難しいことはわかりませんが。

実は、主夫からアルバイトに成長しました。

夜のピクニック / 恩田陸

2024年08月23日 10時25分57秒 | 
私としては、あまり面白くなかったなというのが率直な感想です。

高校の行事、歩行祭を通し、訳ありな西脇融と甲田貴子の感情の変化を、二人の親友も絡めて進めていく。
こんな感じでした。
修学旅行のかわりに80㎞(だったかな?)の歩行を行事にしたという設定はとても良かった。100㎞ウルトラマラソンを経験している私にはわかる、走るんじゃなく歩くのがどれだけ大変か。

読み進めて思ってたのは、いつ事件は起こるのだろう?ということ。
あっ、このまま何もなくこの二人の感情が融和して終わるのかと予想できた瞬間に飽た。
そして貴子の親友で今はアメリカにいる榊杏奈の弟とかいうのが現れた際に、おいおい無理があるだろうと心の中で突っ込んでしまった。

融や貴子の友人が話す、雑音やタイミングの箇所はすごく同意できた。これを高校生の口から言わせるって、ずいぶん大人びた高校生だなと思ったが、受験を乗り切るための恋人作りなど私の想像しない現実があるみたいなので、今の高校生は大人なのかも。

「蜜蜂と遠雷」が良かったので別の作品もと、第2回本屋大賞受賞作の本作を手にしましたが、
これで恩田陸さんの作品はとうぶんいいかな。

貴子が前半に一緒に歩いてた梨香と千秋は、後半に美和子を選んだ貴子に対してどう思ってるんだろう?
そんなどうでもいいことを考えてしまう。

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蜜蜂と遠雷 / 恩田陸

2024年08月18日 10時54分15秒 | 
4人の若きピアニストの群像劇。それと審査員や記者の視点も加わる。
ピアノコンクールが舞台。

初めて読む小説家なので心配だったが、とても面白かった。
調べ方が半端なく、文字数も半端なかったが、私の場合、反田恭平さんが出場したショパンコンクールのドキュメンタリーや、ピアノを提供する側の「もう一つのショパンコンクール」だったかな?のドキュメンタリーや、「のだめカンタービレ」を観ていたので簡単に入ってきた。
クラシックも嫌いじゃないので、この作品に出てきた曲をそのうちユーチューブで聞こうと思う。
文章で高揚していくとは思わなかった。映像には敵わないだろうが、それでも凄いなと思った。ずいぶん私を豊かにしてくれたと思う。感謝を込めて次は「夜のピクニック」読もうと思う。
それにしても本のタイトル「蜜蜂と遠雷」はどういう意味なのだろう。



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項羽と劉邦 / 司馬遼太郎

2024年07月24日 20時21分50秒 | 
9年ぶりに再読。

なかなか面白かったですけど、本(古本で買った)がボロボロなので捨てることにします。
機会があるなら、一度読むことをお勧めします。

9年ぶりに読んでわかったんですが、内容はそれほど難しくないです。詳しく書いてくれているので難しいように思いますが、そんなことないです。
私のような頭の良くない人間が要約すると、秦が統一しました。その秦が嫌われ、あっちこっちで反乱が起きたわけです。その中に項羽や劉邦がおり、韓信や彭越や黥布などがいたわけです。変換して出てくるんだから有名なんですね。

秦を滅ぼし最後は項羽と劉邦の二大勢力の直接対決です。
第三勢力の韓信や、ゲリラ部隊の彭越なんかもいるんですが、彼らは最初項羽の陣にいたのに彼に必要とされなかったので、必要としてくれた劉邦に付いています。
自分の勢力がおおきくなったので日和見していた韓信、劉邦の評価に納得できない彭越、劉邦は彼らを土地と言うエサで釣り、みんなで項羽をやっつけたわけです。と言っても臆病者の劉邦は後ろの方で見てただけですが。

項羽の首を獲った懸賞が大きすぎて、項羽の死骸をよってたかって5人が引きちぎったそうです。
劉邦は平等にその懸賞を五等分したそうです。(これが劉邦の人柄です)
約70年後に二十歳の司馬遷が大旅行した際に楚でこの話を聞いであろうと書いてあります。なので今日に伝わっています。
ついでですが、司馬遼太郎はこの5人を愚劣とまで書いております。


