いろいろな場所へ徘徊しにいくと墓地を訪れる事が多い。
墓地の一角には無縁となった墓石をまとめて置いてある場所がたいがいある。
ゆっくりと全体を見渡し、一つ一つを観察する。
古くても江戸末期のものだ。
古そうに見えても昭和のものであったりして、先祖という認識は墓石からは意外と曖昧なものとなる。
参るものがいなくなった石をこうして並べ、朽ちていくことを運命づけられた「記念碑」の山をしばらく眺めていると、かたわらにやって来た婦人がそっとそれらの山に手を合わせた。
その姿を見て、その婦人にそっと心で手を合わせた。
墓地の一角には無縁となった墓石をまとめて置いてある場所がたいがいある。
ゆっくりと全体を見渡し、一つ一つを観察する。
古くても江戸末期のものだ。
古そうに見えても昭和のものであったりして、先祖という認識は墓石からは意外と曖昧なものとなる。
参るものがいなくなった石をこうして並べ、朽ちていくことを運命づけられた「記念碑」の山をしばらく眺めていると、かたわらにやって来た婦人がそっとそれらの山に手を合わせた。
その姿を見て、その婦人にそっと心で手を合わせた。