牧場の日記~競走馬生産者の日々~

競走馬の生産牧場の現状と考察

離乳期の憂鬱

2011年09月20日 | 牧場の生活

子馬の離乳が始まって、8頭中5頭が離乳をした。

離乳を始めて、困ることが、放牧地から、収牧するときだ。

2頭ずつ厩舎へ連れて行くのだが、馬には順位があって、強い順からやらなくてはならない。

そうしないと強い馬が邪魔をしたり、蹴ったりかじったり走り回ったりする。

しかし、離乳した当才を最後に残すとさみしがって、走り回ったり、中には牧柵をくぐったり飛び越えてしまうやつもいる。

なので、一番弱い親子を残して当才を先に入れるのだが、一番弱いとは言っても、残された親は当才よりも強いので、残った当才を威嚇する。

威嚇された当才は逃げたり走り回ったり。

なので、この時期の収牧は大騒ぎだ。

順番がしっかり決まってくれば落ち着いてくるのだが、離乳した日から1週間は落ち着かない。

この時期は離乳が完全に終るまでは憂鬱だ。


離乳

2011年09月09日 | 牧場の生活

今年最初の離乳をした。

うちの離乳の方法は放牧するときに、こっそり母馬を違う牧場へと連れて行ってしまう方法だ。

この方法だと、上手くいけば当才は母親が連れて行ってしまわれたことに気づかず、別れのつらさを味わうことなく離乳できる。

夜間放牧なので、夕方放牧するとき、子馬は早く放牧地へ行きたくて、放牧すると、親のことなど気にせずすぐに他の子馬のところへ走って行ってしまう。

そこを行かせといて、親をこっそりと馬運車に積んで他の牧場へ連れて行く。

うちは本場と分場あるので、それが出来る。

 

今年は2頭いっぺんに離乳したのだが、一頭目は少し気づかれたが、親がいなくなってしまったので、すぐにあきらめてくれた。

2頭目はさっきの騒動で異変を感じていたようで、しっかりと気づかれてしまったが、親の姿も声も聞こえなくなれば、あきらめてしまった。

夜間放牧だと、他の馬と一緒にいれば、親がいなくてもそんなに苦にしていないようだ。

寂しくて走り回るのも、2,30分くらいだ。

 

昨日はサマーセール。

9月のサマー?セール。

 

アジアウイークに合わせての9月に変更だとの話だが、アジアの方々はお見えになっていたのだろうか。