牧場の日記~競走馬生産者の日々~

競走馬の生産牧場の現状と考察

生後7日目の疝痛

2020年02月15日 | 子馬の育成
生後7日目の仔馬が夕方厩舎に入れた後変な格好で寝ていた。

前脚をギュッと曲げちょっと仰向けになったりお腹を見たり。

さほどバタバタすることはないが、同じようにお腹を上に向けようとする。

お腹が痛いようだ。

お腹をさすってやると楽になるみたい。

下痢もしている。

熱は38度5分。

獣医さんがバナミン打ってくれて、ミヤBMと抗生物質を飲ませた。

しばらくは注射のせいかぼーっと突っ立っていた。
お腹の痛みは薄らいだようだ。

一晩様子を見ていたが、もう痛がりはせず、寝て、起きておっぱい飲んで、寝て…の繰り返し。いまいち元気はないようだった。

朝になるとすっかりよくなったようで、暖かくなってからパドックに放すと元気に走り回っていた。

昨日はバレンタインだというのにとても暖かくパドックの凍結土が溶けて、変なものを口にしたのかもしれない。

それとも放牧時間が長くて疲れて胃腸が良く働かなかったのか?それはないかな…。

仔馬は弱いので色々と心配する。



今年の初めての出産

2020年02月13日 | 牧場の生活

仔馬が生まれた。

予定日は22日だったが、おっぱいが一月の中旬にはもう張り始めていて、早産してしまうかと心配していたのだが、予定日の13日前に無事出産した。

とても寒い日で、今年の冬一番寒い日だった。

夜8時に生まれたのだが、お産はとても軽く、何もすることがなかった。

ただじっと厩舎の通路で様子を見ていたのだが、そこで、何もしないでただだまって見ているのがとてもつらかった。

厩舎の温度はマイナス10度はいっていたんじゃないだろうか。

お産のすべてが終わり、親も立ち上がり、仔馬も一息ついたので、ただ何もせず様子を見ていたら、急に仔馬がひきつけを起こし始めて、力なくぐったりし始めた。

去年、新生児不適応症候群で、仔馬を失っているので、またかと、心臓が止まる思いで仔馬に駆け寄り、

すぐに、頭を起こしてみたがぐったりしている。

心臓の音も弱く、呼吸もあまり感じられなかった。

無我夢中で人工呼吸をして、心臓のあたりをぎゅうっと抱きしめたり、ゆすったり、たたいたり思いつくことはなんでもした。

すると、鼻からきれいな水がぽろぽろっと出て、仔馬がすくっと立ち上がった。

あれ?

もしかしたら、ただ、寝てただけなのかもしれない。

寝てるときは呼吸も小さくなるよね?

心臓もそれほどドンドンならないよなあ・・。

もしかしたら、私が焦っただけなのか、それとも、本当に息が止まっていたのか、今となってはわからないが、まあ、なんともなくてよかった。

あわくって獣医さんを電話で呼んでいたので、大丈夫そうなので、来てもらわなくてもよさそうだと、伝えた。ほんと、獣医さんにはいつもご迷惑おかけして申し訳ないです。

次の日、獣医さんがベビーチェックに来てくれたとき、呼吸が止まった時は、ひしゃくいっぱいの冷たい水を、とねっこの顔にかけるといいよ、と、教えてもらった。


飛節のOCD 関節鏡手術

2020年02月07日 | 牧場の生活
1歳の雄馬の飛節が腫れたのでレントゲンを撮ったらOCDが見つかった。
もうハッキリと離れているので手術することになった。

こんな厳冬期に馬運車出すのは不安であったけれど、運良く?今年は雪が全く降っておらず、支障なく行くことができた。

大きな馬で、急なことでもあり、馬運車に積むために、鎮静剤をかけてもらい、手伝いの人も呼んだ。

もちろん、前の日に積む練習はしておいたけれど。

8時50分には三石のセンターに着き、体重測定して、中に入り、正味1時間で手術は終わった。

麻酔が覚めるのに30分ほどかかり、10時半には帰途についた。

帰りに目が覚めて少し興奮していたけれどなんとか無事に帰って来られた。

大変なのはこれから。

2週間の舎飼いと2週間のパドックで管理しなければならない。

もともと、具合が悪いわけでは無いので馬はとても元気だ。

今日で舎飼い7日目だが、今のところ問題無くやってこれた。

寂しく無いように、当て馬に、舎飼いを付き合ってもらっている。