どちらかと言うと、この話よりも統一後に劉邦の奥さんがしたことの方が興味深いです。
韓信も彭越も黥布もみんな彼女に処分されたそうです。

司馬遼太郎が「項羽と劉邦」だけでなく「三国志」も書いてくれたなら、横山光輝の「三国志」とで理解が深まっただろうに残念です。
ご存知の方、少ないと思いますが、本宮ひろ志に「赤龍王」と言う作品があるんですが、私はこれを読んでたので話がすんなり入りました。宦官や阿房宮を知ったのもこの本です。若き日に見た、阿房宮で女性が裸で逃げ回る画は、目に焼き付いてます。




これまでに処分したのは73冊
故郷忘じがたく候1、アームストロング砲1、胡蝶の夢4、真説宮本武蔵1、大坂侍1、北斗の人1、十一番目の志士2、手掘り日本史1、司馬遼太郎の日本史探訪1、尻啖え孫市1、俄-浪華遊侠伝-1、妖怪1、ある運命について1、司馬遼太郎が考えたこと1、歴史と風土1、風の武士2、風神の門2、坂の上の雲8、風塵抄2、功名が辻4、夏草の賦2、義経2、新史太閤記2、箱根の坂3、司馬遼太郎の世界1、城をとる話1、草原の記1、上方武士道1、日本歴史を点検する1、歴史の交差路にて1、ひとびとのあし音2、空海の風景2、韃靼疾風録2、ペルシャの幻術師1、アメリカ素描1、この国のかたち6、人斬り以蔵1、最後の伊賀者1、果心居士の幻術1、戦雲の夢1、項羽と劉邦3

残す作品66冊
梟の城1一夜官女1、おれは権現1、軍師二人1、菜の花の沖6、国盗り物語4、翔ぶが如く10、覇王の家1、豊臣家の人々1、春灯雑記1、播磨灘物語4、関ヶ原3、殉死1、余話として1、歴史を紀行する1、城塞3、馬上少年過ぐ1、酔って候1、世に棲む日日4、歳月1、最後の将軍1、幕末1、花神3、峠2、燃えよ剣2、竜馬がゆく8、王城の護衛者1、新選組血風録1


【生誕100年 好きな司馬作品】(司馬遼太郎記念財団)

1位、坂の上の雲
2位、竜馬がゆく
3位、燃えよ剣
4位、街道をゆく
5位、峠
6位、花神
7位、国盗り物語
8位、菜の花の沖
9位、関ケ原
10位、世に棲む日日


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ある男 / 平野啓一郎

2024年06月17日 19時02分17秒 | 
初めて読む作家さんですが、芥川賞の選考委員をされてるそうです。

さーて・・・たった350ページ読むのに1週間もかかってしまった。
平野啓一郎さんの作品はもう読まないでしょう。

本筋とは関係ない話が多く、村上春樹チックな、服装だとかお酒だとか、音楽だとか、私としてはどうでもよい。
あと、その人物がいま何を考えてるかという説明的なものも多く、しかも考えてることが難しいので3行くらい読んだら眠くなり、何の話してたんだっけ?となってしまう。
それに村上春樹ほど深く?複雑ではない。
この作品も戸籍を交換して、過去を捨て、交換した相手として生きるという、設定は斬新だけど、それだけの話し。それだけの話をよくもこれだけグズグズと書けるなと不思議でしょうがない。
それなのに、妻の浮気疑惑的なとこはハッキリさせない。どうしてこれまでどうでもいいことを散々書いてきて、知りたいことは書いてくれないのか?

ただ、人気作家ですから、私の趣味が合わないだけなのでしょう。
読む人が読んだら面白いらしいです。
そもそも、私の読書家としての出自は、歴史小説ですから。
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悼む人 / 天童荒太

2024年06月11日 09時47分38秒 | 
11年ぶり2度目。
本当は「永遠の仔」を読んでたんですが、上巻200ページくらいでつまらなすぎて投げ出しました。
過去に読んだ天童荒太の「悼む人」を思い出し、自分として高評価だったので読み直したんですが・・・
なぜかこれで天童荒太とは合わないことが発覚してしまいました。

11年前と比べかなり評価が落ちたのに驚きました。
面白くない。
死がベースなので面白いわけはないのですが、読むのに体力を奪われる感じがし、11年前と比べそこまで体力がなかったのかもしれません。もしくは、以前は私の読んだ少ない本の中の一冊だったから面白く感じたけど、少し増えた中で比べるとそれほど面白くないのかな?
10年以上も経てば感受性も変わるだろうし、死への考え方もより身近に思うのも理由かもしれません。

