しゃけこさんの市場日記ブログ

築地場外市場の天然鮭専門店「昭和食品」の店主しゃけこが綴る…築地市場のこと、鮭のこと、鮭おにぎりレシピ満載のブログです!

八戸の朝市が大好きだ  

2019-10-20 07:24:27 | 鮭の産地
 
おはようござい!
築地場外市場で鮭専門店を営む、通称“しゃけこ”と申します。鮭日記ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

 
今日は、「八戸の朝市が大好きだ!」についてです。
館鼻岸壁朝市という。

日曜早朝、イカ釣り漁船等が停泊している港の端に、全長800メートル、300以上の露天が、忽然と現れる。
平日は人影も少ない岸壁に、まるで蜃気楼のようにこの市場は出現する。

数年前、旅の途中に偶然行き着いたのだが、その情景は心に深く刻み込まれている。
市場で働いているのに、他所の市場に強く惹かれるのはなぜだろうと思い、再び訪れてみた。

 八戸線の一番電車に乗り、陸奥湊駅で降りる。

駅前広場には、これまた大好きな「陸奥湊駅前朝市」があって、“イサバのカッチャ(魚売りのお母さん)”と、方言混じりで話すのが楽しいのだが、あいにく日曜なので、閉まっている。駅前の石碑に、草間時彦の名句「降りかかる 雪に筋子や 陸奥湊」と刻まれている。

間もなくそんな季節が来る。

駅から徒歩10分、目指す館花岸壁に着くが、すでに人がいっぱい。

並ぶ露天は、地面にビニールシートを広げて、ぶちまけた茄子でいっぱいの店、小型のトラックの荷台を改造し、赤々と炭を起こし、魚を焼く店、手作りの梅干しや漬物、ズラッと並んだ鍋から波なみと注がれたせんべい汁…。

クコの実は、焼酎に漬けておくと、打撲に効くというので、つい購入。
フキの塩漬けは、2回水を替えて一日戻してから煮物にと言われ、購入。
手のひらほど大きな、カリカリ梅の紫蘇漬けも購入。
鮭の塩漬けを2枚におろして、干すために身をこそげた、“生に近いトバ”も欲しかったが、旅の途中なので諦めた。

豆腐の味噌焼き、おにぎりの味噌焼きを食べて、竹籠を背負ったカッチャや割烹着のカッチャに混ぜてもらって、少し勇気を出して、おしゃべりする。

できれば、一日雇ってもらって、魚を売って、そのまま居付いてしまいたい…。
そういえば、30年前、そうして築地に足を踏み入れて、そのまま居付いたっけ。
年を経ても、考える事は変わらないものだと思う。

 
当店のHPも、ぜひ御覧ください。
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昭和食品の「時鮭のお歳暮

築地 鮭の店 昭和食品 
104-0045 東京都築地4-13-14 >>グーグルマップ
tel/fax  03-3542-1416
 
 

八戸のまちが好きだ。

2019-10-05 05:16:11 | 鮭の産地
おはようござい!
築地場外市場で鮭専門店を営む、通称“しゃけこ”と申します。鮭日記ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
 
今日は「八戸のまちが好きだ」についてです。
 
八戸のまちが好きだ。
特に“みろく横丁”。
一本の路地に、小さな飲み屋さんがずらっと並ぶ。
路地の中程がクッと曲がっているのが特徴だ。

どの店も、中は丸見えの簡易な作りで、客席は1店10席くらい。
昔のスナック街や〇〇小路と呼ばれる飲み屋街と似ているのだが、何かが違う。
良くも悪くも、横丁の雰囲気が澱んでいない。

聞けばここでは、お店を借りられる期間が決まっているという。
確かに、入り口に「第六期リニューアル…」と記されている。
いわば、飲み屋さんになりたい人のお試し道場のような役割を果たしていて、ここで数年経験を積み、その間に経営も学び、独立開業する人を支援しているそうだ。
行政が運営しているわけではないという。そこが堅苦しくない自由な雰囲気を醸し出しているのかもしれない。

お客さんは、そんな横丁のしくみを理解しているから、お店に優しい。
応援する気持ちも手伝って、老いも若きも楽しそうに飲み食いしている。

今回は、みろく横丁の隣の本屋さん「八戸ブックセンター」にも立ち寄りたくて、土曜日、自分の仕事が終わって一目散に新幹線に飛び乗り、閉店30分前に着いた。
こちらは、行政が運営している本屋なのに、すごく意欲的なのが面白い。
年に一度のブックフェスには間に合わなかったが、店内の小さなミニギャラリーで、八戸出身のカメラマン故中居裕恭氏の企画本を買った。
青森の旅の始まりだ。

 
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