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Carpe Diem

シンシナティ大学で都市計画を勉強していた、ある大学院生の物語。現在はマンハッタンで就活。

国際開発の一コマ

2012-02-03 11:10:50 | study abroad
国際開発の授業スタイルがとてもユニークで刺激的だったので、
ちょっとこの場を借りて紹介したい。

まず授業の準備としてリーディングアサインメントが課される。
今回のテーマは途上国の住宅について。
授業前に以下の論文を読んだ。

Gilbert, Alan. “On Subsidies and Home-Ownership: Colombian Housing Policy During the
1990s,” Third World Planning Review 19 no. 1 (1997): 51-70.

Moser, Caroline O. N. “Women, Human Settlements, and Housing: A Conceptual Framework
for Analysis and Policy-Making.” Ch. 1 in Women, Human Settlements, and Housing, ed.

Caroline O. N. Moser and Linda Peake. New York: Tavistock Publications, 1987, 12-32.
Nientied, Peter, and Jan van der Linden. “Approaches to Low-Income Housing in the Third
World,” Ch. 9 in The Urbanization of the Third World, ed. Josef Gugler. New York: Oxford
University Press, 1988, 138-156.

Nijman, Jan. “Against the Odds: Slum Rehabilitation in Neoliberal Mumbai,” Cities 25 (2008):
73-85.

Shatkin, Gavin. “Planning to Forget: Informal Settlements as ‘Forgotten Places’ in Globalising
Metro Manila,” Urban Studies 41 no. 12 (Nov. 2004): 2469-2484.

それぞれ大体15~20ページぐらいの論文だ。

その途上国ではどのような住宅政策が行われて、どのような課題を抱えているかということを
いつもなら学生が主体となってディスカッションし、先生が議論を進行役をつとめる形で授業が進む。
でも、今回はいつもと少し違った。

先生が読んだ記事を基に「途上国の住宅問題」についての論文を書くとしたらどうなるか、
みんなで議論してアウトラインを決めなさいというのだった。
最初はいつも通りに授業が進行すると思っていたので、多くの人は戸惑ったに違いない。
僕も最初はどうすればいいのか意味が分からなかった。

いざ論文のアウトラインを作れと言われても「国際開発」というコンテクストの中で
どう住宅問題を定義すれば良いのだろうか。
住宅問題は本当に小さく捉えてしまえば、土地の所有者に問題があるのだろう。
ただ国際開発の視点から取れえた結果、
それはグローバリゼーションの影響を大きく受けるのではないか。
それにより資金や人口などの不均衡が生まれる。
そして途上国で進む急速な都市化は同心円状に都市構造を分割し、そこにスラムが出来る。
またそれぞれの国の経済状況も大きく左右するのではないだろうか。

そんなことを何を論文のアウトラインに盛り込もうか、そして順番はどうしようか。
それは違うんじゃないかな、その意見には賛成だ、などなど。
結局、授業時間のほとんど2時間ほどを費やして出来たアウトラインがこれです。
見た目はただの落書きにしか見えないかもれないけど、
7人の友達と考えに考えたアウトラインです。








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