今後この本を読まないように自分へのメモ。
フリーの雑誌記者、主人公の母、夫殺しの若い女性、この3人の視点で主人公坂築静人が語られる。
エグイ記者は最期は静人のよき理解者みたいになり、母は最期まで我を通し、若い女性は静人と愛し合った後、もう一人の坂築静人となり、静人とは別々に回る。
なんだかどの方に対しても理解に苦しんだ。
主人公自身が死者を悼むわりに、亡くなりそうな母とは向き合わないのに矛盾を感じるし、説明がない。
ただ、今思ったのは、この両親からなら坂築静人は生まれそう。

あとがきを読むとなんだか悪く書けなくなるが、どうにもこの本は二度と手にすることはないでしょう。



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平場の月 / 朝倉かすみ

2024年05月28日 16時48分30秒 | 
鈴木保奈美のあの本、読みました?で、凪良ゆう氏だったか誰かが紹介してたので読んでみました。

五十歳の恋愛小説。失楽園的なのを想像してたので安心したというかガッカリしたというか。
あまり心に響かなかったです。

中学生の時の同級生に恋をするって展開はありかな。
私も同年代ですが、常々、同級生に恋をするなんてありえないだろうと考えてましたが、前出の鈴木保奈美さんを見れば、五十代に恋をする可能性は無きにしも非ずと思い直しました。

視点は青砥という男性なんですが、小説自体が女性の日記っぽいので読み難かったです。(女性の日記を読んだことないですが)
最初の章で結末が出てたので、読み進めるのが辛かったです。ずいぶん思い切ったことをなさいましたね。
この年になって辛い恋愛をしてダメージをうけるくらいなら、せずに平穏な生活を送りたい、そんな気持ちです。だから小説の中くらいはハッピーエンドかハチャメチャなのを希望します。

病気の件などかなり興味深かったけれど、二度と読むことはないでしょう。
この本を読んでこの作家の別の本を読みたいとは思いませんでした。
この本を紹介した凪良ゆうさんの本にも興味をなくしました。


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県庁の星 / 桂望実

2024年05月25日 19時24分08秒 | 
2006年本屋大賞9位の作品。
期待したほど面白くなかった。

県庁に勤めている青年が、官民交流で民間スーパーで1年間働くというお話。
織田裕二主演で映画化されているが、こういうのって映像で観たほうが盛り上がるのかもしれない。
ただ、地上波で放送されてない?、私は観た記憶がない。

気になったのは、ちょうちょい区切って目線を変えてるんだけど、
主人公二人、どちら目線なのか数行読まなきゃわからない時がある。
数行読んで、あぁ、二宮だったのか、とか、野村だったのか、という感じ。あんまり親切じゃないかな。

このままだと映画化は限界があるので二宮泰子を若い女性にしていた。
確かにこの原作のままだと、他店へ偵察行くシーンも、おばちゃんから誘われたんじゃ行く気にならない、県庁から来たプライドの高い若い兄さんなんだから。

300万円騙し取られた件とかどうなったんだろう?
こういう無駄を省いて、県庁さんにスーパー全体が動かされるところを丁寧に描いて欲しかった。



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コンビニ人間 / 村田沙耶香

2024年05月22日 12時51分50秒 | 
第155回芥川賞受賞作品。

最近直木賞受賞作品を選んで失敗続きだったから、
(極楽征夷大将軍、しろがねの葉を途中で読むのやめてしまった)
芥川賞にシフトしてみました。

160ページと短いんですね、1日で読み終えてしまいました。
ずいぶん突き詰めて考えるんだなと感心して読んでましたが、著者の経験から書かれたんですね、すごく納得がいきました。
実際、著者には物書きと言う才能に恵まれていて、この作品の主人公のラストの狂気じみた性格とは違うんだなと、安心しました。

狭い世界で深く考えてる、
舞台がコンビニという身近なところだったから受け入れられたけど、
これが別の所だったらうんざりしたかもしれない。

この本はもう読まないし、
この作家さんの別の作品を読もうとも思いませんでした。




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博士の愛した数式 / 小川洋子

2024年05月20日 19時59分42秒 | 
第1回本屋大賞の1位の作品です。
映画は感動しましたが、原作を読むのは初めてでした。
小川洋子先生の本を読むのも初めてです。

さて、感想としては、よく寝れました。
1ページ進まずに眠りにつくこともしばしば。
まあ、数式の話が映画に比べ多かったかな。その辺で非常に退屈してしまいました。永遠に数学は苦手だ。

映画ってよくできてたなと感心してしまいました。


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ともぐい / 河﨑秋子

2024年05月12日 18時27分13秒 | 
小説って最初の30ページまで我慢して読めばわかると思う、
面白いか否かではなく、自分に合ってるか否かが。
それと、こういう世界を書きたいのかなって。

