さぽつぴ日記

天然系主人・Sapo(娘)・Tsupi(私)の三人の生活を不定期更新中!

立ち話

2015-12-09 16:55:19 | 日常

昨日の夕方、たくさん買い物をして、両手にいっぱいの荷物を持って家に向かっているときだった。

年配の女性が、マンションの塀に腰を下ろして座っていた。

その女性は、うつむいて足元を見ている。

どう見ても80歳は超えていそうだし、元気がない。

ひょっとしたら、フラッと歩いてきてしまった人かも知れない。

 

「これだけ荷物を持っていると、何にも手を貸せそうにないなぁ」

と思いながらも、そのまま通り過ぎることもできず、

「大丈夫ですか?御加減でも悪いですか?」

と声をかけてみた。

すると、その女性は、ハッと顔を顔を上げると、

「奥さん、私に話しかけてるの?」

と驚いた顔で言うので、

「具合が悪いんじゃなければいいのだけど」

みたいなことを聞いてみた。

するとその女性、急に満面の笑みになり、弾丸トークで自分がここにいる理由を話し始めた。

 

かいつまむと、近所の整形外科まで来たけど、帰り道、疲れたので座って休んでいたそうだ。

なぜかいつまむかといえば、その女性、自分の年齢や最近した病気、

整形外科に行くことになったいきさつ、家の様子やいつも歩く道と休む場所などなど、

私に口を挟む暇を与えず、ずーっと話していたから。

 

女性が少し、息を継いだスキに、

「大丈夫ならよかったです。」

と言って去ろうとしたら、

「奥さん、私のこと、心配して声をかけてくださったのね。

私、嬉しくて涙が出るわ・・・・。」

と目頭を押さえたけど、実際は、泣いてませんでした。(笑)

「松田聖子か!」

と突っ込みたかったけど、うれしかったのは、きっと本当なんだろうからいいや。

私も楽しかったしね。

 

お別れを言って、家に戻って窓からその女性の座っていたところを見たら、もういなくなっていた。

休憩のお付き合いになったのならよかった。

でも、次は重い荷物を持っていないときに会いたいものだ。

 

↑昨日、91歳の彼女が座っていた塀。