第3回六ケ所ラプソディー東日本市民サミット(2月12日開催)参加者有志15人(青森8人、岩手4人、宮城3人)で、3月7日に六ケ所村の日本原燃へ、再処理工場中止を求める申し入れに行ってきました。
対応したのは原燃広報部の6名。
サミットで採択された申し入れ文を読み上げた後、事前にこちらから送っておいた質問状に対する回答を聞きました。
以前に申し入れに来たことがある人が言うには、向こうがよく知っている顔に加え、今回は初めて申し入れに加わった人が多くいたので、原燃側の対応がやや丁寧になっていたということです。
うちの妻も1歳の三男を連れていたので、向こうもいつもの申し入れにはない雰囲気に、多少神経はつかったのかと思います。
ただ、質問への回答は相変わらず。
活断層の評価や、地震対策については、「国の指針・指示に基づいて適正にやっている」を繰り返すだけ。国の指針に基づいて対策をとっていた福島で事故が起きたのだし、会社独自で厳しい基準で対策を強化する方が住民に受け入れられるのではないかと言っても、同じ回答を繰り返すだけでした。
高レベル放射性廃液を外部に漏らさないためにどんな対策をしているのか? 漏れた場合の対処方法は? という質問に対しては、十分な耐震性があるので漏れることはないという回答。
でも、もし漏れたらどう対処するんだと聞いたら、「仮定の質問には答えられない」。
あんたらのやってる核燃サイクルそのものが、「もし高速増殖炉が実現すれば」とか、仮定に基づいて大金を注ぎ進めている計画じゃないか!
再処理工場の耐震設計は何ガルか? の質問にはしばらく答えられず、やっとでてきたのが450ガル。
国内の原子力施設の中では最も低いレベル。過去の記録から、これを超える大きな地震は起きないからこれで十分というスタンス。
これに対して、3.11の地震は何ガルだったのか聞いたら、37ガルという回答。
本当か?
ただ、本当なら、逆に37ガルの揺れで簡単に電源喪失が起きたということだ。
六か所再処理工場は、3.11でも4.7の地震でも外部電源が喪失しあわや大惨事という事態に陥っている。
また、シビアアクシデントへの対策について聞くと、非常用ディーゼル発電機や電源車の配備を強化したので、使用済み核燃料が露出することはない、という回答。
そうやって、事故が起きないことを前提に対策をしていて、大量の被曝者をだしたのが福島原発事故ではないのか!
3.11が何も教訓となって生かされていないことに、想像はしていたが、唖然。
また、今年1月下旬から2月中旬にかけて、液体廃棄物の海への放出前の放射性物質のモニター値が異常なピークを示していたことについて確認すると、
「近くで溶接工事をした時のノイズだ」と説明した。
こんなノイズをいちいち拾ってしまうモニターだったら、モニターの意味がないじゃないか!
それに、ピークを観測しているのは真夜中。真夜中に工事するのか?
何か隠しているのではないかと疑いたくなる。
再処理工場を閉鎖したら、貴社にはどんな影響がありますか?という質問には、
「閉鎖したら、県や地元のみなさまに迷惑がかかる」との回答。
再処理工場本格操業時には原発が1年で出す分の放射能を1日の稼働で空と海へ垂れ流すのだし、ましてや事故が起きたら迷惑がかかるなんてレベルで済む話ではない!
こんな人達に命を預けているも同然かと思うと本当に恐ろしくなった。
また、肝心のモニタリングポストも外部電源で動いているということで、電源対策をしっかりして欲しいと昨年4月に申し入れして、改善すると回答していたのに、
改めて今回確認してみると、
あれから1年もたったのに、持ち帰って確認してみますと答えることしかできず、結局1年たってもほったらかしでした。(外部電源が断たれても24時間はバッテリーで動くそうです)
原燃は事故後、「安全・安心」のパンフレットを作って村内を配って回ることはしたそうですが。
では実際、電気もダメ、電話も通じないとなった時に、事故が起きたらどうやって住民に知らせるのか?
実際に3.11にそのような状況を経験しているのに、その後何ら検討もされていないのが分かりました。
「事故が起きれば、工場にいるあなた達が一番危険なんですよ」、「あなた達も怖くないのですか」、などとも訴えてみましたが、どこまで通じたのか。
対応したほとんどの人がおそらく電力会社からの出向で、何年かで戻るのであまり考えてもいないのでしょう。
どれだけ伝わったかは分かりませんが、黙っていたら、それは向こうにとってはYESとみなされます。
色々な人が面と向かって直接訴えていくことも、向こうにプレッシャーをかけるのに大事だと思ってます。
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