牧場の日記~競走馬生産者の日々~

競走馬の生産牧場の現状と考察

若者よ、勉強をせよ!

2011年04月30日 | 牧場の生活

ゆとり教育といわれてはや何年が過ぎたのだろう。

がり勉することが、悪、かのように捉えかねない。

詰め込み教育の反省で、ゆとり教育なるものが生れたのだと思うが、

勉強しなくて良いとは誰も言っていない。

しかし、実際子供を3人育てていると、学校教育で、あまり教えてもらっていないと感じる。

学校で足りないので、塾に行く。

そうすると、学校は勉強は塾で、学校は人間教育をメインとする、といった感を私は感じる。

 

部活動に異常に熱心だったり、特別活動に妙に一生懸命だったり、全道統一で行うことになっている4回のテストを日程が組めないなどの理由で、3回しかやらなかったり。

授業は1年でやるべきものが終らないこともしばしば。

終らなくてもあまり気にしない。

 

勉強など、大人になって役に立たない。とでも思っているのだろうか。

学生時代は部活にいそしんで、青春を謳歌すればそれでいいのか。

いいや、ちがう。

部活も必要だが、若者はもっと、勉強しなければいけない。

 

計算がめちゃくちゃ速いやつ、とか、鉄道に詳しいとか、化石のことなら何でも知ってる、とか。

世界の国旗をみんなかけるとか。

なんでもいい、とにかく頭使って勉強しなくてはダメだ。

地震、津波、原発、復興、発展。

 

絶対に勉強が必要だ。

若いうちは、何でも出来るんだ。遊んでばかりではもったいない。


高齢馬の生殖機能

2011年04月26日 | 牧場の生活

15歳の繁殖牝馬。まだまだ若いと思っていたが、獣医学上では12歳以上が高齢馬だそうだ。

まあそれはおいといて、13日に出産して出産後12日目で種付けをした。

陰部が裂けているので、縫合もかねて診療所にいって、エコー検査をしたら、

子宮内に尿がたまっているとのこと。

洗浄すると、なかから、黄色いにごった水が出てくる。

2リットルの生理食塩水をいれたら、黄色い水が2.5リットルでてくる。

ということは、500ミリリットルの尿が子宮内にたまっていたことになる。

高齢になると粘液の分泌が弱まり、子宮の入り口も締りが悪くなるので、尿が子宮に逆流することがあるそうだ。

オキシトシンを注射して、子宮の収縮を促した。

次の日のエコー検査では、尿はたまっていなかったが、発情が終って、子宮口がしまったからかもしれない。

年取った馬が妊娠しにくくなる原因だな、と思った。


さかさまつげ

2011年04月09日 | 牧場の生活

子馬が夜中に前触れもなく産まれた。

無事産まれたのだが、なかなか立てない。

見ると、前足がかぶっていて、踏ん張れない。

支えたり、持ち上げたりして何とか立たせるが、立っていられない。

このままでは初乳が飲めないので、搾って、哺乳瓶で飲ませた。

そうこうしていると、目がとても小さいことに気づく。

さかさまつげだ。

下のまぶたが目の中に食い込んでしまっている。

夜が明けて、獣医さんに、かぶっている前脚にキャストをまいてもらい、

さかさまつげをステープラで引っ張り出すようにとめてもらった。

まるで、あっかんベーをしているような顔になったが、下のまぶたのまつげも

表に表れた。

そして、目を見てみると、角膜が半分くらい白くなってしまっていた。

傷がついてしまったようだ。

軟膏をつけて様子を見ているが、どこまで回復してくれるか、とても心配だ。

かぶっていた前脚は、一日でよくなり、キャストをはずしても、しっかりと立てるようになった。

後は、目がきれいになってくれればよいのだが。