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アサルトアーマー使用後の負の余剰PA―PA回復開始までの時間/レギュ1.30

2009年02月11日 | データ/ACfA
レギュレーション1.30において、アサルトアーマー使用後のPA回復が開始するまでの時間が大幅に延長されました。じゃあその時間を求めましょう、というのが今回の目的ですが…

ここで、変数を何にするのか、というのが大きな問題となってきます。AA使用→PA回復開始までの時間はKP出力にのみ依存して初期PAには関係しないというのは既にご存じのことでしょうが、PA回復開始時間に対する変数を単にKP出力にしてハイ終わりというのはもったいないともいえます。というのは、PA供給装置のADDICT(KP出力+800を10秒持続)によって見かけ上のKP出力は変化してしまうからです。KP出力で式を出すことは決して無駄ではありませんし、今回私も求めますが、それだけでは本当のことは見えてきません。見かけ上のKP出力が変化するとPA回復開始時間が短縮されるということは、裏を返せば、AA使用後に一定値のPA値だけ余分に回復すれば画面上のPAゲージが回復を始める、ともとれます。それならば、この一定値のPA値を求めるべきでしょう。

なお、ここでは一定値と便宜上言っていますが、本当に一定値なのでしょうか、それも見ていきましょう。


AA使用直後にPAゲージがゼロになる瞬間はコマ送りしていれば容易にわかり、人の主観が入る要素は存在しません。これを測定時間の始点とします。

測定時間の終わりとするポイントとしては、単純にAA使用→PAの赤いゲージが見え出すまでの時間を測定する場合、画面の赤いゲージが潰れて見えなかったりして、たとえ30fpsのキャプチャでも測定誤差が1/30秒よりも大きくなりやすいです。PAが回復を始めて、PA再展開する瞬間は赤いゲージが白くなりますので、これもコマ送りしていれば測定に主観は入りえません。これを終点としましょう。

求めたい時間は、あくまでPAが回復し始める時間ですから、回復し始めてから再展開するまでの時間は必要ありません。



軽いチェックに過ぎないながらも、昨日の記事に書いたため証明はこの場では省きますが、PAゲージは初期PAを最大値、初期PA×0.777を最小値としたものとわかりました。そして、PA再展開するPA値はPAゲージの30%、初期PAの84.39%です。つまり、PAがゼロから再展開するには
0.8439-0.777=0.0669
0.0669×初期PAだけ回復すればいいということになります。

同様に昨日の記事の内容ですが、KP出力の2/9が1秒間に回復するPA量です。PA回復開始からPA再展開までには、KP出力が不変ならば
PA回復開始からPA再展開するまでの時間=(0.0669×初期PA)/(2/9×KP出力) [秒]
となります。

ここで、PA回復開始までの時間を求めるためには、終点の時間と始点の時間の差に加えて、不必要なPAゲージの0%から再展開するまでの時間を除くということですから、
AA発動からPA回復開始までの時間=終点の時間-始点の時間-(0.0669×初期PA)/(2/9×KP出力) [秒]
となります。
そして、
AA使用直後の負の余剰PA=PA回復開始までの時間×KP出力×2/9
であるのでそれも同時に求める。

ちなみにPA回復開始時間はPA値に依存しないため、ここではPA=9000で全て測定しています。PA再展開までに必要なPAは9000×0.0669=602.1。

あとは、終点と始点の時間を測定していけば何か傾向が見えてくるでしょう。ひたすら測る。

実測値は以下のようになります。


・KP出力…ジェネレータのKP出力
・PA回復量…1秒あたりに回復するPA回復量
・終点…キャプチャ開始からPA再展開までに要した時間[秒]
・始点…キャプチャ開始からAAを発動してPAが消滅する瞬間までに要した時間[秒]
・PA再展開…PA回復開始からPAが再展開するまでに要する時間の計算値[秒]
・回復開始…終点-始点-PA再展開の時間[秒]。AA発動からPA回復開始までの時間。
・PA…AA使用直後の負の余剰PA。


まずは自然な流れとして、KP出力に対するPA回復開始までの時間をグラフにしてみましょう。



なんかゆるやかにカーブしています。計算ソフトとしてIgorでも使えばこういう式も求められますが、Excelの場合、私は求め方さっぱりわかりません。

とりあえずこれはよくわからないのでおいといて、一緒に求めた負の余剰PAの傾向を見てみましょう。



測定誤差はもちろん存在していますが、近似直線上にきれいに乗っています。ちなみに、普通に求めると近似直線はPA=0.369×KP出力+6221になりますが、ここでは切片補正して6220にしています。それにより傾き値を0.37に簡略化できます。

なお、ADDICTを使用することによってKP出力を一時的に変化させても、PA回復開始までの時間は相応に短縮されるものの、根本的なこのPA値は変化しません。あくまで負の余剰PAは「ジェネレータの」KP出力によって決定されます。ADDICTを使ったからといって余剰PAは変化しないということです。

アサルトアーマー使用後の負の余剰PA=0.37×ジェネレータのKP出力+6220

です。



ジェネレータのKP出力を「KP」とおくと、KP出力がAA使用後から一切変化しない場合、

PA回復開始時間
=AA使用後の負の余剰PA/(KP×2/9)
=9/2×(0.37+6220/KP)

この曲線は最初のカーブしていたグラフの近似曲線と一致する。平均誤差0.015秒、最大誤差0.026秒で1/30秒以内に収まる。


自分の使用しているジェネレータのKP出力がわかれば、AA使用後に余分に供給する必要のあるPA値がわかり、たとえADDICTを使用した場合でもPA回復開始までにどれだけかかるか計算できます。

ADDICT使用時にはKP出力=ジェネレータのKP出力(KP)+800
となるので、
1秒あたりのPA回復量=(KP+800)×2/9
となり、

1度だけ10秒間フルにADDICTをPA回復開始まで使用した場合、
PA回復開始時間
={負の余剰PA-(KP+800)×2/9×10}/(KP×2/9)+10
={0.37×KP+6220-(KP+800)×2/9×10}/(KP×2/9)+10
=9/2×{0.37+(6220-800×2/9×10)/KP}
となる。



普遍化すると、
ADDICTをt秒間使用したならば、
PA回復開始時間 [秒]=9/2×{0.37+(6220-800×2/9×t)/KP}

である。
t=0でも成立。ADDICTを回復開始ギリギリから使い出したり、2回以上使ったりと、使用時間は10秒とは限りません。


ADDICT未使用時の各ジェネレータのAA使用後のPA回復開始時間の計算値。


KP出力未チューンとフルチューンの値を表記。あくまで近似式ですので、目安程度にお願いします。

実際戦闘で効いてくるPA展開時間までには、更に
(0.0669×初期PA)/(2/9×KP出力) [秒]
を足してください。

1.20までと比べて攻撃力も減少し、リスクが非常に高くなったAAですが、それに伴い非AA搭載OBを装備している方が増えたと思います。とはいえ、自分が使うにしろ相手が使うにしろAAを使用した場合、PAに守られない時間がどれぐらいあるのかというのは知っておいて損は無いと思います。