ建物と同じレベルで存在感を示します。
街の空地の周囲には、
それまで見ることのなかった、
街の別の顔が現れます。
ほんのちょっとみてはいけないものを見てしまったような感覚です。
沢山の人が行き交う渋谷のど真ん中。
空地を囲うフェンスの隙間から中をのぞくと、
背中に感じる喧噪な人混みとはまったく違う、
無音で無彩色の空間が広がっていました。
そんな街の空地が、気になります。
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