予定日を8日過ぎた馬が放牧地で産気づいた。AM8:00
ゴロを打っていきみ始めているのであわてて迎えに行くと、馬もこちらに気が付いて走ってきた。
連れて行くとき後ろから見ていたら、いつもなら、羊水がばしゃばしゃ出るのに何も出ていない。
まだ破水前だったのかな?と、思いつつ、馬房へ入れた。
すると馬はまた横になって、いきみ始めると、赤い袋が出てきた。
早期胎盤剥離だ。
すぐに、赤い袋を破ると、今度はその中から緑色の袋が出てきた。
本来なら、白い袋が出るはずなのに、羊水に胎便が混じっていることが予想された。
指で緑色の袋を破ったら、かなり汚い羊水が出てきた。
胎便がかなり出てしまっていた。
仔馬をいつも以上に引っ張ってなるべく早く出した。
10分ほどで出せたと思う。AM8:20
仔馬はうんこまみれ。
タオルで拭いて、酸素を吸入させた。5分くらい。
獣医さんにも来てもらっていたのだが、産まれてすぐ呼吸もして、心臓も最初は拍動が少なかったけれどだんだん多くなっていった。
鼻からたくさんの汚い水がぽたぽたと出てきていた。
頭もちゃんと起こしお座りもできていた。
とりあえず大丈夫でしょうと、獣医さんは帰って行った。
AM9:00に後産は落ちた。
2時間たってもたたないのでAM10:30におっぱいをしぼって飲ませた。
哺乳瓶で飲めなかったのでラセリングで強制投与した。
AM11:00に40cc、AM11:30に40ccこのあたりから哺乳瓶で飲めるようになった。
がたがたと震えるので毛布を掛けてやり、ペットボトル湯たんぽを入れてやった。
AM12:00に50cc、PM0:50に80cc、PM1:30に70cc、
このあたりで立つ気が出てきたようで立とうとする。何度か助けてやっているうちにPM2:20に自分で立ち上がれるようになった。だが自分でおっぱいを飲むことはできなかった。
PM2:30に40cc、PM3:30に120cc、PM4:30に170cc、PM6:00に200cc
哺乳瓶で飲ませている間にも何度か立っておっぱいのところにはいくのだが飲むことはできなかった。そのうちPM6:00ごろから立てなくなってきた。
足に力がなくなるような半身不随のような感じだった。
それでも哺乳瓶でおっぱいを飲むことは旺盛で、私がおっぱい飲むよと声をかけると嬉しそうにヒヒンと鳴いた。
PM8:30に獣医さんを呼んで診てもらった。点滴と抗生物質とステロイドを打ってもらった。そのあと酸素も5分くらい吸わせた。
PM9:00に150ccと酸素吸入、PM10:30に150ccと酸素吸入、日付変わってAM0:30に210ccと酸素吸入。
AM2:30に200cc、AM4:00に200cc、AM6:00に220ccAM6:30に獣医さんに補液をしてもらった。それと酸素吸入。
夜の間は立つことはできず寝たきりの状態だった。でもおっぱいはよく飲んだ。呼吸が荒いのと心臓の鼓動が早いのが気になった。100回/分くらい
時々足をばたつかせることもあったり、触ったらはらったりするようになったので、少し動かせるようになってきたのかなと、希望が持てた。
AM7:00に100cc飲みもいいしミルクも足すことにした。AM8:30に200ccとミルク100cc。AM9:30にミルク100cc。
AM10:30に200ccとミルク100cc、AM11:30にミルク200ccと酸素吸入。
PM1:00に240ccと酸素吸入。PM2:00に180ccと酸素吸入。PM3:00に200cc。
PM4:00に240cc。ここで、急にのみが悪くなってきた。200飲んでもう飲もうとしなかった。でも待っているうちに、何とか飲み干した。
PM5:30に140ccと酸素吸入。残してしまった。140は飲めた量。
PM7:00獣医さんが来て血液検査の結果タンパクが低いので輸血することにして、そのために親から血を2袋採った。
そして、こっこに補液と注射。種類が一つ増えていた。あと酸素吸入。
しかし、仔馬はもう哺乳瓶で飲まなかった。そして、顔を内側にぐーーっと緊張させたり、手足をまっすぐに突っ張ったりするようになった。
PM9:00に50ccをラセリングで強制投与。口に入れると舌なめずりをして飲むときもあった。
PM11:00ラセリングで口におっぱいを入れるといやそうにした。ますます体のこわばりが出てきた。
家に帰って、監視カメラのモニターを見ていた時に、足をばたばたっと動かしたあとぱたっと動かなくなったので、もしやと思ったが、やはり死んでしまった。
ずっと呼吸が荒かったし、起き上がれなくなってからは呼吸の音も雑音が混ざるときがあった。
心臓は早すぎるしずっと全速力をした後のような動悸であった。
たぶん、胎便が肺に入ってしまっていたんだろう。
今は家畜保健所からの死亡原因の結果待ちである。