牧場の日記~競走馬生産者の日々~

競走馬の生産牧場の現状と考察

床上浸水

2016年07月29日 | 牧場の生活

私が牧場に来て初めての床上浸水を経験した。

昨日の朝は雨がひどく夜間放牧をしていた1歳馬は朝の4時半に収牧した。

そのあと豪雨が降り、6時の時間雨量は28ミリ、昨日からの1日雨量は135ミリに達した。

一気に雨が降ってはききれず、下流に位置する分場はあっという間に冠水してしまった。

朝の5時には何事もなかったのに11時には放牧地すべて冠水してしまい、厩舎も床上20センチくらい浸水してしまった。

分場へ行く道路も水没して、私は線路を歩いて行って何とかたどりつくことができた。

馬はなすすべもなく、みな立ちすくんでいた。

こっちの分場に当才がいなくてよかった。

人間もなすすべがなく、水が引くのを待つしかなかった。

雨は昼前には止み、午後3時ごろにやっと厩舎からは水が引いて行った。

しかし、放牧地はまだほとんど湖で、馬を放すことはできない。

一頭ずつ、空馬房に移して、一馬房ずつ寝藁を替えた。

大変だったけれど、馬に異常は起こらなかった。牧柵も壊れなかった。

次の日には放牧地の水もすっかりひき、昼には放牧してやった。

自然は本当に怖い。怖いというか、すごい。人間がどうにかできるものではない。

冠水していた時、牧柵にはおびただしい数の虫がこびりついていた。

みんな突然の大水に驚いたことだろう。

 


おてんとさんの気まぐれ

2016年07月27日 | 馬の心

7月ずっと天気が良かったので、6月に刈りそこなった牧草が次々とはかどった。

調子に乗って刈った最後の2.5町の放牧地はジリ雨に4日あたり昨日やっと上がった。

刈ってからあがるまで10日かかった。4日も雨にあたってどうなることかと思ったけれど、雨量も微々たるものだったおかげか、

多少色が変わっただけで、寝藁としてはそこそこいいものが取れた。

牧草も片付いて、これで、天気のことを気にしないでいいと思ったら、今度は夜間放牧の馬が心配になるほどの雨が今降っている。

馬は多少の雨ではなんともないけれど、以前、大雨は降って放牧地が冠水してしまったことがあるので、まさかそうならないだろうとは思いつつ、

最近の天気は天気予報が全く当たらないことがある。

時間雨量3ミリと言っていて、終わってみたら12ミリだったりが、ざらである。

本州のゲリラ豪雨から見ればかわいいものだけれども、生き物と自然を相手にする仕事は心がなかなか休まらない。

今日は眠れない夜になりそうだ。

 


6月の雨量298パーセント

2016年07月02日 | 馬の心

今年の6月は雨が多かった。

平年の298パーセントだったそうだ。

雨が多いせいか牧草の伸びがいい。

しかし、地面がしけっているので、牧草があまりよく乾かない。

大雨で草も倒れてしまっているので、モアーでもよく刈れないで下の方が残ってしまっていた。

春先は今年はいい牧草取れそうだ、と期待していただけに、とても残念。


一番牧草101本

2016年07月02日 | 馬の心

今年初めての牧草を収穫した。

天気はいまいちで、ガスがかかり、霧の中での作業であった。

ラップサイレージで収穫する予定だったので、まあ乾燥状態は合格点なのだが、湿った牧草でベーラーがつまってしまって三分の二しかラップできなかった。これが68本。

次の日残った分は乾草にすることにして、それが33本。

今年の牧草は多いみたいだ。