この本は30ページ読んでも50ページ読んでも意味が分からず、
いや、何を書いてるのかは理解できるけど、
何を伝えたいのかが最後まで全く分からなかった。

また、私の読めない漢字の出てくる頻度の多いのなんのって。
勉強不足なので侮辱とは思わないまでも、思いやりのない作家さんだな、なんて思ったりしてしまう。

ウィキペディアでこの作家さんを検索したら・・・あっ、TEAM NACKSと同じ大学なんじゃんって。
たぶんこの作品だけでなく、この作家さんの本はもう読まないと思う。

直木賞受賞作品って、あんまり面白くないね。

この作品で一つだけ、
鹿と鹿が戦って、角が絡んで離れられなくなる。
最初は行動を共にするが、いずれ片方が死に、生き残った鹿の角に死んだ鹿の頭部がくっついた状態になるってところ。
以前新聞のフォトコンテストみたいなのにそういう写真が賞を受賞していた。衝撃を受け切り抜いて持っている。



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十の輪をくぐる / 辻堂ゆめ

2024年05月09日 17時06分59秒 | 
十の輪をくぐる読了。

帯で荻原浩氏が書いている通り、20代でこの作品が書けるとは凄いです。
ただ読んでいて気分の良いものではなかったです。先は気になるけど、常に嫌な気分にさせられてたかな。

過去と現代を行き来する形で、若かりし頃の万津子を取り巻く人々もそうだけど万津子に対してもどこか違和感を覚えた。
現在では万津子の息子泰介の言動には辟易させられる。後にADHDと判明してもです。
万津子は満に騙されて結婚してしまったが、満の息子の泰介も本性を隠して由佳子と結婚したんじゃないかって邪推もできる。由佳子ははっきりと泰介との結婚理由を述べていたけれど。
泰介のような人と出会ったらどう対応していいのか考えてはみるものの、結局は突き放してしまうだろう。
この作品では泰介の娘が自分はADHDではないかと心配になり調べ始める。泰介の言動を見た娘は、父もADHDではないかと気になり自分の悩みを打ち明ける形で診察をすすめるあたりは絶妙だなと思った。

ADHDの治療には「薬物治療」と「心理社会的治療=心がけ」の2つあるそうで、
これを知れたことは良かった。

良隆ちゃんが死んだ原因がわからないのが・・・うやむやにしているのは私の想像通りなのかと。
そうなると万津子の対応もどうかなと思う。

なんか好感の持てる登場人物がいなかったのが、読んでいて常に嫌な気分だった原因だろう。

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戦雲の夢 / 司馬遼太郎

2024年05月05日 19時57分17秒 | 
6年ぶりの再読。

この本はそれほど面白くなかったので処分します。
長宗我部盛親の話し。
関ケ原で西軍について家を滅ぼしたことを不運と位置づけ、数々の不運を列挙してゆくので鬱陶しい。
確かに家を継いだタイミングが悪かった。
なので大御所(徳川家康)への使者の選別も、向いてる配下が誰であるかわからなかったんだなと同情できる。
そういえば出来のいい兄貴(島津との戦いで死んだ)がいたのでその点も同情する。
しかしグズグズと言い訳がましいので暗い気分になります。なので捨てます。

最後は諸説通り刑死というのが妥当かな。
司馬遼太郎もよくこんな人物を取り上げたなと不思議でしたが、ずいぶん早い時期の作品のようです。



これまでに処分したのは70冊
故郷忘じがたく候1、アームストロング砲1、胡蝶の夢4、真説宮本武蔵1、大坂侍1、北斗の人1、十一番目の志士2、手掘り日本史1、司馬遼太郎の日本史探訪1、尻啖え孫市1、俄-浪華遊侠伝-1、妖怪1、ある運命について1、司馬遼太郎が考えたこと1、歴史と風土1、風の武士2、風神の門2、坂の上の雲8、風塵抄2、功名が辻4、夏草の賦2、義経2、新史太閤記2、箱根の坂3、司馬遼太郎の世界1、城をとる話1、草原の記1、上方武士道1、日本歴史を点検する1、歴史の交差路にて1、ひとびとのあし音2、空海の風景2、韃靼疾風録2、ペルシャの幻術師1、アメリカ素描1、この国のかたち6、人斬り以蔵1、最後の伊賀者1、果心居士の幻術1、戦雲の夢1、

