古希を過ぎ、6度目の誕生日を迎えた。
傘寿まで、そう遠くないところまで到達した。
古希を記念し、一冊の書をつくったことがあったが、
その時「還暦までは上り坂、古希からは下り坂」、
そんなことを、文章にしたことがあった。
これまでも、今でも考えは少しも変わらないが、
古希は人生の「頂上」と私は思っている。
こうして、これまで歩んだ道を顧みると、
自分の生まれた日までもが、見通せるような気がしてくる。
太平洋戦争が開戦し、その翌年二月に私は生まれた。
この日は、大雪で、産婆(助産婦)さんが、わが生家に一泊した、
ということを耳にしたことがあった。
その後の自分の歩んできた道は、
諸々な色に彩られた道であった。
次々と変化するスライドを見ているように・・・・・。
残された人生もせいぜい10年?
これぐらいの時間は、見通せない時間でもない?
この大事な時間を、どのように過ごせるか・・・・・!!
いずれ、下り坂人生、
どこに何があって、こうなるはず等々・・・・・、
想像した通りの人生が送れれば、実に楽しいではないか?
五木寛之先生が「下り坂こそ楽しい」、と言う内容の本を書かれたが、
私も全く同感である。
誕生日に、改めて一歩ずつ、一歩ずつ、
着実に大地に足をつけ、躓かないように歩みたい。