法と善悪

法律って、それ自体が善悪とは関係ないものもあるじゃないですか。
時代が変わり、法律も変わると、禁止されていたものが禁を解かれる事もあるよね。
駐車禁止だったところが、次の日から駐車可能なんてあるでしょ。
40km制限の道路が50km制限になるとかさ。
それまで「悪」とされてきたものが悪でなくなった場合、私たちはどう考えればいいのさ。
昨日まで「アイツは悪いヤツだ」なんて批難していたのが、今日から合法になったからって、昨日までの「アイツは悪いヤツだ」と振り上げていた拳をどう納めればいいのさ。
それは法によって善悪の判断をしていたのかもしれないけれど、その善悪が変わった場合に、自分の善悪の判断が変わってしまうというのはどうなのよ。

ヘアグラビアヌードなんて、以前は一本たりとも見えていたらダメだったのが、今じゃ”解禁”状態だし。
今、ヘアが見ているからケシカランと問答無用に逮捕されないのは、どういう善悪の判断なんだよ。
ワイセツな本だって逮捕されたものが、現在は一般に販売されているって場合、ケシカランと言っていた事ってなんだったんだよ。
法には時代と共に変化していくイイカゲンなものもあるってことかよ。
もし行為自体が絶対に悪い事なら、どんなに時代が変わろうと40km制限は40km制限のままでなくては、40km制限していた事が無意味になるじゃないのさ。
同様に一本でもヘアが見えていればアウトだったのなら、ずっと永遠にアウトにするべきだろ。
でないと、法を善悪の基準にしていたら善悪の判断がつかなくなるじゃないのさ。
それとも法の基準とは別に世間の基準みたいなものの存在を法は認めるのかね。
だったらそんな曖昧なものは法とは別にして欲しいよ。
時代や人のその時の心理によって変わるような曖昧なものは、法の基準にはしないで欲しいよ。
でないと、コロコロ変わるじゃない。危ないよそんなもの。
だから我々もそんな曖昧な基準で成り立っている法律では善悪を判断してはダメなんだよ。
法律の善悪と我々の善悪の基準は違うんだからさ。
たとえ法で悪とされても、時代と共にその判断基準が変わるようなものは、自分の善悪の基準で常に一貫して判断する必要があると思うんだよ。
そこで問題になるのは、自分の善悪判断基準なんて、時代と共に変わってしまう曖昧なものだという事だけど、それは自分の責任で折り合いをつけるしかないんじゃないのかな。
それが自己責任ってものでしょ。




野原西2丁目の街並み 1
奈良県五條市野原西2丁目
撮影 2014年6月21日 土曜日 15時15分