師匠「夏草や兵どもが夢の後」 ムム~ 夏にぴったりの句じゃのぉ。
弟子:え、私には寂しい気がして、夏らしいとは感じないのですが。
師匠:バッカモーン! 夏という盛りの時期もやがて終わるという物悲しさが読まれていて、ワシには夏にぴったりじゃと思う。
ワシなんかは毎年夏になると寂しい気がしてくるのじゃ。
弟子:そうなんですか。じゃあ、冬はどうなんです? 逆に楽しい雰囲気を感じるんですか?
師匠:雪に閉ざされしーんとして何も聞こえず見えない、そんな季節じゃからやっぱり悲しいのぉ。
弟子:それじゃ、春と秋はどうです?
師匠:ムム、春は新しい命が生まれるが、やっぱりそれもいつかは朽ちると思うと悲しいし、
秋はすでに老境に達し最後の美しさを放つが、それもじきにおしまいになるのじゃから悲しいと思うほかないのぉ。
弟子:じゃあ、師匠にとっては一年はずっと悲しいもんなんですか?
毎日一緒にいますけど、全然そんな風に感じているように見えませんけど・・・
師匠:バッカモーンッッ!!!すべての感情を内に秘めているのじゃーー!