序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

「通る夜・仰げば尊し」物語5

2014-12-15 21:08:52 | 覗かれる人生芝居

再び二場の続き。





澄江、美智子、照光の他は先生に娘さんが居たなんて知らないから孝雄も玲奈も興味深々さ。



なんせ先生が同僚の先生と結婚してた事も、子供が居た事も、奥さん先生が転任して、先生が単身赴任で居た事も、何にも知らないんだから。


照光を捕まえて聞いても、なんせ子供の頃の話だからうろ覚えさ。







さて娘さんの美紀さん、ご遺体と対面したが父親という感情が湧かず涙も見せない。






これも無理のない話で、睦夫先生は別れた奥さんの再婚の邪魔にならないように極力美紀さんとは会わない様にしていたそうだよ。

それに小さい頃に居た事があるとはいえ、ほとんど見知らぬ人間の所に来たんだ、緊張するなと言う方が無理というもんさ。







そんな時玄関から誰かの声がする。

孝男が見に行ってみると、何と五年先輩の尾崎友近だった。




なんせ孝男が小学生以来の再会だから・・・友近はなかなか思い出せない。






友近が孝男をようやく思い出しところに、照光と光彦が現れる。





感激の対面・・・とはならなかったんですな、これが。



いきなり嵐の様に会館に飛び込んできた女はあれよあれよという間に安置所に入って行く。



何者かと右往左往する一同。






安置所から悲痛な叫び声が聞こえる。



「先生、私ですよ!お世話になった倉持雪乃ですよ!」




十五期生の倉持雪乃だった。

第二場終わり。




三場へと続く。








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