久々に「SMAP解散関連報道 記事紹介」のカテゴリーにて、アップ。
2つ記事を紹介させていただきます。
【SMAP解散「統制報道」のスポーツ紙とテレビの「死」・・・ジャニーズ見解垂れ流し、事実隠蔽同然 】
2016.08.23
コチラ
Business Journal
~引用~
「リオデジャネイロオリンピックが白熱する中、日本のインターネット上に「SMAP解散」情報が流れた。報道しているのは、8月13日の時点ではサイゾー系のネットメディアのみ。この情報が本当であれば、国民的関心事だけあって、ほかのネットメディアにも流れるはずだっただろう。
しかし、このサイゾー系のネット報道を転載するメディアはあっても、日頃芸能関係の情報を流すメディアは、ほぼ完全に沈黙していた。正直、一瞬「これは誤報ではないか」という疑念が頭をかすめたのは事実である。
しかし、その疑念は、アイドル評論家の中森明夫氏のツイッターの投稿によって否定された。中森氏は14日朝のスポーツ新聞各紙でSMAP解散が報道されることを複数の芸能マスコミから聞いたとコメントしていた【※1】。
その発言は、数時間後には早刷りの紙面を手に入れた多くのネットユーザーたちによって確証が得られた。芸能欄を持つほぼすべてのスポーツ紙は、その1面で(不気味なほど統一感のあるロゴとデザインで)SMAP解散を一斉に伝えた。NHKはオリンピック放送の途中に速報を入れ、解散の事実を伝えた。日本中に衝撃が走った。
だが、中森氏をはじめ、日頃から日本のアイドル市場を見てきている人たちの何人かは、このSMAP解散報道について批判的な姿勢を明らかにした。筆者も、そのひとりである。
SMAP解散情報は、14日に(サイゾー系メディアと中森氏以外)まるで示し合わせたかのように報道された。しかも、これだけ国民の関心がきわめて高いニュースにもかかわらず、ジャニーズ事務所からのFAXの文面を紹介するのみにとどめ、独自に事務所やメンバーへの取材などはまったく行われていなかった。これに対して、中森氏は以下のようにコメントした。
「国民的アイドルグループの解散がFAX一枚の通知に唖然。これはないんじゃないの!? 記者会見もなし? が、各紙にメンバーのコメントが…。誰がいつ、どのような形でコメントを取ったのかの説明すら一切なし」【※2】
先に「まるで示し合わせたかのように報道」されたと書いたが、その後、この解散報道が関係各社による「報道カルテル」のように事前統制が行われていたとする記事も出てきた【※3】。
さらに松谷創一郎氏の独自取材を含む分析でも、同様に、このスポーツ紙とテレビ局との「統制報道」が詳細に解説されている【※4】。
中森氏は、今回のSMAP解散報道のあり方に「芸能マスコミは完全にジャーナリズム性を放棄したのか?」と苦言を呈した。まさに、筆者も同じ気持ちである。
SMAP内の対立を煽る解散報道に違和感
ジャニーズ事務所のメンバーに対する報道姿勢が、例えばAKB48など女性アイドルの報道とは異なり、「御用記者」と「暴露記者」の両極端しか存在せずに、ジャニーズのタレントを批評できる人たちを事実上「排除」してきたことは、アイドル批評の世界では既知の事実であった。
実際に、事務所側が何かを直接コントロールしているのではない。ジャニーズを批評する上で、多くのメディアは「“事務所のあり方”に触れるな」などと事前に注意を与えることが多い。
今年1月のSMAP「騒動」の時、筆者の経験した限りでも、事前にそのような注意を受けたことがある(このビジネスジャーナルは、その時も今回も、そのような制約は一切ない)。このため、1月の「騒動」の時も、そして今回もSMAPが直面する問題を包括的に、ほどほどの客観性と批評精神で分析することが困難な状況が続いている。
このジャニーズを取り巻く「外からの接触の排除」とでもいえる空気は、批評家の矢野利裕氏の新刊『SMAPは終わらない~国民的グループが乗り越える「社会のしがらみ」』(垣内出版)でも、矢野氏と中森氏の対談というかたちで詳細に解説されている。
