「背中をかいておくれ」と
母親がいうのに、息子はきかない。
母親は仕方なく崖で背中をこすって
いるうちに、谷川に落ちて死んだ。
息子は悲しんで“かっこう”になり、
母の背中を「かこう、かこう」と
泣き続けた。
―信州佐久の昔話よりー
「背中をかいておくれ」と
母親がいうのに、息子はきかない。
母親は仕方なく崖で背中をこすって
いるうちに、谷川に落ちて死んだ。
息子は悲しんで“かっこう”になり、
母の背中を「かこう、かこう」と
泣き続けた。
―信州佐久の昔話よりー
何年か前、化粧品メーカーが
プロモーションのメイクアップ
テーマとして「アンビバレント」
という哲学用語を掲げた。
相対する性質を共存させると
いう意味をもつ言葉だ。
女性用香水のほとんどが、そう
した二面性ある女性を、その
香りイメーイした”女性像”に
選び、
”清楚なのにセクシー”とか、
”クールなのに情熱的”といった
アンビバレントな魅力をうたって
きている。
香りがその二面性にこだわる
のもすなわち”この香りは、ま
ったく平べったくない、
魔性性、時間の経過とともに
あくまでも奥ゆきある香りなの
です”と主張したいのだろう。
香りは、言わば目に見えない
からこそ、そうした”奥ゆき”
がもっとも重要な要素になる。
【気軽に「極楽」に行ける方法】
あの人とは、どうにも価値観が
合わない。それだけで、その人
に会いたくなくなる。
他人の価値観と、自分の価値観
を、口をとんがらせて激論して
も、得るものはひとつもない。
それなのに、どうして、価値観
などという実態のない化けもの
を、気にするのか。
「喫茶法」。禅語で「お茶を飲ん
でいらっしゃい」という意味。
人生にとって、人の価値観とか
主義の主張は、争いのもとにな
るだけだ。
わたしたちが、もっと気にかけ、
大事に思わなくてはいけないの
は、お茶を飲んだり、コーヒー
を飲んで、「ああ、おいしい」と、
その美味がわかるときなのだ、
体いっぱいで「おいしい」と
味わったとき、一切の悩みが
吹き飛んでしまうという点に、
禅の抜苦の工夫がある。
「おいしい」とほほえむ一瞬が、
楽しい極楽である。
【ブログ:成功か、幸せか】
「幸せになんか、ならな
くていい」と、
君が幸せを否定したら、
キミの幸せを願う人は
どうなるんだろう。
君の幸せを願う人はどう
なるんだろう。
君の幸せを願って、
赤ちゃんだったころのキミ
のオムツを替えてくれた人は、
悲しむだろう。
キミの幸せを、神さまにお祈り
してくれる人は、悲しむだろう。
成功しなくてもいい。
成功は、幸せいになる手段だ。
君の幸せを願う人を
幸せにすることなのだから。