業務&ITコンサルタントのひとり言

コンサルティング活動を通じて感じることを勝手気ままに記載

今の経済政策、間違っています!:その①

2022年11月05日 07時40分16秒 | 経済
今の経済政策や金融政策の問題点を何回か指摘してきたが、それを別の視点から述べたい。そのために、自分達日本人の特徴や性格を確認し、その結果、企業及び政治がどの様に振る舞ってきたかを理解する必要がある。そして何故今の政策が間違っていてどうあるべきか、企業はどうすべきか、そして我々が何をすべきかを述べて行きたい。

①日本人の特徴:
多くの事象は、長所と短所、又はメリッドとデメリットは背中合わせにある。その事を先ずは頭に入れた上で、次を考えて頂きたい。

・コスト意識が高く、値下げをするための努力は世界のトップクラスである。
・節約意識が高く、これも世界のトップクラスである。
・仕事をする事が好きであり、多少賃金が安くっても、喜んで仕事をする事を望む。
・利益を得る事よりも、消費者に喜んでもらう事に幸せを感じる人が多い。

これらの特徴に異論を挟んでくる人は殆ど居ないと思う。そしてこれらの特徴のため、今までの30年間の物価が殆ど上がらず(一部には下がっている)、給料も上がっていない状態が続いている。この点を理解せずに、政府がどれだけ受給Gapを埋める政策を取っても、恒常的な経済規模の発展にはならない。
日本では値上げ=悪であり、値上げをすると、批判が殺到する。その様な状況下では、全ての業界が値上げを渋っているし、本心で消費者のために値上げをせずに頑張りたいと思っている人達が沢山いる。だから、物価の上昇が他国と比べて格段に低いのである。ただ単に、経済が冷え切っているために需要が少ないからではない。

②企業側での問題点:この日本人の特性から、企業は次の様な振舞いをしてきた。
・良い製品を高く売る事をしてこなかった(安く売る事が”是”と考えている)。
・コストを抑制するために、安価な労働力の供給を必要とし、外国から低賃金の労働者を求めた。
・安価な労働力の確保ができる様になったために、正社員の給料も上げなかった。
・コストを抑制するために、仕入価格を中国企業と比較し、国内調達品の価格を抑制してきた。

③経済界からの要望に対する政策の問題点:
・外国人の労働者の雇用制限を緩くした(技能実習と云う制度を悪用)。
・語学留学生を増やし、アルバイトとして安易に活用する事に歯止めを行わなかった。
・非正規雇用の対象職種を増やした。

以上の関連性を理解しないと、どんな経済政策や金融政策を出しても、解決にはならかい。前々回も書いたが、世界の常識は日本の非常識なので、世界の経済では通用する対策を実行しても、日本では効果がでない事をそろそろ理解する必要がある。

それではどの様な対策を取る必要があるだろうか?

これの対応策は至って単純で、上記に記載した③と②の問題点を無くす事であり、逆の事をすれば良いだけである。そして①についてはこれらの特徴を認識し、それが行き過ぎたために我々の社会が苦しんでいる事を理解する。

...次回に続く...

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