今回、SMAP解散報道に、何かこの種の事前統制的な「空気」(あるいは先のいくつかの記事にあるように、事実としても統制されていたのかもしれない)が濃厚にあったことは、ネットを中心に多くのファンや今回の報道に関心を持った人たちが気付いていることでもあるだろう。
特に筆者は、報道の多くがメンバー間の対立関係を「解散」の主因にあげ、他方で、昨年来からの事務所との対立がまるでなかったかのごとく触れられていないことに大きな違和感を抱いた。まるで、事務所にはなんの問題もなく、メンバー内部のもめごとが主因であるかのようである。
先の『SMAPは終わらない』の中で、矢野氏は1月の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)での一列に並んで謝罪した風景を、「SMAPが国民に与えていた『自由』の素晴らしさをまったく裏切るものであった」と批判している。
ジャニーズ事務所やそれを取り巻くメディアへの視線は、今も厳しいものがある。それをまったく無視したかのような今回のメディア各社の解散報道のあり方は、日本の商業的文化シーンにとって、決して好ましいものではないだろう。
矢野氏の本は題名だけを見ると誤解を受けるが、ぜひ一読されたい。そこには、停滞する日本社会に現れた異端児かつ革命児でもあったSMAPへの同世代による熱いエールと懸念が、客観的な視座の下で詳細に記されている。
原発報道にも通じるメディアの自主規制
さて、なぜこのように、メディアが「空気」を読んで自主規制的な振る舞いをしているのか。それは(男性アイドル)市場が、一部の事務所の抱えるアイドルによって事実上独占されているという事情から生じている。その独占力の背景は、ジャニーズの場合は、やはり経済的な規模に大きく依存するだろう。
例えば、SMAPの経済規模はどのくらいだろうか。以前の記事でも解説したのだが、約200億円程度だと思われる。これ以外にも、ジャニーズ事務所の抱える人気アイドルは多くいるため、ジャニーズ系アイドルの経済効果は少なくとも1000億円はあると思われる。この経済規模は大きい。
例えば、『原発プロパガンダ』(岩波新書/本間龍)によれば、原子力発電の推進プロパガンダを展開してきた東京電力と電気事業連合会の1年間の広告費は(2011年の東日本大震災の前年まで)約700億円だが、それを上回っている。
3.11まで、日本のテレビで原発の危険性や過剰なコストを訴えることが困難であった背景には、この巨額な金銭の存在がある。『原発プロパガンダ』によれば、実際に東電などが直接に「口止め」をしていた証拠は明らかではないが、広告やCMの打ち切りなどを利用した「圧力」は観察できるという。
その「圧力」は、原発報道の場合でも、マスコミ各社の広告や営業部門からの“内部からの圧力”のかたちを取り、原発に批判的な番組を制作したスタッフたちの配置換えや降格などの「報復人事」を伴い、それが自主規制に拍車をかけることになる。
もちろん、男性アイドル市場と原発市場では、取引される財やサービスはまったく異なる。しかし、マスコミがあまりに過度に広告主あるいは取引先(取材先)の顔色をうかがうことで、報道が萎縮し、偏向してしまえば、それは男性アイドルのあり方や市場の効率的な機能を阻害してしまい、ファンに「事実を知り得ない」「間違った事実認識に誘導される」という大きな損失を与えることになるだろう。原発の報道が長く「安全神話」を国民に刷り込んできたのと、それほど変わらない。
SMAP解散報道は、日本の芸能マスコミのあり方を厳しく見る機会となるに違いない。
(文=田中秀臣/上武大学ビジネス情報学部教授)
【※1】@a_i_jp
【※2】@a_i_jp
【※3】「日刊ゲンダイ」(2016年8月15日 「SMAP解散」一斉報道崩れ 水面下で始まったリーク犯捜し)
【※4】「Yahoo!ニュース 個人」(2016年8月16日 最後まで奇妙だったSMAP解散報道──徹底的に独自取材を避けるテレビ局)
」
【発言小町からも・・・SMAPに「ありがとう」の花束】
2016年8月25日
コチラ
YOMIURI ONLINE
~引用~
「 日本中に衝撃を与え、ニューヨーク・タイムズでは1面で報じられ、現役閣僚3人がコメントしたSMAPの解散。やはり後にも先にも存在しないスーパーアイドルグループだったのですね。