残す作品69冊
梟の城1一夜官女1、おれは権現1、軍師二人1、菜の花の沖6、項羽と劉邦3、国盗り物語4、翔ぶが如く10、覇王の家1、豊臣家の人々1、春灯雑記1、播磨灘物語4、関ヶ原3、殉死1、余話として1、歴史を紀行する1、城塞3、馬上少年過ぐ1、酔って候1、世に棲む日日4、歳月1、最後の将軍1、幕末1、花神3、峠2、燃えよ剣2、竜馬がゆく8、王城の護衛者1、新選組血風録1


【生誕100年 好きな司馬作品】(司馬遼太郎記念財団)

1位、坂の上の雲
2位、竜馬がゆく
3位、燃えよ剣
4位、街道をゆく
5位、峠
6位、花神
7位、国盗り物語
8位、菜の花の沖
9位、関ケ原
10位、世に棲む日日
コメント

そして、バトンは渡された / 瀬尾まいこ

2024年05月01日 09時57分54秒 | 
瀬尾まいこの作品を読むのは「あと少し、もう少し」以来2作目。
この「そして、バトンは渡された」も面白かった。
(あと少し、もう少しは内容を忘れてしまったが、これは忘れないでしょう)

比較的読むのが遅い私でも1.5日で読み終えるほど、他の事が手につかないくらい、先の気になる物語でした。
現在の高校生である優子、この優子に至るまでの小学生や中学生の優子、現在と過去の往復を丁寧に綴られている。
最後は森宮目線での文章も憎い。

高校野球で、先発(水戸秀平)があっという間に降板し、ワンポイントリリーフ(泉ヶ原茂雄)に、抑え(森宮壮介)が長いイニングを任された、バトンを渡すというよりこんな投手継投な感じに映った。

実はいつだったかテレビで映画が放送されてて、それを見たんだけど、10分くらいでやめてしまった。逆に映画を見ずに本を読んで良かったと思うくらい良い作品だった。
ただ、継母や継父にいじめられてる子供が読んだらどう思うか・・・そんなことも考えてしまった。

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県庁おもてなし課 / 有川浩

2024年04月24日 15時27分57秒 | 
有川浩さんの本も初めて読みます。
映画なら「阪急電車」、ドラマなら「三匹のおっさん」「空飛ぶ広報室」など観てます。

この作品ですが、思ったほど面白くなかったです。
私は20代で4回くらい高知旅行をしたほど高知は好きです。
なので、当時この作品が出版されていればより楽しめただろう確信みたいなのはあります。

結局、人間関係の部分がちょっと・・・。
掛水と多紀の恋愛があるのに吉門と佐和の恋愛まで必要か?って。
読んでてちょっと面倒臭いなって。
一瞬四角関係っぽくなったのも辟易した。

それに吉門が掛水に心開いたあたりも急すぎて気持ち悪いなって感じた。
掛水の部屋での会話とかって、こんなのある?って。

ちゃんと読んでなかったのか意味の分からないところがあって、
馬路村のホテルの部屋に入る箇所で「初めて重ねたときより少し長くなった。」
と書いてあるが、何を重ねたの?
「多紀が目を閉じて軽く顔を上げた。」と書いてあるので重ねたのは唇?このタイミングで重ねられるものって唇しかないよね?
だとしたら初めて重ねたのはいつなのさ?そんな箇所読んだ記憶ないんだけど。

野暮なことは置いといて、おもてなし課のトイレ案。
トイレは1番大事。
今でこそ外国人観光客が増えて高知だけじゃなく日本のトイレ全般がキレイになってきたが、昔は酷かったからね。
昔は酷すぎて家で大をしてから出かける、なので出るまで出かけられない、こんなことが多かった。
今では我が家のトイレよりもキレイなトイレが散見される。

個人的な野望としては、
四万十川ウルトラマラソンに出たい。
けどホテルや交通手段が不安なんだな。
なので諦めている。
JTBがツアーをやってるみたいだが、ここは多少高額になっても良いので、手厚いサポートが欲しい。





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ミシンと金魚 / 永井みみ

2024年04月16日 09時51分15秒 | 
初めて読む作家さんで、独特な世界に驚きました。
世界が独特なら文章も独特だし、区切りなく進むのには戸惑った。

認知症のカケイ目線で話が進んでるんだけど、
認知症患者にこういう、考えることや思い出すこと?が、できるのかわからないので何とも言えない。
できたとして、このカケイの人生の酷さを聞かされると、思い出すことが生き地獄。
夜、眠る前に、明日目が覚めなければいいと願うなんて。

気になったのは、彼女を取り巻く兄貴や広瀬のねーさん。
兄貴や広瀬のねーさんがカケイのためにしたことに気付かなかったって、
そして道子に対する責任みたいなもの?それらを踏まえると認知症じゃなく何かほかの病気なら納得もいくんだけど。


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