馬のお産が近くなると色々な兆候がある。
乳頭にやにと呼ばれる分泌物がついたり、腰角がさがったり。
しかし、この兆候が出たからといって、明日あさってに産むということでもない。
馬によってはヤニがついてから1週間以上たってから産むものもあるし、ヤニがつかないで産むこともある。
最近の研究でおっぱいを搾ってPHをはかると、かなり高い確率で予測できるらしい。
お産があと2,3日に迫ってくると、PHがかわるそうだ。
リトマス試験紙とおっぱい2,3滴で検査できる。かなり高い確率で判るそうだ。
お産前におっぱいを搾ったことがないのでほんとにできるのか疑問だが、今1週間遅れている馬の監視をしている身としては、やってみる価値あるのでは?!
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以下 [JRA 日高育成牧場からの育成研究成果報告] 日本中央競馬会 日高育成牧場 専門役 頃末 憲治氏より抜粋
●採乳方法
① 採乳者および乳頭の消毒
採乳前には必ず石ケン等で手・指を洗浄し、乳頭を逆性石ケンで濡らしたガーゼで拭きます。
また、軽く乳頭をマッサージして、乳腺を活性化させます。
② 乳汁の採取
採乳側の後肢を後踏みさせてから採乳します。初産の場合には、必要であれば肩を取ったり、
鼻ネジ、枠場での保定を行い、徐々に慣らしていきます。乳汁の採取は、新生子の吸乳に対す
る馴致にもなります。
③ 乳汁中のゴミの除去
採取した容器から別の測定用の容器に移す際に、ガーゼでろ過し、ゴミを除去します。
●pH 値の測定手順と分娩日の推定
① pH 試験紙の実施
容器に入った乳汁中にpH-BTB 試験紙(6.2~7.6 の測定可能)を1~2 秒浸します。
② 標準色との比較によるpH 値の判定
pH 試験紙を浸した直後の色調を標準色と比較して、乳汁のpH 値を確認します。
③ 分娩日の推定
pH 値が6.4 に達してから48、72 時間以内に出産する確率はそれぞれ85%、98%となります。
pH 値が6.4 に達していなければ24 時間以内に分娩する確率は1%未満となります。
⇒ つまり検査当日の「夜間分娩監視が不要」という判断基準となります。