1月の記事「前例なきアイドル道を行くSMAPとファンのパワー」にも、ファンの購買運動について書きましたが、ついに8月18日、「世界に一つだけの花」は、オリコンのデイリーシングルランキングで1位になりました。
私は常にこのグループのことを「前人未到の道を行く」と表現しています。こういったファンのソーシャルパワーが噴出したのも、まさに前代未聞。ファンだけでなく、誰もがSMAPについて語れるのは、まさにバブル後の日本、平成の時代を国民とともに歩いてきたグループならではです。解散が発表された後は、恐ろしいほどの勢いでツイッターの投稿数が増えていきました。
1988年の結成から28年、デビューから25年という時間は、ファンとSMAPが生み出した奇跡の幸福な時間。友人が「アイドルのライブに行ったときの幸福感は、ファンが求めるものとアイドルがくれるものが一致して初めて感じられるもの。双方が努力しないと得られない時間」と言っていました。そんな奇跡が25年も続くってすごいことです。ファンじゃない人も、「あたり前にそこにあったものがなくなる」ことへの喪失感を覚えているのではないでしょうか。
働く女性も、同居がつらい女性も、みんな励まされた
どんなときにも身近な話題が中心の発言小町でも、SMAP解散にはさすがにたくさんのトピがたっています。
SMAP、ありがとう!!
SMAP「ありがとう!」寄せ書き。
SMAP解散 凄すごく悲しいです。
SMAP
「夫の言葉に心が折れた時も、SMAPのコンサートで元気づけられました。一昨年のクリスマスは、小学生だった娘とコンサート会場で盛り上がりました。またあの会場に行けるものだと思っていました…。辛つらい姑しゅうとめとの同居生活の中で、SMAPの存在は私の元気の素もとです」
女性の人生にこうやって寄り添ってきたSMAP。
「20代で初めての職場になじめず、先輩のいじめと自分の至らなさの板挟みになりながら必死で独り立ちしようとしてた時、引きこもりだった弟の暴力が始まりました。就職超氷河期と言われた時代、やっと射止めた職場は働いてみるとブラック企業でした。それでも職歴に傷をつけまいと、3年間頑張る、と目標を立てて頑張っていたあの頃。スマップ、特に木村拓哉さんの活躍を見て頑張れました」
働く女性たちを励まし続けたSMAP。
「私に元気を有り難う。亡くなった母もSMAPが大好きでした。家族皆が大好きでした。私たちに幸せを有り難う。本当に有り難う!!!」
家族の絆や思い出を一緒につくってくれたSMAP。
「SMAPの熱烈なファンではありませんが、私もまだ『ありがとう』とは言えません。まだ解散を受け入れられない自分がいます。あまりにも芸能界にSMAPが居いるのが当たり前過ぎて、5人がそろったところを来年以降見ることができないと思うと寂しさのほうが強いかな。『ありがとう』と言うにはもう少し時間が必要みたいです…」
ファンでない人とも一緒に時代を歩いてきたSMAP。
SMAPの物語は終わらない
ツイッターでも、ブログでも、ネット上で多くの人がSMAPヘの惜別の声をあげています。印象に残ったのは「85歳のばぁちゃんは20年前からSMAP一筋」というお孫さんの書き込みでした。雑誌を切り抜き、ビデオを撮り、グッズを抱きしめて大事にしていた姿を見て、「ばぁちゃんの人生はSMAPのおかげで素敵すてきな人生なんだと思います。本当にありがとうございます」とつづりました。投稿は1万近くシェアされています。
きっとこんなストーリーを抱えている人が、日本にはたくさんいるのでしょう。だから、たくさんの感謝の花が咲く。納得していない人も、悲しんでいる人も、悔しがっている人もいます。
でも私はアイドルの定義は『未完』だと思っている。SMAPの物語はまだまだ未完です。その物語をともに紡いでいくのはファンのみなさんではないでしょうか?
みなさんが終わっていないと思う限り、SMAPの物語は続いていくのだと思います。 」
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